ITコンサルタントとは、クライアントのビジネス戦略を理解し、その方針に基づいてIT関連の投資プランを立案、実施、およびサポートを業務としておこなう人のことです。
本記事では、ITコンサルタントの年収(給料)と年齢別の平均年収からITコンサルタントの年収の上げ方まで詳しく解説します。

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- ITコンサルタントとは
- ITコンサルタントの仕事とは
- ITコンサルタントの年齢別の平均年収
- ITコンサルタントの種類別の平均年収
- ITコンサルタントの年収が高い理由
- ITコンサルタントの年収を上げるポイント
- ITコンサルタントの求人の特徴
- ITコンサルタントの求人ならエンジニアファクトリー
- まとめ
ITコンサルタントとは
ITコンサルタントとは、クライアントのビジネス戦略を理解し、その方針に基づいてIT関連の投資プランを立案、実施、およびサポートを行う人のことです。コスト効果やタイムラインを考慮しながら、適切なシステム評価を行うこともITコンサルタントの業務に含まれます。
一般的なコンサルタントとの違いは、専門分野とサービスの範囲です。ITコンサルタントが情報技術(IT)に特化したアドバイスとサービスを提供するのに対し、一般的なコンサルタントは、企業経営全般に関わる多様な課題に対処します。
ITコンサルタントの仕事とは
ITコンサルタントの業務範囲は、依頼する企業や業種、狙いに応じて多岐にわたります。主要な役割は、情報技術を活用してビジネス運営を強化することです。ITを活用して組織の目標達成に貢献し、システム改善や効率化、成果測定などを担当します。
具体的手法は、まず依頼企業の経営層やプロジェクトリーダーからの情報収集し、入手したデータを基に、企業が直面する問題に対する解決策を提供します。
もし提案が受け入れられれば、次はその実現に向けてプロジェクトを指揮・監督するのです。必要な専門家を動員して、問題を解決するためのシステムの設計、開発、そして運営を進める過程で、ITコンサルタントは全体のプロジェクト管理が求められます。
ITコンサルタントの年齢別の平均年収
ここからはITコンサルタントの年齢別平均年収を20代、30代、40代の3つの世代で詳しく見ていきます。20代でITコンサルタントの仕事に就いたときの年収はどのくらいか、また年齢を経るにしたがってどのような年収推移となるのでしょうか。
20代ITコンサルタントの平均年収
ITコンサルタントの収入は、年齢別に見ても非常に高い水準にあります。具体的には、20代での平均年収は約500万円です。
国税庁が発表した令和3年分民間給与実態統計調査結果報告によると、給与所得者全体の20歳から24歳の平均年収が269万円、25歳から29歳の平均年収が371万円となっています。
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全体の平均年収と比較しても、ITコンサルタントの年収の高さは明確といえます。
30代ITコンサルタントの平均年収
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30代のITコンサルタントの平均年収は、約730万円となっています。国税庁が発表した令和3年分民間給与実態統計調査結果報告によると、給与所得者全体の30歳から34歳の平均年収が413万円、35歳から39歳の平均年収が449万円となっているのです。
20代後半では130万円ほどだった平均との差が、30代後半では300万円ほどに広がっていることがわかります。30代後半の男性の平均年収と比較しても、200万円以上の差があることから、ITコンサルタントの年収の高さがわかります。
40代ITコンサルタントの平均年収
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40代のITコンサルタントの平均年収は、約900万円となっています。国税庁が発表した令和3年分民間給与実態統計調査結果報告によると、給与所得者全体の40歳から44歳の平均年収が480万円、45歳から49歳の平均年収が504万円となっているのです。
30代後半では300万円ほどだった平均との差が、40代後半では約400万円ほどに広がっていました。ITコンサルタントとして仕事を始めるスタートが早ければ早いほど、また仕事で評価されれ場されるほど、より高い年収を得られる可能性がある、といえそうです。
