ホーム > 特集一覧 > エンジニアラボ > IT/Webエンジニア1000人調査レポート Vol.3 エンジニア292人の体験談から判明! "転職失敗の落とし穴"

IT/Webエンジニア1000人調査レポート

Vol.3

エンジニア292人の体験談から判明!
"転職失敗の落とし穴"

構成 エンジニアファクトリー山田

前回全国25歳~44歳までのIT/Web系エンジニア1000名に対してアンケート調査を行った結果をレポートする第3弾。今回は1000名の内、過去に転職経験がありなおかつ失敗した苦いエピソードを持つ292名のエンジニアからの「失敗エピソード」を分析してみた。

今回実施したアンケートの概要

「今どきエンジニアは、果たしてどのような環境でどんな思いを抱きながら仕事をしているのか?」

こうした純粋な疑問を追求するべく今回、エンジニアファクトリー編集部では全国に在住する25歳~44歳までのIT/Webエンジニア1000名に対して、インターネットによるアンケート調査を実施した(2015年4月下旬実施)。

25~44歳と言えば、新卒入社~エンジニアデビューして2~3年目の若手から中堅。

さらにPMやコンサルタントになったり、またスピンアウトして起業したりと、多様なキャリアを選択し、各分野の第一線で活躍することで日本のモノづくりやシステム・アプリ開発の中軸を担っている方まで「現代日本の主役エンジニア」である。

今回、こうした主役世代にターゲットを絞ることによって、今どきエンジニアが普段考えている様々な心の内を明らかにしていきたいと考えた。

25歳~29歳(レポート内では「20代後半」と表記)

30歳~34歳(レポート内では「30代前半」と表記)

35歳~39歳(レポート内では「30代後半」と表記)

40歳~44歳(レポート内では「40代後半」と表記)

また今回、上記4つの世代で区切って、それぞれ250名ずつ、計1000名の構成で調査した。

また具体的な職種割合に関しては、以下のグラフの通り。

【調査対象エンジニアの具体的な職種割合】

【調査対象エンジニアの具体的な職種割合】

転職経験者557人中、失敗経験者は292人!

前回の記事でもご紹介した、ITエンジニア1000人に対して調査した「転職経験の有無」について、全体の55.7%が「転職経験がある」と回答した。

つまり、557人が過去に1度、もしくは複数回の転職経験があるということだ。

今回、さらにその557人の転職経験者に対して「転職で失敗したことがありますか?」という質問を改めて投げかけた結果、失敗経験者数は292人・約52.4%に及んだ。

この数字を多いか少ないかで捉えるのは個々の判断にお任せするが、およそ2人にひとりは失敗しているということが、今回の調査で明らかになった一つの事実である。

292人の転職失敗談の中から、特徴的な事例を一挙ご紹介!

このように半数のエンジニアが転職に失敗していることが今回判明した。

では実際のところ、どのようなポイントで「失敗した!」と実感したのか?

その理由についてさらに深く探ってみると、いくつかのパターンに分類できる。

その一つ一つについて、実際のアンケートで寄せられた失敗エピソードと合わせてご紹介したい。

【転職失敗テーマその1:収入】収入アップを目論むも、その結果は...

今回の失敗で最も多かった意見は「収入」

転職する際、当然前職よりも収入アップを希望する割合が大きいのは当然ながら、実際には「給料が100万減った」「給料が前より40%減った」「給与が下がり残業が増えた」等、収入ダウンしてしまう厳しい現実がある。

その一方、転職で収入アップを実現しながらも「失敗した!」ケースも少なくない。

給料が100万減った。時間と休みは増えたが、収入が減ったのがつらい(ネットワーク設計構築/40歳)
収入に関する条件で、不利な条件で契約してしまった点。夜勤や残業が恒常化している現場で、一定以上で超勤手当が付かずサービス残業になってしまった。(通信インフラ設計/38歳)
収入は上がったが遠隔地への長期出張が多く、地元志向の自分にはちょっとつらい(研究/39歳)
収入の多い別職種へ転職したが、仕事内容が合わずにSE職に戻った(ネットワーク設計/41歳)
給与の高さだけで判断して入社後、その企業の「ブラック度」にビックリ(Webシステム開発/40歳)

このように収入アップをメインとした転職活動を行った結果、前職に比べて「仕事内容」「勤務時間」「職場環境」等他の項目が大幅に悪化してしまうケースも多い。

【転職失敗テーマその2:人間関係】組織にはびこる"人間関係悪化"の実態

給与と共に仕事を続けていく上で重要なテーマとなる「職場の人間関係」

転職失敗談の中にも、下記に挙げたような人間関係上のトラブルに巻き込まれて「失敗した!」と実感したケースは多かった。

女性社員が少なく、同じ年齢の人がいないため輪に入れなかった(Webシステム開発/28歳)
地方のSI企業に転職したが、自分の立ち位置がうまく作れず苦労した(Webシステム開発/43歳)
転職先の上司がパワハラだった(パッケージソフト開発/43歳)
転職5年後にパワハラ上司が就いたことにより、以前は中間より良い評価を得ていたにもかかわらず、いきなり最低評価へ格下げ(ネットワーク設計構築/40歳)
会社で不正操作を指示された(情報セキュリティ/44歳)

