Salesforceエンジニアの仕事内容・年収・将来性とは?未経験からのキャリア設計と転職術も解説

Salesforceエンジニアの仕事内容・年収・将来性とは?未経験からのキャリア設計と転職術も解説

Salesforceエンジニアとは、世界シェアNo.1のCRMプラットフォームであるSalesforceの導入支援、開発、運用、保守などを一貫して担うエンジニアのことです。しかし一般的なシステムエンジニアとは異なる独自のスキルセットが必要なため、キャリアパスに悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では現役エンジニアはもちろん、他分野からのキャリアチェンジを検討している方に向けて、Salesforceエンジニアの実態を包括的に解説します。

エンジニアファクトリーTOP

エージェントサービス「エンジニアファクトリー」では、ITフリーランスエンジニアの案件・求人の紹介を行っています。掲載中の案件は7,000件以上。紹介する案件の平均年商は810万円(※2023年4月 首都圏近郊のITエンジニア対象)となっており、スキルや言語によって高条件の案件と出会うことができます。

氏名やメールアドレス・使用できる言語を入力するだけで、簡単60秒ですぐにサポートを開始できます。案件にお困りのITフリーランスの方やより高条件の案件と巡り合いたいと考えている方は、ぜひご登録ください。

Salesforceエンジニアとは

Salesforceエンジニアは、Salesforceシステムの導入から運用、保守点検、導入後のコンサルなどの業務に幅広く携わります。世界最大規模のCRMプラットフォームであるSalesforceを活用し、企業の業務効率化や売上向上を技術面から支える重要な役割を担っているのです。

ここではSalesforceエンジニアの役割と業務範囲、なぜ今Salesforceエンジニアが注目されているのかなどについて、詳しく解説します。

Salesforceエンジニアの役割と業務範囲

Salesforceエンジニアの役割はSalesforceを活用して、企業の業務効率化を実現することです。業務範囲は多岐にわたり、システムの導入支援から開発、機能追加、保守運用まで、プロジェクトの全フェーズに関わります。さらにユーザー教育や業務プロセスの改善提案も重要な業務です。

さらに現場ユーザーへのトレーニングやマニュアル整備といった教育的役割も担います。運用開始後もトラブル対応や改修要望に対応しながら、システムを最適な状態に保ち続ける必要があります。

このようにSalesforceエンジニアは、導入から保守、ユーザーサポートまで、多岐にわたる領域で活躍するのが特徴です。

なぜ今、Salesforceエンジニアが注目されているのか

今、Salesforceエンジニアが注目されている大きな理由のひとつが、Salesforceプラットフォーム自体の需要が急速に拡大しているためです。企業のDX化が進むなかで効率的な顧客管理システムの必要性が高まり、多くの企業がSalesforceの導入を進めています。

Salesforceの普及の背景には、導入事例が多いゆえの信頼度の高さがあるでしょう。グローバルで多くの企業が採用し、成功事例が蓄積されたため、さらなる導入が促進される好循環が生まれているのです。加えてSalesforceの機能は、企業の抱える問題など状況に応じて自由にカスタマイズが可能です。

この柔軟性により業種や規模を問わず幅広い企業のニーズに対応でき、エンジニアの活躍の場が広がっています。

Salesforce エンジニアを「雇わない」企業の本音とは

企業がSalesforceエンジニアを正社員として雇用せず、外注やパートナー企業に依頼する選択をする背景には、明確な経営判断があります。最大の理由は、Salesforceプロジェクトの特性と人材コストの最適化にあるといえるでしょう。

多くの企業にとってSalesforceの導入や大規模カスタマイズは一時的なプロジェクトです。初期導入が完了すれば、日常的な運用保守は社内の情報システム部門でも対応可能な場合が多く、専門エンジニアを常時雇用する必要性は低下します。年収600万円以上が相場となるSalesforceエンジニアを通年雇用するよりも、必要な時期に外部リソースを活用する方が費用対効果は高いのです。

さらに、プロジェクトの規模に応じた柔軟な人員調整も外注選択の理由です。繁忙期には複数名体制で対応し、閑散期にはミニマムな体制に縮小できる外部委託は、固定費削減の観点から合理的な選択となっています。

Salesforceエンジニアの仕事内容

Salesforceエンジニアは、企業の業務効率化を支えるSalesforceの導入支援、機能開発・カスタマイズ、運用改善・保守を担う職種です。以下、それぞれの業務フェーズについて解説します。

