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エンジニアなう 今月のお題 B2BからB2Cへの華麗なる転職!?~エンジニアたちの転職秘話~ B2B(BtoB)とB2C(BtoC)。ざっくりと言えば、前者は企業向けの取引、後者は一般の消費者・ユーザー向けの取引だ。皆さんもご存じのとおり、このふたつにはビジネスの進め方も、マーケティング方法も、そしてエンジニアの仕事ぶりも大きな違いがある。そこで、B2B企業からB2C企業に転職を果たしたエンジニア3人に集まっていただき、例によってお酒の力をちょっと借りつつ彼らの本音を探ってみることにした。B2BからB2Cへの転身にあたっての「むずかしさ」と「やりがい」そして「転職までの道のり」などなど。満を持してお届けする今回の「エンジニアなう」では、皆さんも気になる「エンジニア転職事情」に深く切り込んでいくことにしよう。聞き手はアイムファクトリーの闘将曽根&森女史コンビ。

1.転職を決意したきっかけとは?

誰しも「この仕事辞めてやる!」と思う瞬間はあるもの。しかし、転職に踏み切るとなるとなかなか二の足を踏むという方も多いはずだ。まずは参加者の皆さんに「転職を決意した経緯」について聞いてみた。

参加者プロフィール N山氏:前職は業務系ソフト開発の会社で、アプリ開発に携わる。 現在は大手化粧品会社でのシステムの保全・保守を担当。転職後1年半経過。 K田氏:前職はアウトソーシング会社でSE。 現在は化粧品大手でWebシステム開発・保守を担当。入社1か月半のホヤホヤ。 	N瀬氏:前職は派遣で社内ヘルプデスクを担当。 現在は正社員としてソーシャルゲーム系の会社で社内ヘルプデスクとしてPC周りの保守を担当。転職して1年。

曽根
それでは乾杯も済みましたので、まずは皆さんが転職を決意された経緯について教えてください。
N山氏
私は流れに任せた感じでの転職でした。前職では、始め社内でB2Bでアプリを開発していたのですが、人材派遣もやっている会社だったので1年後くらいに外へ派遣されまして。そこが今の会社です。現場で気に入られてそのまま引き抜かれたような感じで。
N瀬氏
前職は派遣でした。間に数社入るので、給料面がちょっと...。それに派遣は契約期間が切れたら終わりですからね。正社員になれば1つの現場で落ち着いて働けるのも動機のひとつです。ちなみに転職活動期間は2か月くらいでした。
K田氏
前の会社には8年程いて、最終的にはプロジェクトリーダーをしていました。とにかく仕事量がすごくて、私生活も将来も何も見えなくなり、それで転職しようと思いました。働きながらの転職活動だったので、4か月くらいかかりましたね。
曽根
どれぐらい忙しかったんですか?
K田氏
毎日23時くらいまで働いてましたね。
N山氏
私は家が遠いので、それをやったら帰れない。
森
さすが小田原!!
一同
(笑)
曽根
皆さんは転職するとき、B2C企業に絞って動いていましたか?
N山氏
いや、全然。何でもOKで。

K田氏
私は自社サービスを持つ会社に絞りました。前職がアウトソーシングの会社だったので、自社内で開発をしているところなら自分の時間が持ちやすいかなと思ったんです。
N瀬氏
僕は社内でやる仕事をメインに考えていましたが、長年やっていくにはB2Cのほうがいいと思っていました。
N山氏
あー、なんとなく分かりますね。
曽根
N瀬さんは転職で年収上がったかと思うんですが、いくらぐらいでしたっけ?
N瀬氏
えーと、160万円ぐらいは優に上がりました。
森
えっ、月額ですか!?
N瀬氏
いやいや、年収です。
一同
(笑)

2.B2C企業への転職、戸惑いはなかった?

B2BからB2Cに転向するにあたって、不安や戸惑いはなかったのだろうか。実のところ、皆さん覚悟の上での転職だったためか不安は少なかったようだが、B2BとC、結構違う両者の仕事スタイルに聞いているほうも少々びっくり。

曽根
B2Cという経験のない全く違う職場へ行くことに不安はありましたか?
K田氏
特に不安はなかったですよ。ゼロから始めるつもりで行ったので。
曽根
それはすごい覚悟ですね。入社してみてどうですか?「ここは違ったな・・・」とか。
K田氏
想定の範囲内ではありましたが、今までより幅広い知識が必要だと感じています。前職のようにアプリケーションだけではダメで、システム自体の知識がないとやっていけない。深い知識はいらないんですけど、インフラ周りの知識とかも含めて、広く浅く必要ですね。
曽根
それは苦労しそうですね。
K田氏
そうなんですよ。インフラの経験があまりなかったので、打ち合わせに行くとすごく困ります。

