【独立前に知りたかった】フリーランスエンジニアが作るべき人脈と、NGな人脈

【独立前に知りたかった】フリーランスエンジニアが作るべき人脈と、NGな人脈

フリーランスエンジニアとして成功するためには、技術力と同じくらい人脈が大切です。人脈があれば、安定的な案件獲得や貴重な情報収集に効果的です。

筆者も今でこそさまざまな人脈を構築できましたが、独立前から大切さを知っていれば、もっとうまく活動できていただろうと思えてなりません。

この記事では、フリーランスエンジニアにとって人脈がいかに大事であるかを解説し、どのような人脈を築くべきかについて詳しく紹介します。関わるべきではないNG人脈についても触れていきますので、人脈作りの参考にしてください。

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フリーランスエンジニアに人脈が必要な4つの理由

成功しているフリーランスエンジニアを観察していると、良好な人脈を構築できている傾向が見られます。人脈は、仕事の機会を広げるのはもちろん、キャリアの可能性を広げ、時には困難な状況を乗り越えるための支えにもなるのです。ここでは以下の4つの視点で、フリーランスエンジニアに人脈が必要な理由を解説します。

  • 案件を紹介してもらえる
  • 最新の技術や業界情報を教えてくれる
  • キャリアアップにつながる
  • 課題解決につながる

各理由について詳しく見ていきましょう。

案件を紹介してもらえる

人脈が必要な理由のひとつに、案件を紹介してもらえる点があります。IT関係の人脈だけでなく、生命保険の営業マンや弁護士、税理士など、経営者とつながりの強い職業の人と関係が構築できれば、案件を紹介してもらえる場合もあります。

また、紹介による案件獲得はすでに信頼関係が構築できている場合が多いため、条件の良い仕事になりやすい傾向にあります。あなたのスキルや経験、人柄を理解したうえでつないでくれているので、プロジェクトとのミスマッチは起こりにくいでしょう。

案件が途切れた場合でも、「何か手伝える仕事はないですか?」と気軽に相談できるだけでも心強い存在です。営業活動に割く時間も最小限になり、本来の業務である開発に集中できる環境が整います。

最新の技術や業界情報を教えてくれる

ひとりで作業することの多いフリーランスエンジニアは、意識しないと技術情報が偏りがちです。人脈があれば、ほかのエンジニアと交流する機会も増えるため、独学だけでは得られない実践的な情報を交換できます。

「現場では今こんな技術が使われている」「あのライブラリで発生したエラーはこうやって解決した」といった生の情報はなかなか手に入るものではありません。どの技術の需要が高まっているか、といったリアルな市場トレンドも肌で感じられるでしょう。

特定の企業の開発スタイルや、公にはなっていない業界の動向など、クローズドな情報を得られるチャンスもあり、自身のキャリア戦略を立てるうえで大いに役立ちます。

キャリアアップにつながる

自分よりも経験豊富なエンジニアや、異なる分野で活躍する経営者といった人たちとの交流は、自身のキャリアを一段階上に引き上げるきっかけを与えてくれます。具体的な目標設定につながり、スキルアップへのモチベーションを刺激してくれるでしょう。

また、自力では受注が難しい大規模な開発プロジェクトでも、チームの一員として声をかけてもらえるかもしれません。この機会は、自身のポートフォリオに掲載して、実績としてアピールできるチャンスです。

さらに、エンジニアリングのスキルだけでなく、プロジェクトマネジメントや事業開発といった新たな領域への挑戦につながる可能性も秘めています。筆者も人脈をきっかけに、新たな領域に事業を広げた経験があります。

課題解決につながる

フリーランスは、事業主としてさまざまな問題にひとりで立ち向かわなければなりません。契約書の確認やインボイス制度、経費計上などの専門業務は、ひとりで対応するのは困難です。弁護士や税理士といった知人がいれば、的確なアドバイスを求めることができ、深刻なトラブルを未然に防げます。