人間関係がらみのトラブルでも、特に多かったのは「上司のパワハラ」。転職した理由でも上司からのパワハラがきつくて転職したケースも多く、それだけエンジニアの世界においてもパワハラが一般的に広がっている傾向が読み取れた。

【転職失敗テーマその3:勤務時間・環境】

エンジニアというと短納期&デスマーチに追われて過酷な勤務環境に追い込まれているイメージがあったが、ここ数年で業界全体を通じて見れば、改善の兆しも見えてきている。

しかし下記で紹介したように、まだまだ長時間残業に追われて心身共に疲弊しているケースも。

転職当初は理想の環境でしたが出産後、今の働き方だと勤務時間的に厳しい。子育て中でも働きやすい環境を選べばよかった(Webシステム開発/35歳)
コールセンターから憧れのプログラマへ。しかし会社が小さいため未経験ながら一人で客先に配属されて苦労した(Webシステム開発/28歳)
転職時「内勤限定」と何度も確認したが1年後に外勤併用へ。その後妻の体調不良を理由に夜勤を断ったことがかなり問題視され、今も冷遇されている(ネットワークインフラ設計構築/35歳)
残業代が出ない・福利厚生に嘘がある・休日は半月に1日とこれ以上働くと自分の体が持たない(運用保守/31歳)
残業20時間前後と聞いていたのに、100時間以上でなおかつ残業代が出ない(運用保守/28歳)

また最近の傾向では国が推進する少子化政策を受けて産休や育休、復帰後の時短勤務などの制度充実を図る企業も大手を中心に、中小やベンチャー企業でも徐々にではあるが普及しつつある。つまりそれだけ、ライフワークバランスに対する関心が高まっているようだ。

【転職失敗テーマその4:仕事内容】

エンジニアとしてこだわりたいのは、やはり実際担当する業務内容や役割。

「最新技術にチャレンジしたい!」

「上流工程にキャリアアップしたい!」

「自社開発にこだわりたい!」

といった強い意志を持って転職したにもかかわらず、下記で紹介しているように、思い通りにならないケースも少なくないようだ。

組込み開発→ITコンサルタントに転職。上流設計なら何とかなると踏んだがマイコンの世界からサーバ・ネットワーク等の世界に全くついていけず(コンサルタント/42歳)
前職が客先常駐SEで、自社での受託開発を希望しながらも結局、前職と同じ形態でなおかつ同じ客先...(Webシステム開発/42歳)
客先常駐SEで顧客からの無理難題に疲弊したことで、"客側"となる社内SEに転職。しかし間接部門ということで社内での立場が低く、また最新技術に触れる機会もない(Webシステム開発/32歳)
前職がスペシャリスト志向で転職後、大手企業に入れたのはよかったが業務内容はマネジメントばかりでギャップが...(制御系開発/39歳)
転職したら「キャリア」として扱われるため「何でも知っている」と捉えられ、開発時に新言語による全面開発等、ハイレベルの要求をされる(制御系開発/33歳)

しかしこうした事例は捉えようによっては、苦しみながらもハイレベルの技術やテーマにチャレンジできる"千載一遇のチャンス"と前向きにとらえれば、結果的に「失敗→成功」に結び付く可能性も大いにあり得そうだ。

【転職失敗テーマその5】ちょっとユニークな失敗談をご紹介!

最後に、今回のアンケートで寄せられた転職失敗談の中から、ちょっと変わったケースを少しだけご紹介したい。

「PCは自分で組み立てて使ってくれ」と言われたが、自作PCの経験がなくて困った(Webシステム開発/32歳)
転職間もなく、経営陣を退陣させるためのクーデターに巻き込まれた(運用保守/40歳)
当時の彼女を追いかけて北陸から関西へ転職。その後すぐ別れてしまい、何のための転職だったのか...(品質管理/26歳)

まとめ

今回、エンジニア292人の転職失敗談から見えてきたのは、「一つのテーマにしか興味を示さず、そこにマッチした企業に入ってみたら全く想像と違っていた」といった背景を持つ人が多かったこと。

転職の際には「収入」「勤務環境」「仕事内容」等多角的な視点から情報を収集し、面接時に一つ一つの項目に関してしっかり確認をした上で転職することが、失敗を回避するための大前提となることが改めてハッキリした。

今回の結果を反面教師として、転職する際の一つの参考にしてほしい。

次回予告

ITエンジニア1000人の【ニッポンのIT/Webエンジニア業界の将来にモノ申す!】についての調査結果をレポートします!

あなたも参加しませんか?

このコーナーでは、随時有志を募って座談会や討論会を開催する予定です。
現場を知るエンジニアならではの「ぶっちゃけトーク」に参加してみませんか?
今回参加した勇気ある皆さんのように、ざっくばらんな本音トークをしたい!という方、こんな話題での座談会を見てみたい!という方、ぜひお気軽にご連絡ください。
お問い合わせはコチラ

無料キャリア相談はこちらから

バックナンバー