導入支援

導入支援は、クライアント企業の業務効率を左右する重要なフェーズです。営業、マーケティング、カスタマーサービスなど各部署の担当者と打ち合わせを重ね、業務フローや課題を洗い出します。その上で「どのような機能があれば効率が良いか」といった観点から提案を行い、要件定義へとつなげます。

上流工程では、Salesforceの標準機能で対応できる部分と、カスタマイズが必要な領域を切り分け、システム設計に落とし込む力が求められます。

機能開発・カスタマイズ

機能開発・カスタマイズ業務は、標準機能では実現できない顧客固有の要件に対応する重要な仕事です。

開発の中核となるのは、Salesforce独自のプログラミング言語であるApexとVisualforceです。Apexはサーバーサイドで動作するオブジェクト指向言語で、複雑なビジネスロジックの実装に使用されます。

SalesforceエンジニアはApexを使用して、レコードの作成や更新時の自動処理、複雑なビジネスロジックの実装、外部システムとの連携機能などを開発します。Visualforceはユーザーインターフェースをカスタマイズするためのフレームワークで、HTML形式の画面作成を可能にします。

ApexとVisualforceを組み合わせることで、標準機能では対応できない特殊な業務要件を満たすアプリケーションの開発が実現できるのです。

運用改善・保守

運用改善・保守業務は、システム導入後の継続的な価値提供において中核となるSalesforceエンジニアの重要な役割です。導入後のサポート業務では、障害対応や不具合に関する問い合わせへの迅速な対応が求められ、Salesforce認定取得者による専門的なトラブルシューティングが必要になります。

ログ監視では、システムの安定稼働を確保するためパフォーマンス分析や異常検知を行い、予防保守の観点から問題の早期発見に努めます。またユーザー部門から寄せられる追加要望への対応では、事業部門との各種調整や要件定義、UAT支援などを通じて、継続的な機能向上を実現していく必要があるのです。

必要なスキルと資格【未経験者〜実務者向けまで】

Salesforceエンジニアには、技術スキルから業務理解まで幅広い能力が求められます。ここでは、未経験者から実務者までを対象に、主に求められる4つのスキル・資格を紹介します。

開発系スキル(Apex/Java/C#など)

Salesforce開発では、専用言語のApexが中心です。Javaベースで構文が似ており、Java経験者は比較的スムーズに習得できます。Apexはレコードの更新や外部連携、バッチ処理などで活用され、業務ロジックの中核を担います。

また、VisualforceやLWC(Lightning Web Components)による画面開発の知識も求められる場面があります。加えて、データベース操作、ローコード開発への理解、設計・テスト・ドキュメント作成まで一連のスキルが重要です。

業務理解力とコミュニケーション力

Salesforceは業務と密接に結びついたシステムであるため、業務要件を正しく把握し、技術的な設計に落とし込む力が不可欠です。

要件定義の場では、営業部門やカスタマーサポートなど業務サイドと連携し、プロセスや課題を明確にします。製造業であれば在庫管理や受発注の流れを理解し、それをどうCRMに落とし込むかまで考える必要があります。

クライアントや社内部門との信頼関係構築にもつながるため、ヒアリングや説明の丁寧さが成果に直結します。

Salesforce認定資格の種類と取得のメリット

Salesforceには35種以上の認定資格があり、導入や開発・運用の役割に応じて複数の認定が用意されています。代表的なものは以下です。

  • 認定アドミニストレーター(基本設定・権限管理など)
  • 認定プラットフォームデベロッパー(Apex/Visualforceを用いた開発)
  • 認定Sales Cloudコンサルタント(営業プロセスに関する要件定義〜設計)

資格はスキルの証明になるだけでなく、案件獲得時や転職時の評価にもつながります。特にエンドユーザー企業やパートナー企業では、資格保有が条件になるケースもあります。

継続的な学習が不可欠な理由

Salesforceは年3回の定期アップデートを行っており、機能追加や仕様変更が頻繁です。既存機能に頼ったままではキャッチアップできず、実務に支障をきたすリスクもあります。