また、プロジェクトのプレッシャーや将来への漠然とした不安をひとりで抱え込んでいると、精神的に追い詰められてしまうことも少なくありません。同じ立場で奮闘するフリーランス仲間がいれば、「あの案件、大変だよね」といった悩みを共有できるため、心の負担は大きく軽減されます。

このような人脈は、事業を継続していくうえで、金銭やスキルと同様に重要な資産となるでしょう。

フリーランスエンジニアが作るべき人脈

フリーランスエンジニアが人脈を持つべき理由を理解したら、次は、どのような人脈を作るべきか理解しましょう。やみくもに出会いを求めて交流会に参加しても、効果的な人脈は形成できません。大切なのは、自身のキャリア戦略に基づき、「どのような目的で」「誰と」関係を構築するのかを意識することです。ここでは以下の人脈について解説します。

  • 同業のフリーランスエンジニア
  • 異なる領域のエンジニア
  • 案件を保有している担当者
  • 異業種の専門家

それぞれについて詳しく解説します。

同業のフリーランスエンジニア

まず最優先でつながりを持つべき人脈は、同業のフリーランスエンジニアです。同じ立場で市場で生き残ろうとしているため、実践的な情報交換ができる存在です。

「このくらいの規模の案件なら、単価はいくらくらいが相場か」「クライアントとの単価交渉で、どう切り出しているか」といった、収入に直結するリアルな情報を交換できるのも、同業者ならではのメリットです。

ビジネスパートナーとしての側面もあります。自分では対応できない案件の相談を受けた際に、対応可能な知人を紹介したり、逆に自分の手が回らない案件を信頼できる仲間に手伝ってもらったりと、ビジネスチャンスを融通しあうこともできます。

切磋琢磨しあえるライバルとして共に成長していける、かけがえのない関係を築けるでしょう。

異なる領域のエンジニア

自分の専門領域とは異なる分野のエンジニアとも積極的に交流を持ちましょう。同じプロジェクトで働く機会があれば、彼らから未知の領域のスキルを学べるため、提供できる価値の幅を広げられるからです。

もし、あなたがフロントエンドエンジニアだとしたら、バックエンドエンジニアや、アプリケーションエンジニアとつながれば、共同でより複合的な案件受注にもつながります。クライアントへ提案できる領域も広くなるため、ほかのフリーランスとの明確な差別化につながります。

自分の専門外の知識を吸収できれば、新たな視点で技術的な提案ができるようになり、エンジニアとしての提案力や課題解決能力も向上するでしょう。新たなスキル習得のきっかけになることも少なくありません。

案件を保有している担当者

事業を安定させるためには、仕事を発注してくれる人とのつながりが生命線です。一度取引した企業の担当者とは、単に成果物を納品して終わりにするのではなく、その後のフォローや定期的な連絡を通じて、良好な信頼関係を築きましょう。

プロジェクトで期待以上の成果を出し、「〇〇さんにお願いして良かった」と思ってもらえれば、契約終了後もリピートで発注されたり、別の担当者を紹介してもらえたりする可能性が高まります。

また、エージェントの担当者とも、単なる案件紹介の相手としてではなく、キャリア相談のパートナーとして密にコミュニケーションを取ることをお勧めします。こうしたキーパーソンとの信頼関係こそが、あなたのビジネスを支える安定した基盤となってくれるでしょう。

異業種の専門家

異なる業界の人脈を築くことは、フリーランスとしての事業を守り、ビジネスパーソンとして成長するうえで強力な武器となります。例えば、経営者やマーケティング担当者と交流することで、自分の開発したプロダクトが、どのようなビジネス戦略のもとで、どう顧客に届けられるのかを学ぶことができます。

デザイナー(UI/UX)とのつながりは、ユーザーにとって本当に使いやすいサービスとは何かを考えるきっかけを与えてくれます。また、いざという時に頼りになるのが、弁護士や税理士といった「士業」の専門家です。不利な契約を結んでしまったり、税務上のトラブルに巻き込まれたりといったリスクから自分を守るうえで心強い存在です。