N山氏
それ、分かりますね~。私もアプリケーションの開発しかしてこなかったけど、今の会社では何でもしなければならない。B2C、それも通販の会社で、SEがたくさんいるわけじゃないから、PCのセットアップから、ネットワークの保守、サーバーの立ち上げなど、いろいろやらなければならないんです。そのへんも入社してから覚えましたね。
K田氏
同じです。サーバーの手配から何から何まで、全部自分たちでやらなければならないんですよね。
N瀬氏
私のところもそうですが、何でも屋的側面が求められる。
N山氏
一番困るのは、システム関係について何も知らない人からの注文ですね。雲をつかむような話を、どうやって形にするかが問題です。最初に用件が飛んできた時点で「ブーツに羽を付けて飛びたい」レベルの話なんですよ(笑)。それに対して、「それは無理だから、カタパルトと飛行機みたいなものを用意するので、それで飛んで下さい」と言うと、「いや、そうじゃないんだよね」と言われる。システムを何も知らない人から要件が来るという仕事で、それを解きほぐしていくのが一番大変な作業ですね。
曽根
それはB2Cに限らず、IT業界ではよくある話なんですか?
N山氏
どうでしょうね。システムに力を入れていない通販会社に多い話かもしれませんね。全部データを洗わなければならないようなことを、「明後日までにやっといて」みたいに放り投げてきます。説明してもチンプンカンプンだから「システムは積木みたいなものだから、一ヶ所を簡単にいじると全体が倒れる、そんな簡単にはいかない」って説明しないと分かってもらえない。
森
そういう時はどうしてるんです?
N山氏
絵を描きます。絵本みたいにしてあげます。城があって、柱があって「この柱を抜け」というのが部長が言ってることですよ、みたいに。ちゃんと説明すればわかってもらえるので、その点ではいいのですが。
曽根
子育てに近い!?(笑)そういう苦労は前職ではなかったですか?
N山氏
ありませんよ!(笑)

3.現職でのやりがい、そしてB2C転職成功のヒケツとは?

ほどよくアルコールもまわり、仕事上がりの空腹も満たされてきたところで、話はいよいよ佳境に。今の仕事のやりがいに加えて、彼らはなぜ転職、それもB2C企業への転職を成功させたのかに迫っていく。

曽根
みなさん、今のお仕事にやりがいを感じますか?
一同
はい!
曽根
それは素晴らしい!具体的にどんなところにやりがいを感じていますか?
K田氏
今までにない分野の仕事になるので、すべてスキルアップにつながるのが一番のモチベーションですね。インフラ関係、サーバーの構築や設定変更まで何でもやりますから。
N山氏
そんなことまでやってるんですか?
K田氏
ええ、全部自社でやるので。かなり守備範囲は増えました。
曽根
K田さんは仕事が忙しすぎたのが転職理由でしたが、自分のリズムみたいなのは取り戻せましたか?

K田氏
ええ、そうですね。転職前は月に2、3日しか休めなかったり、家に帰っても子供が寝ちゃってたり。父親の顔が分からないのでは?と不安になりましたね。
森
今はお子さんと遊べているんですか?
K田氏
はい!残業もほとんどないので、子供が起きてる時間に帰れてます。
曽根
N瀬さんはどうです?やりがいという面では。
N瀬氏
自分の会社の面倒を全部自分で見られることですね。たとえばトラブルが起こっても、客先だと「何とかしろ」と言われるだけ。自分の会社なら、トラブル修復後に社内教育を通じてスキルをあげるとか、ノウハウが蓄積されるんですよ。客先だと、社内のPCがウィルスに感染したら「お前らのサービスが悪いからだ」と言われるんです。明らかに社員が変なサイトを見てたりしても(笑)。
一同
(笑)
曽根
そういえばK田さんは化粧品の会社じゃないですか。男性ですし、化粧品なんて別に好きじゃないですよね。その辺、自社のサービスについてはどんな想いですか?
K田氏
まあそうですね。でも、モノにはこだわりはないですよ。
曽根
入社してから興味が出たとかあります?
K田氏
私じゃなくてうちの嫁が気になったみたいで、入社したばかりなのに社販で買いまくってましたから(笑)。
曽根
N山さんにぶっちゃけ聞いていいですか。前の職場では夢、持てました?
N山氏
前の職場では全く持てませんでしたね。今は、独立の道が見えてきたと思います。今の職場に来て一番よかったのは、仕事を全般的に見られること。ネットワークやシステム開発、設計、条件提示まで全部見えるんです。仕事としては大変ですが、上流工程から下流工程まで通して見られるというのは、独立するとき必要だと思うので、その点ありがたいですね。
曽根
ところで皆さんにお伺いしますが、B2BからB2Cへの転職って、よりハードルが高い転職だと思うんですよね。なぜ頑張れたんですか?
K田氏
やっぱり一刻も早く抜け出したかったからかなあ。
N瀬氏
私もそういう部分ありますね。特定派遣の人は40歳を過ぎたら色々ときつくなっていくという話も聞きますし。
N山氏
私は逆に、楽な方に流れたんですよ。
曽根
えっ、どういうことですか?
N山氏
確かに責任範囲は広がったんですが、結果的に楽しいんで。楽しいと「楽」じゃないですか。何を覚えるにしても覚えやすいし、吸収も早くなる。精神状況がどれだけ楽かによって働き方が変わってきますね。だから楽な方に流れたと思っています。
曽根
働き方という言葉が出ましたが、働き方って変わりました?
K田氏
前職では業務量が多いので、技術を伸ばすというよりも、どうやって回そうかみたいなところにばかり意識が向いていました。転職して、新しいことにチャレンジできるのが一番うれしいですね。