ITコンサルタントの種類別の平均年収
ここからはITコンサルタントの種類別平均年収を詳しくみていきます。具体的には以下の3種類です。ITコンサルタントの仕事を志望するとき、どのような専門分野を極めるとどのくらいの年収が得られるのでしょうか。
- SAPコンサルタントの平均年収
- SCMコンサルタントの平均年収
- CRMコンサルタントの平均年収
SAPコンサルタントの平均年収
SAPコンサルタントとは、ドイツ発のソフトウェア企業「SAP社」が提供するERPソリューションに特化したITの専門家です。大規模な組織が経営効率化を目的としてSAPを採用するケースが多く、SAPコンサルタントの需要は年々高まっています。
収入面で見ると、担当範囲や経験、所属企業によって大きな差がありますが、一般的なIT職やコンサルタントよりも高い年収が期待できます。平均で約600万円、マネージメント層では1,000万円を超えるケースも少なくありません。
SCMコンサルタントの平均年収
SCM(Supply Chain Management)とは、原材料の手配から製造、出荷、最終的に消費者に届くまでの一連のフローを包括することです。SCMコンサルタントの主要な業務は、SCMの領域を基に、企業の経営問題を解決するとともにコスト削減を実現することにあります。
従業員として働いている場合の年収は約400万円から1300万円までと幅が広いものの、年収600万円~750万円の範囲が一般的で、高収入が期待できる専門職です。
CRMコンサルタントの平均年収
CRMコンサルタントは、CRM(顧客関係管理)システムや関連するツールの専門家です。CRMコンサルタントが登場した背景には、Eコマースやソーシャルメディアなど、企業と顧客をつなぐ多様なプラットフォームの増加があります。CRMシステムを活用することで、社内での情報共有やデータ蓄積が促進され、これがマーケティング戦略や顧客エンゲージメント、サービスの質向上、さらには営業活動にも寄与します。
従業員として働くCRMコンサルタントは年収が約600万円から800万円程度です。
ITコンサルタントの年収が高い理由
ITコンサルタントの仕事は、高度なスキルと専門知識が求められます。2021年に公表された経済産業省の「DXレポート2.1」では、技術の急速な進化によって、今日習得したスキルが明日では古くなる可能性があると指摘されているのです。さらに新しい技術に素早く適応できる人材は他企業に引き抜かれやすいという問題も浮かび上がっています。
このような課題の裏側には、企業が「技術のアップデートに迅速に対応できる人材」や「プロジェクトを柔軟に運営できるスキル」を強く求めている現状があります。このため、ITコンサルタントは頻繁にヘッドハンティングの対象となっており、企業は雇用条件を改善して優秀なスタッフを維持しようとしています。
このような状況を反映して、ITコンサルタントの年収は一般的に上昇傾向にあると言われているのです。
ITコンサルタントの年収を上げるポイント
ここからはITコンサルタントの年収を挙げるポイントを以下の5つの視点で詳しく解説します。データ上では給与所得者の平均年収よりも高い年収が得られるITコンサルタントですが、ITコンサルタントとしてより高い年収を得るにはどうしたらいいのでしょうか。
- 経験とスキルをより多く身につける
- 年収を上げられる資格を取得する
- 担当分野を絞り込み専門化する
- 業界最先端の分野にかかわる
- 外資に就職する
経験とスキルをより多く身につける
年収を増やす確実な手段の一つは、実務経験を積み、より高いレベルのスキルを身につけることです。ITコンサルタント業界では、アナリストやマネージャーなど、いくつかの職位が存在し、それぞれの職位に応じて報酬が変動します。そのためより高い収入を得たい場合は、上層部で必要とされる技能や知識に習熟しておくことが重要です。
実績を出せるプロフェッショナルは、それに比例して収益も増える傾向があります。特に多国籍企業では、パフォーマンスに応じたボーナス制度が一般的に用意されています。したがって高い収入を確実に得たいと考えるなら、自分自身のスキルセットを強化することが不可欠です。
年収を上げられる資格を取得する