フリーランスエンジニアになる前に気を付けるべきNG人脈

人脈はフリーランスエンジニアにとって大切ではあるものの、数が多ければ良いというわけではありません。なかでもあなたの貴重な時間やエネルギー、時には金銭までも奪う「NG人脈」には気をつけましょう。ここでは、関わってしまうと大きな不利益を被る可能性が高い、注意すべき4つの人物タイプを具体的に解説します。

  • 自分の利益しか考えていない人
  • 不平不満ばかり口にする人
  • 搾取してこようとする人
  • 自分を下に見てくる人

順番に見ていきましょう。

自分の利益しか考えていない人

人間関係の基本といえば「GIVE & TAKE」でしょう。しかし、自分の利益(TAKE)しか考えず、一方的に要求ばかりしてくる「テイカー」と呼ばれる人もいます。彼らは「5分で終わるから、これやっといて」といったように、軽い言葉で要求を押し付けてきます。にもかかわらず、こちらが本当に困っている時に手を差し伸べてくれることは決してありません。

彼らにとってあなたは、自分の要求を満たすための便利な道具でしかなく、あなたの善意や専門性をすり減らすだけです。協力関係が築けない相手であると見抜いたら、心を鬼にしてでも、思い切って関係を断ちましょう。あなたの大切なリソースは、お互いを高め合える建設的な関係性のために使うべきです。

不平不満ばかり口にする人

会うたびに、クライアントへの愚痴や業界への不満、他人への批判など、ネガティブな話題ばかりを繰り返す人とは距離を置くべきです。ネガティブな発言は、聞いているだけでこちらのエネルギーまで吸い取られ、仕事へのモチベーションを低下させてしまいます。

問題を指摘する建設的な批判は大切ですが、彼らの口から出るのは解決策を伴わない単なる不平不満です。物事がうまくいかない原因を自分自身の行動ではなく、他人や環境のせいにする他責思考に陥っている場合も多いです。

このような人物と一緒にいても、学びや成長の機会は一切なく、むしろあなたの思考までネガティブな方向へ引きずり込まれかねません。貴重な時間は、前向きで建設的な会話ができる相手のために使いましょう。

搾取してこようとする人

フリーランスという個人事業主の立場を利用し、あの手この手であなたから不当な利益を得ようとする搾取目的の人物には警戒が必要です。典型的な手口が、「今後の輝かしい実績になるから」といった甘い言葉で、市場価格より著しく低い報酬で仕事をさせようとするケースです。

また、絶対に儲かるなどと言って高額な情報商材の購入を執拗に勧めたり、実態の不透明なビジネスにしつこく勧誘してきたりする人も後を絶ちません。案件を紹介する見返りとして、常識の範囲を逸脱した法外な紹介料やマージンを要求してくる場合もあります。

少しでもおかしいと感じたら、曖昧な態度を取らず、きっぱりと関係を断ち切ることが自分の身を守るための賢明な判断です。

自分を下に見てくる人

年収やスキル、過去の実績などを引き合いに出して、あからさまに相手を見下すような態度を取る人とは、健全な関係を築くことはできません。こうしたマウンティング行為は、あなたの自信や自己肯定感を奪う有害なコミュニケーションです。

「君のためを思って言うけど」という前置きで、アドバイスと称して一方的に自分の知識をひけらかし、こちらの意見や反論には一切耳を貸さないタイプもいます。このような人物は、あなたを対等なビジネスパートナーとして全く尊重していません。

フリーランスエンジニアが人脈を構築するには

フリーランスエンジニアが良質な人脈を構築するには、面倒なタスクと捉えずに、自身の成長に欠かせない継続的なプロフェッショナル習慣と位置づけることが大切です。交換する名刺の枚数を誇るのではなく、一人ひとりとの信頼関係を育むという視点を持ち、戦略的に行動することが成功の鍵となります。ここでは、そのための具体的な3つのアクションを詳しく解説します。