そのため、Trailhead(公式学習コンテンツ)での継続学習、資格更新、ユーザー会やコミュニティでの情報収集など、変化を前提としたインプット習慣が重要です。

Salesforceエンジニアの年収・単価相場【正社員・派遣・フリーランス別】

ここからはSalesforceエンジニアの年収・単価相場について、正社員、派遣、フリーランスそれぞれの働き方ごとにみていきます。

正社員の平均年収と昇給事例

Salesforceエンジニアの正社員としての年収は、スキルと経験に応じて700万円〜1000万円以上に達するケースもあります。特にSalesforce導入から設計、開発、カスタマイズまで一貫して対応できる人材は、企業側から高く評価されやすく、年収レンジの上限も高くなります。

企業規模や職種によっても年収は変動し、大手企業やグローバル展開を行うSIerなどでは、1000万円以上の年収提示例も見られます。

また、Salesforce認定資格の保有数や、Apex/LWCによる開発経験、要件定義フェーズからの参画経験が、昇給・評価の基準として設定されている企業も多く見られます。

派遣・副業・フリーランスの単価相場

派遣や業務委託として働く場合、時給や月額報酬の幅はかなり広く、スキルやポジションによって単価に差があります。

派遣エンジニアの時給は、1650円〜5000円。開発補助やデータ入力中心のポジションでは時給2000円以下の例もありますが、上流寄りの要件定義やコンサル要素が含まれると、時給4000円〜5000円程度になることもあります。

フリーランス案件では、月額単価で50万円〜90万円超が一般的です。中には、PM・アーキテクトレベルで月100万円近い単価が提示されている例も確認できます。以下は、エンジニアファクトリーに掲載があった案件の例です。

  • 【Java】自動車メーカー、陸運業向け管理画面カスタム開発案件 | 東京都 単価 月額 ~80万円
  • 【フルリモート/Salesforce】不動産仲介会社におけるSalesforceエンジニアの募集 | 東京都 単価 月額 ~83万円
  • 【Java】Salesforce保守開発案件 | 東京都 単価 月額 ~80万円
  • 【フルリモート・Salesforce】Salesforceの追加開発に伴う設計、実装、テスト | 東京都 単価 月額 ~107万円

報酬を上げるために必要なスキルと実績

さまざまなSalesforceエンジニアの求人をみてみると、Salesforceエンジニアが報酬を上げるためには、資格・実務・成果の3つの軸でスキルと実績を積み重ねる必要があることがわかります。

まず資格面では、Salesforce認定資格の取得が重要な評価ポイントです。認定アドミニストレーターから始まり、認定デベロッパー、認定アーキテクトへとステップアップしていくほど、市場価値が高まります。

実務面では単なるシステムの開発経験だけでなく、業界特有の知識やビジネスプロセスへの理解が求められます。技術的には、Apex開発やLightning Web Componentsの実装経験、インテグレーション設計の能力が重要です。

Salesforceエンジニアの将来性と市場価値

Salesforceエンジニアの将来性は非常に高く、今後も安定した需要が見込まれています。ここからは、Salesforceエンジニアの将来性と市場価値について以下4つの視点から解説します。

Salesforce市場の拡大と継続導入の動向

Salesforce市場は今後も確実な拡大が見込まれており、CRM市場における圧倒的な地位を維持しています。2025年の市場シェア24.72%から、2030年には30%を超える見通しとなっており、AI Agent機能の実装によりさらなる成長が期待されているのです。この継続的な成長は、SaaS市場全体の拡大と密接に関連しています。

日本国内におけるSaaS比率は2024年度で56.2%に達し、今後もSaaS優勢の市場拡大が予測されています。

企業がSalesforceを選び続ける理由には、DX推進によるニーズの高まりとクラウドインフラの発展が挙げられます。特に顧客データを統合・管理するCDPプラットフォームとしての機能が、精度の高いOne to Oneマーケティングを実現し、企業の競争力向上に貢献しているのです。

企業がSalesforceエンジニアに求めるもの

企業がSalesforceエンジニアに求める要素は、技術力とビジネススキルの両面にわたります。

技術面では、ApexやJava、C#などのプログラミング言語の知識が必須で、特に2年以上のソフトウェア開発経験が重視されています。求人によっては「Salesforceの開発経験」として年数が明記されていることもあるようです。静的型付けオブジェクト指向言語による開発経験は、多くの企業が基本要件として設定しています。

実務経験の面では、Salesforceのシステム開発経験やプラットフォームの利用経験が高く評価されます。20代30代の若手エンジニアでも、PC操作スキルやSalesforceのユーザー使用経験があれば歓迎される傾向にあります。これは、基本的な素養があれば社内で育成可能と考える企業が増えているためです。