ITコンサルタントの場合、ITコーディネータ、中小企業診断士、ITストラテジストといった専門的な資格を取得すると、業務がやりやすくなります。これらの資格は経営戦術の策定から情報技術の適用まで、多様な付加的スキルを獲得する手段です。
資格を持つことで、クライアントからの信頼度も高まります。実績に加えてさらに専門的な資格を保有することで、担当しているプロジェクトが成功する可能性はさらに向上します。
担当分野を絞り込み専門化する
ITコンサルタントとして担当分野を絞り込み、特定の産業やビジネスプロセスに焦点を当てたITコンサルタントになる選択肢もあります。担当分野を専門化することによって、顧客に対してより有意義なサービスを簡単に提供でき、作業効率も向上する可能性が高いのです。
特にクライアントのビジネスや業界に精通したITコンサルタントであれば、市場調査や戦略設定にかかる時間を大いに節約できます。その結果、効率的に時間を活用し、問題解決に専念できるという点で、担当分野の絞り込みは有利なキャリアパスといえます。
業界最先端の分野にかかわる
ITコンサルタントとしてより高い報酬を求めるなら、IT界の先進的な動きについても理解しておくことが重要です。AIやIoTのような先端技術は、ビジネスプロセスの最適化だけでなく、ニーズの理解やデータの解析にも一役買っています。これらの技術が今後、さまざまな企業で導入される可能性が高いため、早期にこれらの知識を習得することも一つの戦術です。
事実として最先端の技術に関する情報が少ない、または研究が進行中であるため、詳細な専門知識を持つITコンサルタントはまだ稀です。先端技術に関する提案ができる能力を備えていれば、クライアントから見ても非常に価値のあるパートナーとなります。
外資に就職する
外資系の会社で働くと、より高い年収を期待できるケースが多いです。通常、外資系は国内企業と比較して高度なスキルと実績が求められる環境となっています。その一方で実力が評価された場合は、豊富な報酬が得られる可能性が高いのです。
ただし外資系の職場を目指す際には、自身のモチベーション管理が重要となります。外資系企業では、継続して優れた成績を上げることができる人物が高く評価される傾向にあるからです。モチベーションの維持だけでなく、自分の将来のキャリアプランや働き方についても、会社の文化との相性を確認しておくことが大切です。
ITコンサルタントの求人の特徴
ITコンサルタントの求人は一般企業にもあり、注目したいのがITコンサルティングに特化した大手企業です。これらの企業は一般的なコンサルティングファームとは異なり、IT領域に焦点を当てているため「ITコンサルティング企業」と称されます。
またシステムインテグレータ(SIer)もITコンサルタントにとって魅力的な職場です。新卒者も経験者も、この分野でのキャリアを考えるITプロフェッショナルが多くいます。SIerは、多数のシステムエンジニアやプログラマーが働いており、企業の問題を解決するためのシステム開発を手掛けています。特に大手企業は、システムの設計から運営、そして保守までを一手に担っています。
ITコンサルタントの求人ならエンジニアファクトリー

ITコンサルタントの仕事に就くには、ITコンサルティング企業に就職する方法のほか、システムインテグレータに就職する方法が考えられます。また経験やスキルを積んでいければ、フリーランスのITコンサルタントとしても活動することが可能です。
もしITコンサルタントとして仕事をしたいと考える場合は、将来的にITコンサルタントとしてのキャリアが開ける企業を探す必要があります。エンジニアファクトリーのようなITエンジニア専門の転職エージェントを利用して、エージェントにITコンサルタントとして将来的に活動できる企業を探してもらうと、自分で転職先を探す手間と労力を軽減できます。
まとめ
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ITコンサルタントは全体の給与所得よりも高い年収を得ることができる仕事です。ただしそれだけに高いスキルや知識が求められる仕事でもあります。今後ITコンサルタントとして仕事をしたいと考えている方は、本記事を参考にITコンサルタントとしての方向性を見極め、自身のキャリアパスを描いてみてはいかがでしょうか。
ライター:前嶋 翠(まえじま みどり)
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。