曽根
それは素晴らしいですね。それではみなさん!
ズバリ転職の勝因は何だと思いますか?
N山氏
やっぱり「あけっぴろげ」じゃないですか(笑)今の部署がそうなんですが、人数が少ないので気持ちの合う人としか働きたくないんですよね。ツーカーでやれるというか。だから面接に来た人たちのスキルシートって、ほぼ見ない。スキルシートは初めの2、3行ぐらい読んで終わりで、あとは「面白いかどうか」で判断するんです。最初から、自分をさらけ出してくれた方がお互いに合うかどうかわかりやすいじゃないですか。
曽根
じゃあ、N山さんもさらけ出して行ったんですか?
N山氏
ええ、私はさらけ出すことしかできないですから(笑)。仕事もこのまんまですよ。できないことは、最初からできないという。これも大事ですよ。もちろん、落ちる確率は上がるでしょうが(笑)
K田氏
そうですね、現場の人間がやりやすいというのが一番大事ですね。
N山氏
結果的に良いものが出来るんですよね、空気感が良いと。
曽根
K田さんの勝因は?
K田氏
私は「入りたい」という強い気持ちかなと。うちは技術テストみたいなのがあるんですが、あとで聞いたらあまり見てないらしいんですよ。入りたいという気持ちを試すためにやっているみたいで。丸2日くらいかかる課題が出されるんですが私はそれを全力でやってすぐに提出しました。これが伝わったのかなと。
N瀬氏
僕は落ちるの覚悟でガンガン攻めたところですかね。N山さんの「さらけ出す」に近いかな。
曽根
じゃあ勝因は「全力で裸になる」ってことですかね。
一同
(笑)
森
すごいまとめ方ですね(笑)
N瀬氏
守りに入っちゃうと、それで落ちちゃうのかも。
N山氏
私は守りは考えないですね。攻めしかないんで(笑)
曽根
みなさん攻めに転じたのが良かったと。
N山氏
合う合わないって向こうが判断することだから、こっち側で判断しても上手くいかないことが多いと思うので、とりあえず素でぶつかっちゃうのが吉ですね。
曽根
最後にB2Cへ転職する秘訣はなんですかね?
N山氏
視野を広げることですかね。どうしてもB2Bばかりやっていると守備範囲が狭く深くなっているので、サービス全体を見る意識を持つということかな?
K田氏
それはありますね。B2Cに転職すると確実に守備範囲が広がるので、面接時から「出来ないこともこれから勉強します!」といった姿勢が重要になると思います。
N瀬氏
そういった順応性は必要ですよね。あとやっぱりサービスに対する強い想いはあった方がいいですよ。「これが好きだ!」と素直に言えるのは強いですから。
曽根
やっぱり「裸」ってことですよね。
一同
(笑)

B2BとB2C。エンジニアとして似たような仕事に取り組んでいても、現場の雰囲気や仕事の内容は結構異なるということが、なんとなく伝わったのではないだろうか。 彼らと接してみて感じたのが「みな生き生きとしていること」。当日最後に「ぶっちゃけ、仕事は楽しいですか?」と聞いてみたところ、全員即答で「楽しい」と答えてくれた。B2BよりB2Cのほうがいい、と判断するのは本記事の狙いではないが、彼らの姿を見ていると、自分に合う環境で働くことの大切さを思い知らされる。

彼らが今後ますます活躍することを期待するとともに、次は俺の番・私の番!と狙う読者の皆さんにもエールを送りつつ、今回の「なう」はお開きとさせていただこう。 それではまた次回、お楽しみに!

このコーナーでは、随時有志を募って座談会や討論会を開催する予定です。
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