業界横断で活躍できる汎用性の高さ

Salesforceエンジニアの大きな強みは、業界を問わず活躍できる汎用性の高さにあります。

Salesforceは特定の業界に偏らず、製造業、小売業、金融業、医療業界など、さまざまな業界で利用されています。この多様な業界での活用は、Salesforceエンジニアの採用拡大につながっており、キャリアの選択肢を大きく広げています。

業界横断的な活躍が可能な理由は、Salesforceプラットフォームに高い柔軟性があるためです。各業界特有のビジネスプロセスに対応できる設計となっているため、エンジニアは一つの技術基盤で多様な課題解決に取り組めます。

例えば製造業では生産管理や在庫管理、金融業では顧客資産管理やコンプライアンス対応、医療業界では患者情報管理など、業界ごとに異なるニーズに対応可能です。

海外・外資系企業での活用事例とグローバルキャリア

Salesforceエンジニアのキャリアは、日本国内にとどまらず、海外や外資系企業でも広がりを見せています。とくにグローバル展開している企業では、Salesforceの導入が進んでおり、その運用・開発を担える人材が求められています。

外資系企業では、社内の公用語として英語を使用するケースが多く、技術力に加えて語学力を持つエンジニアは重宝されます。実際に英語での要件定義や、海外拠点とのリモート連携が求められるプロジェクトも増えており、国内の経験を活かしてグローバルに活躍することも可能です。

報酬面においても、外資系企業では日系企業よりも高い水準で提示される傾向があります。たとえば日系企業のITエンジニアの平均年収が500〜600万円程度であるのに対し、グローバル企業では年収1000万円を超えるポジションも存在します。これは成果主義に基づいた報酬体系や、役割に応じた裁量の大きさによるものです。

このように、Salesforceエンジニアとしてのスキルと英語力を磨くことで、より広範なキャリアの可能性と高い報酬を手に入れることができます。

Salesforce案件の探し方と注意点

ここからは、Salesforceエンジニアへのキャリアチェンジ・キャリアアップを考えている方、Salesforceエンジニアの案件を探している方に向けて転職先や案件の探し方と注意点を以下3つの視点で解説します。

Salesforceエンジニア向け転職サイトの活用法

Salesforceエンジニアとして柔軟な働き方や高単価を目指す場合、フリーランス案件紹介サイトの活用が有効です。特に「設計から参画可能な直請け案件」や「CPQ・Experience Cloud経験者歓迎」「グローバル展開を見据えたPMポジション」など、一定の実務経験を前提とした専門性の高い案件にリーチできる点が強みです。

検索の際は、「Salesforce」単体で探すよりも、「要件定義 Apex」「Sales Cloud LWC 英語」など、スキル領域や希望業務に即した複合キーワードでの検索がミスマッチ防止につながります。

たとえばエンジニアファクトリーでは、Salesforce導入支援や既存環境の再構築といった案件を扱っており、PM/PMOポジションや要件定義フェーズからの参画を前提とした高単価案件も多数掲載されています。顧客折衝や設計レビューを担うなど、「エンジニア×ビジネス」双方のスキルを活かす働き方を実現できるのが特徴です。

数ある案件の中から「とにかく数をこなす」のではなく、自分のスキルと市場ニーズが重なる領域に絞って選ぶことが、納得感のあるキャリア形成には不可欠です。

求人選びで注意すべきポイント

フリーランスとしてSalesforce案件に参画する場合、単価や稼働条件だけでなく、案件の中身や商流の深さまで含めた慎重な見極めが必要です。とくにSalesforce案件は、要件定義から実装、運用まで工程が幅広く、実務レベルのギャップがミスマッチにつながりやすい領域でもあります。

参画フェーズと業務範囲の確認は重要

Salesforce案件と一口に言っても、その中身はさまざまです。要件定義や設計レビューといった上流フェーズから関われるポジションもあれば、開発や運用・保守に特化した業務が中心の案件もあります。

とくに「これからPMスキルを伸ばしたい」「設計や技術選定に関与したい」と考えている場合は、どのフェーズから関われるのか、どこまでが担当範囲なのかをしっかり確認しておきましょう。

