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エンジニア列伝  歩み方は違えど想いは同じ 成長を期待して飛び込んだネット業界 第5回:インターネットイニシアティブ 亀井正浩 氏(第三事業部 プロフェッショナルサービス部 シニアコンサルタント) 青木龍 氏(第三事業部 プロフェッショナルサービス部コンサルタント)

日本のインターネット黎明期を支えた老舗のプロバイダ「IIJ」としての印象が強いインターネットイニシアティブだが、現在はIPネットワークに精通したプロフェッショナル集団として各業界向けにさまざまなサービスを提供している。その中で精力的に活躍するエンジニア、亀井正浩氏と青木龍氏に話を聞いた。

(インタビュー 袖山 亜希子 構成/撮影 増田 千穂 )

プロに満足してもらえるプロのサービス

亀井氏と青木氏の所属する第三事業部プロフェッショナルサービス部のメイン顧客は、テレコムISPやSNS事業者といった、エンドユーザー向けにネットワークサービスを提供するサービスプロバイダーだ。

袖山
お二人はどんなお仕事を今はメインにされているのですか?
青木
今はあるサービス事業者様の海外進出をサポートしています。データセンターの場所選定から協力させてもらってます。
袖山
場所選定まで行うのですか? 技術提供のみかと思っていました。
亀井
ビジネスの文化が日本とは違うので、できるだけやりやすい場所を提案する必要があるんです。結構日本と違うんですよ。たとえば、契約は守ってくれますが契約外のことは一切やってくれないのが当たり前です。これくらいはやってくれるだろう、という日本的な考え方が通じないので契約前の交渉が大切。そういう中で、日本人が考えるサービスを実現できるように環境を整えるのも私たちの仕事なんです。
袖山
なるほど。IT業界では日本は輸入するばかりで輸出するイメージがなかったので、日本のサービスが海外進出というのは興味深いですね。

第三事業部
プロフェッショナルサービス部
コンサルタント 青木龍氏

青木
私たちもサービス基盤そのもので進出する事例ははじめて手がけます。ただ、技術は海外で誕生したものでも、現地ではビジネスとして成立していない場合がありますよね。一方、日本では上手にアレンジして収益を上げられている。そういうものを、日本で育てたのと同じく一から育て直すならば海外でも成功できるはずだ、という考えで進出するそうです。
袖山
やりがいのありそうなお仕事ですね。
青木
私はずっと海外での展開をやりたかったので、いい機会だと思っています。将来的にはさらに人・物・金をしっかり見た事業をやってみたいですね。

発展途上な業界だからこそ大成長しそう!でインターネット業界を選択

今は同じ仕事に取り組んでいる亀井氏と青木氏だが、その経歴にはかなりの違いがある。2人に共通しているのは、就職当時まだ発展途上だったインターネット業界に対して成長の可能性を感じ、自分を成長させられる場として選択したということだ。

袖山
お二人とも学生時代から理系で、エンジニアをやりたいと考えていたのですか?
亀井
私は一応理系ですね。実は教師になるつもりで、数学教師として実習もしました。
ただ社会経験のないまま「教育者」になっちゃうのはどうかな、と思ったので就職することにしました。当時、インターネット黎明期だったので、一番成長しそうな業界はここだな、きっと自分も成長できるなっていう判断で入りましたね。その後は、この人と働きたいっていう人が現れた時についていく形だったり、自分のスキルアップのためだったりで転職を3回?繰り返して。会社としては5社目です。実はIIJグループで言うと2度目のチャレンジです。
青木
そうだったんですか。私は全く逆で、新卒で入ってから11年、IIJひとすじです。ただ、社内で営業職から技術職へと職種転換しました。
私は文系の学生だったし、旅行好きだから将来はツアコンやりたいな、なんて思ってそういうバイトもしていたんです。ホテルマンとか。ただ続けているうちに、次は法人向けのビジネスに関わってみたいと思うようになり、就職時に今後成長しそうだと思ったインターネット業界を選びました。
文系だから自然に営業職で入社したんですけど、年次を重ねて大きな案件を担当するようになると、エンジニアに任せる部分も多くなってきて。特定の顧客に対してもっとじっくり向き合うような動きがしたいという想いが強くなって、異動させてもらいました。

第三事業部
プロフェッショナルサービス部
シニアコンサルタント 亀井正浩氏

袖山
対照的な経歴ですね。同じ会社に戻ってきたという亀井さんの経歴も、営業から技術への異動を経験した青木さんの経歴も、かなり珍しいものに思えます。
青木
実際珍しいですね。当時の上司とは何度も相談して、真剣に想いを伝えてようやく了承をもらいました。開発エンジニアには技術面でかないませんから、得意分野を活かしてプリセールスを中心にやってきました。ジョブチェンジはやっぱり大変。後悔はしていないけれど苦労はした、という感じですね。
今は判断なども任せてもらえて、仕事もやりやすい環境ですよ。感謝しています。
亀井
私の場合は、以前いた頃にお世話になったみなさんに、何か返せるものができたんじゃないかと思ったから戻った感じですね。
転職を重ねる中ではゼネラリストすぎて得意分野が見えないと言われて、意図的に得意分野を作ろうとした部分はあります。そうやって身につけてきたものが、今役立てられるんじゃないかと思ったわけです。
時間をおいて外から見てみると、IIJっていい意味でかなり変わったんですよ。それでいて、昔からある青木さんのようなプロパーの方が新人を大事に育てていく気風は残っている。いい会社です。
袖山
働いている会社を、中の人がいい会社だと言えるというのは素敵なことだと思います。仕事をするにあたって大切にしていることというのはありますか?
青木
私はポジティブ発想を心がけていますね。ムリそうな時でも、少しネジを飛ばすくらいの勢いで極力ポジティブに。誰がやってもムリっぽいものを私がやれたら楽しいじゃないですか。
亀井
なるほどね。私は正直であることにずっとこだわっています。すべてのことがうまく行くわけじゃないですが、正直に1つ1つ対応することが、成功に一番近いと思っているんですよ。ある人の言葉ですが、事を成し遂げるためには、志のどうなりたいかという気持ちと、技術が揃わないといけない。志となる気持ちが大切で、それを貫くための技術が必要だと思っています。
袖山
ポジティブに、正直にというのは大切ですね。そういうエンジニアが手がけてくれるプロジェクトなら安心できます。

今が期待の時! 新サービス構想は頭の中にぎっしり!