  • 出会いの機会に投資する
  • GIVEの精神を大事にする
  • 定期的に接触し信頼関係を構築する

詳しく見ていきましょう。

出会いの機会に投資する

会社員とは異なり、待っていても新しい出会いは生まれません。自ら時間とお金を積極的に出会いの機会へ投資するマインドセットが大切です。IT系の勉強会や大規模なカンファレンスに参加する際は、ただ話を聞くだけでなく、その後の懇親会までが本番だと考えましょう。

事前に自分のスキルや実績を簡潔にまとめた自己紹介を準備し、少し勇気を出して自分から名刺を渡して話しかけることが次につながる第一歩です。

コワーキングスペースやオンラインサロン、コミュニティに所属することも有効です。既に共通の目的意識を持った人々が集まっているため、自然な形で交流が生まれるでしょう。こうした未来への投資は、数年後に何倍ものリターンとなって返ってくる可能性があります。

GIVEの精神を大事にする

信頼関係を深めるポイントは、「GIVE」の精神を大事にすることです。何かをしてもらおうと期待する姿勢では、人は離れていきます。自分から相手の役に立つ情報やスキルを惜しみなく提供する「GIVEの精神」を何よりも大切にしましょう。

SNSや技術ブログを通じて、自分の持つ知識や経験を継続的に発信し続けることも、効果的なGIVEの実践です。あなたの発信が、まだ見ぬ誰かの課題を解決し、それがきっかけで新たな仕事の依頼や協業の相談につながることもあります。

直接的な見返りを期待せず、相手を応援したり、情報を共有したりすれば信頼の貯金が積み重なっていき、あなたが助けを求める場面で手が差し伸べられるでしょう。

定期的に接触し信頼関係を構築する

どんなに素晴らしい出会いも、一度会ったきりではすぐに忘れ去られてしまいます。出会いを「点」で終わらせず、長期的な信頼関係という「線」、さらには「面」へと育てていくためには、定期的な接触を意識的に行うことが不可欠です。

イベントで名刺交換をしたら、その日のうちにSNSでつながり、お礼のメッセージを送るなど、記憶が新しいうちに次の一手を打ちましょう。その後も、半年に一度、時候の挨拶を兼ねて連絡を入れたり、相手が喜びそうなニュースを見つけたらシェアしたりするだけでも、良好な関係を維持できます。

特に用事がなくても気にかけている姿勢を見せることで、相手の安心感と信頼感が醸成され、いざというときに頼りになる強固な関係へと発展していくでしょう。

フリーランスエンジニアとして活躍するならエンジニアファクトリー

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これまで人脈の重要性や具体的な構築方法について詳しく解説してきました。フリーランスとしての活動を始めたばかりの方のなかには、営業活動や自己管理に追われ、なかなか人脈作りにまで手が回らないという方も多いでしょう。そんな時に、あなたの力強い「人脈のハブ」となってくれるのがエンジニアファクトリーです。

エンジニアファクトリーは、フリーランスエンジニアのキャリアを総合的にサポートするエージェントサービスです。丁寧なヒアリングに基づき、あなたの希望する案件を厳選してご紹介します。

案件獲得後も専属コンサルタントが継続的にフォロー、サポートいたします。フリーランスエンジニアとして活躍するための人脈の一員として、エンジニアファクトリーをぜひご活用ください。

まとめ

本記事では、フリーランスエンジニアにとって人脈がいかに大切な資産であるか、具体的な構築方法から、キャリアを蝕む「NG人脈」の見分け方までを解説しました。

案件獲得や技術情報へのアクセス、困難な問題の解決まで、多くのメリットをもたらすのが人脈です。もちろん、自分の利益しか考えないような「NG人脈」は、遠ざけなければなりません。本記事の内容を参考に、良質な人脈を構築しフリーランスエンジニアとしての活動を充実させてください。

ライター:にのまえ はじめ

大手精密部品メーカーで社内SE・PGを経験。その後、国内のSIerに転職し生産管理システムの開発・導入・保守・運用を担当。現在は自らIT企業を立ち上げ、顧客企業のDX化やIT化による業務改善の支援を行っている。並行して企業サイトやWebメディアでライターとしても活動中。趣味は筋トレ・プロレス観戦。
Website:https://writer.yui-road.com/

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