稼働条件・契約内容も見落とさない

リモートOKと記載されていても「週1出社が必須」など実態が異なるケースもあるため、稼働条件は面談時に必ず確認しましょう。週5常駐が前提の案件も多く、副業的な柔軟稼働を想定している場合は特に要注意です。

また、契約期間・更新有無・中途終了条件など、報酬以外の契約条件も見落としがちなポイントです。とくに長期案件に見えても、実際には3か月更新が多いため、更新率や継続可否の目安も事前に確認すると安心です。

Salesforceエンジニアのキャリアパスとスキルアップ

ここからは、Salesforceエンジニアのキャリアパスの実例をみていきます。Salesforceエンジニアを目指すだけでなく、さらにその先のキャリアまで見通しをつけておきたい方は、参考にしてください。

Salesforceエンジニアからのキャリアアップ例

Salesforceエンジニアのキャリアアップには、技術スペシャリストとマネジメント職の2つの主なルートがあります。

技術スペシャリストを目指す場合は、Salesforceの上級認定資格を取得し、アーキテクトやテクニカルリードへと成長するキャリアが一般的です。複雑なシステム設計や技術的な問題解決に特化し、組織の技術戦略を主導する立場になれるでしょう。

一方でマネジメント職へのキャリアチェンジを希望する場合、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントを目指せます。Salesforceエンジニアとしての技術的な知識と経験を活かし、顧客との折衝やチームマネジメントに重点を置いた役割へシフトできるでしょう。

PM/アーキテクト/情シスへのスキル展開

Salesforceエンジニアの経験がある場合、PM(プロジェクトマネージャー)、アーキテクト、情報システム部門へのキャリア展開が可能です。

PMへの転身では、Salesforceプロジェクトで培った顧客折衝力と技術的理解を活かし、より大規模なプロジェクトの統括が可能になるでしょう。また、アーキテクトへの道では、Salesforceのシステム設計経験を基盤に、企業全体のIT戦略を描く役割を担えます。クラウド技術やフルスタックエンジニアリングの知識を深め、ITアーキテクトとしてのキャリアを築けるでしょう。

情報システム部門への転職では、Salesforceの運用保守管理経験が直接的に活かせます。

これらのキャリアを実現するに当たって取得が推奨される資格には、以下のようなものがあります。

  • PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)
  • AWS認定資格や情報処理安全確保支援士
  • 基本情報技術者試験や応用情報技術者試験

Salesforceエンジニアを目指すための学習ステップ

ここからはSalesforceエンジニアを目指す方に向けて、実務に入るための学習ロードマップやおすすめの学習方法、オンラインスクールなどを紹介します。

未経験からの学習ロードマップ

Salesforceエンジニアは、CRMの概念だけでなく、業務フローやシステム間連携の理解などが求められる専門性の高い職種です。Trailheadなどの学習ツールは有効ですが、それだけで実務に直結することは多くありません。

現実的なステップとしては、以下のルートが現場に近づく方法と言えるでしょう。

STEP
運用・定着支援・データ整備などの“周辺業務”から入る

未経験・低経験でいきなり開発や構築に関われる案件は、ほぼ存在しません。まずは、以下のような非開発系のSalesforce関連業務からスタートするのが現実的です。

  • Salesforceの入力ルールの設計やデータ整備
  • エンドユーザーからの問合せ対応(社内ヘルプデスク)
  • オブジェクトやレポート、簡易画面の設定
  • マニュアル作成や定着支援業務

これらの案件は月単価40〜60万円程度、準委任契約での稼働が多く、社内常駐 or リモート可など、稼働形態にも幅があります。

STEP
小規模な機能追加や簡易なカスタマイズを担当

運用・管理業務のなかで、項目追加やバリデーション設定、ワークフローの修正など、開発一歩手前の“構築寄り”作業を任されることがあります。この段階で、ApexコードやLightning Web Components(LWC)などの知識が求められるケースも。

このような機能追加経験があると、「構築経験あり」として扱われ始めるため、次のステップへの足がかりとなります。

STEP
開発寄りの業務にステップアップ(Apex、LWC等)

この段階になると、以下のようなSalesforce開発フェーズの実案件に関われる可能性が出てきます。

  • Apexによるトリガーやバッチ処理の実装
  • LWCやVisualforceによるUIのカスタム
  • REST API連携などのインテグレーション設計