IIJでエンジニアという職についてから現在に至るまで、第一線で活躍してきた亀井氏と青木氏の目から見て、今はかなりおもしろい時代のようだ。動き出す時代の中で、さまざまなサービスに目を向け、新たな取り組みを思い描いている。

袖山
今後の話なのですが、特に成長しそうなものとか、注目の技術というと何でしょう?
亀井
今、という時期で考えると震災の影響は無視できません。あの震災以降で、見直しや中止になったものもたくさんあると思います。ただ、今までできなかったことがネットを使って実現されたというものもたくさんあります。たとえばボランティアのやり方も変わりましたし、人や金の流れもネットで変わりましたよね。私自身、Googleのパーソンファインダーの入力ボランティアにも参加してました。あの仕組みはGoogleのものですけど、実際は人が動いているわけです。震災で全てのものが良くも悪くもリセットされてしまい、復旧・復興をしていくなかで何がどう変わるのか大変興味がありますね。
袖山
ボランティアなどにも興味があるのですか?

亀井氏愛用のMacはリンゴマークが亀井氏風

亀井
そうですね。社会に貢献したいという意識はあります。IIJで働いていることを活かして、自分はどう社会とつながるのかということを考えているんです。インターネット業界が少しずつ成長してきて、今かなり役立つようになってきているわけで、それが社会にどう活かせるかを考えますね。
袖山
なるほど。青木さんは何に注目していますか?
青木
私は一からシステムを構築しなくていい時代になったと感じています。GoogleApps、EvernoteやDropBoxなど便利なサービスがたくさんありますが、ああいうものが法人向けにはどういう形で出てくるのが気になりますね。
SIというものも、今のシステムインテグレーションからサービスイングレーションの略称に変わるんじゃないかな。
亀井
最近のサービスという意味ではInstagramに注目しています。たった4人で700万人集めたわけで、4人であれだけのサービスを維持できるという事に大変注目しています。
袖山
1人から100円とったら5億円、と考えるとすごいですね。しかも4人で山分け......。
亀井
そうなんですよ。たった4人でそういうことをしたのがポイントです。
後は友人と話しているのは、秘書とか執事みたいな役割のサービスが欲しいということです。1日の行動から夕食のオススメメニューを提案してくれたり、スケジュールを覚えていてくれたり。生活に密接に関わる、人の生活を変えるようなものが作りたいですね。
青木
そういう野望的なことだったら、私は記憶の限界をとっぱらいたいですね。人間の記憶力を伸ばすのか、何か記憶しておいてくれるようなサービスを作るのかはわかりませんけれど、意図的にメモをとるのではなくて自然と何でも覚えておいてくれて必要に応じて引っ張り出せるようなのが理想です。
袖山
どれも実現したら飛びつきたい!っていう感じの、素敵なサービスばかりです。ぜひ実現させてください。期待しています。

アイムファクトリー
取締役 袖山亜希子

●プロフィール

亀井 正浩(かめい まさひろ)

キャリア:
数学教師を目指すも、まずは社会人経験を積もうと決意
→黎明期のネット関連会社に就職→スキルアップを目指してIT業界で5社3回の転職
→以前にお世話になった人に恩返しできるかな?と2度目のIIJ入社
お気に入り技術:
Instagramの行方が気になる
座右の銘:
知行合一
自分を動物にたとえると?:
カメ
休日の過ごし方は?:
アウトドアでも遊ぶけれど、頭の中はオンオフなし!

●プロフィール

青木 龍(あおき りゅう)

キャリア:
ツアーコンダクターを目指して学生時代にサービス業でバイト
→法人向けビジネスの魅力に気付き、成長分野を狙ってIIJに営業職で入社
→顧客視点での技術支援をやりたくてジョブチェンジ
お気に入り技術:
FacebookやGoogle+といったサービスを支える裏の技術、OpenSocial等に興味津々
座右の銘:
日々精進
自分を動物にたとえると?:
カバ
休日の過ごし方は?:
今は子供の相手に忙しい!できればリビングでPCが使えるようにしてプログラミングにも触れていきたい!

●会社プロフィール

株式会社インターネットイニシアティブ

1992年、日本初の商用インターネットプロバイダとしてスタート。日本のインターネット業界をリードしつづけてきた技術を活かし、ネットワークサービスを始めクラウドサービスなどのアウトソーシングサービス、システムインテグレーションをトータルに手がける。
現在は約6500社を超える顧客基盤を有しており官公庁や大手・中堅企業、インターネットサービス事業者などをメインに、高品質なサービスを展開している

株式会社インターネットイニシアティブ

編集後記~取材を終えて~

数度の転職が当たり前のエンジニア業界では、繰り返し転職して以前在籍していた企業に戻ったりもしている亀井さんのキャリアも、新卒で就職して以来転職せずにいる青木さんのキャリアも、少々珍しいものではないでしょうか。そして、全く違うキャリアの2人が口を揃えて、働きやすいと語っているのも印象的でした。
満足できる働き方にたどり着くには、いろいろな道があるのだと感じさせられました。

ITエンジニア担当
袖山亜希子

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