このレベルになると、月単価70万〜90万円超の高単価案件も見えてきます。

STEP
要件定義・設計など、上流工程を担当できるポジションへ

より上流(要件定義・設計・レビュー)に関わりたい場合は、以下のような条件を満たす必要があります:

  • Salesforce導入プロジェクトへの参加経験
  • 複数業種での業務フロー理解・業務要件整理の実績
  • 顧客との直接折衝スキル(ドキュメント作成や提案含む)

このレベルに到達すれば、PM・PMOフェーズやアーキテクトレイヤーの案件に参画可能となり、月単価100万円以上の案件も現実的になります。

おすすめの学習方法と勉強ツール

Salesforceエンジニアを目指すための学習方法は独学、オンラインサービス、講座研修の3つに大別されます。

独学する場合は無料や有料の動画学習サイトを活用し、基礎知識から実践的なスキルまで段階的に習得する方法があります。動画や書籍による自己学習は、自分のペースで進められる点が大きなメリットです。

オンラインサービスを利用した学習も、効果的な方法です。特にコーディングを一から学ぶ際は、転職に役立てるための学習ポイントを押さえた教材選びがポイントです。

講座や研修の利用は、体系的な知識習得に最適な学習法です。プログラミングスクールでは料金がかかる一方でサービス、サポート体制が充実しているため、未経験者でも安心して学習を進められます。

おすすめ学習ツールには、Salesforce公式のTrailheadがあります。このツールは無料で利用でき、実践的な演習問題を通じて知識を定着させることが可能です。開発環境は、Developer Editionを活用し、実際にカスタマイズ作業を行いながら学習を進めましょう。

オンラインスクール・資格対策講座の活用

オンラインスクールや資格対策講座を利用した学習法もおすすめです。

最新のSalesforce研修では、受講者のレベルに合わせたカリキュラムやオーダーメイドの内容が提供されます。講座修了後は就職支援を受けられるスクールもあるため、長期的な費用面の負担を軽減しながら質の高い学習が可能です。

オンラインスクールの魅力は、場所や時間に縛られずに学べる柔軟性にあります。特にSalesforceのような実務直結の技術を学ぶ場合、スクールの選び方がキャリアの土台を左右します。

たとえば、学習内容がSalesforce認定資格に沿って構成されているか、ApexやLWCなどの実装課題まで網羅しているかといったカリキュラムの実用性は重要です。また、講師が現役エンジニアかどうか、質問対応のスピードや深さもスクールによって差があります。

資格対策との関連性も重要な要素です。Salesforce認定資格は実務経験を前提とした内容が多く、初心者にはやや難易度が高めとされています。そのため、RubyやJavaといった基礎的なプログラミング資格から段階的に取得していく戦略も、人によっては有効です。

あわせて読みたい
Salesforce資格の種類・難易度・勉強法を徹底解説!キャリアアップに最適な認定資格は? Salesforceの認定資格には、管理者向け・開発者向け・マーケティング向けなど多くの種類があり、「どれを選べばいいの?」「難易度は?」と迷う方も多いのではないでし...

エンジニアの案件探しはエンジニアファクトリー

ITエンジニアの案件探しならエンジニアファクトリー

Salesforce案件を探すなら、業界特化型のエンジニアファクトリーがおすすめです。月額70万〜90万円の上流工程案件や、PM・PMOフェーズでの直請け案件など、フリーランス向けの高単価・高裁量ポジションを多数掲載。実際に参画したエンジニアの年商アップ事例も300万円超と、単なる案件紹介にとどまらない継続支援が強みです。

継続率95.6%の実績が示すとおり、単発で終わらないパートナーとしての信頼も厚く、リモート・週5・常駐など働き方に合わせた選択が可能。今のスキルを活かし、さらに価値を上げたい方は、まずは案件をチェックしてみてください。

まとめ

Salesforceエンジニアは、顧客の要望をヒアリングしながらSalesforce製品をカスタマイズし、設計・開発・保守・運用を行う職種です。

キャリアパスとしては、技術スペシャリストやプロジェクトマネージャー、ITアーキテクトなど多様な選択肢があります。資格取得による市場価値向上も見込め、独立やフリーランスへの道も開けるでしょう。

Salesforceエンジニアになりたい方、Salesforceエンジニアに興味を持った方は、この記事を参考に学習計画を立てたり、求人を探してみたりするなど、まず行動してみてはいかがでしょうか。

新着の案件一覧