「C++を使用するエンジニアの仕事って、どんなものなんだろう?」疑問をお持ちではありませんか?今回は、C++エンジニアの仕事内容や求められるスキル・将来性について詳しく解説しましたので、ぜひ参考にしてください。

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C++とはどんな言語?
C++は、C言語をもとにして開発された言語で、オブジェクト指向プログラミングの概念を取り入れています。1983年にベル研究所のビャーネ・ストロヴストルップによって開発されました。
オブジェクト指向の言語はコードの再利用性や拡張性が高く、大規模なソフトウェア開発に活用されることが多いです。
また、C++の特徴にメモリ管理の柔軟性があげられます。たとえば、ポインタを使用して直接メモリ操作ができるため、高性能なアプリケーションやシステムプログラミングに向いているでしょう。
さらに、汎用的で強力なプログラミング言語のC++は、ゲーム開発・リアルタイムシステム・金融システムなどパフォーマンスが求められる分野で広く使用されています。初心者には少し難しいかもしれませんが、市場価値が高く需要のある言語です。
C++エンジニアとは?
C++エンジニアの役割や、必要なスキルについて確認してみましょう。
- C++エンジニアの役割
- C++エンジニアの必要なスキル
C++エンジニアの役割
C++エンジニアは、C++プログラミング言語を使いソフトウェアを開発するエンジニアです。広範なシステムやアプリケーションの設計と実装に携わることです。
ソフトウェアの機能要件を満たすために、詳細設計やプログラミング設計書の作成を行います。設計書が完成したら、次は実際に機能の実装を行います。また、既存システムの案件ではシステムの改善やメンテナンスを行います。高性能なシステムを実現するために、コードの記述からデバッグ・テストまで一気通貫で対応するのがC++エンジニアの役割です。
いずれの業務でもチームで対応にあたるのが一般的ですので、チームワークを重視してプロジェクトを進めるスキルも重要です。
C++エンジニアの必要なスキル
C++エンジニアは、まず言語への深い理解が求められます。文法や構文、標準ライブラリなどの基本的な知識はしっかり身につけましょう。また、アルゴリズムやデータ構造などの知識も必要不可欠です。
現在ではオンライン教材などでも学習できますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、問題解決能力も非常に重要です。C++エンジニアは論理的な思考で問題を特定し、解決しなくてはなりません。しかし、この際に基本的なC++の知識がないと、問題点を発見することもできません。そのため、まずはC++の基礎知識を身につけてから、開発経験を積み問題解決能力を鍛えるようにしましょう。
C++エンジニアの仕事内容
C++エンジニアは現場でどのような業務をしているのでしょうか。詳しくみていきましょう。
- ソフトウェア開発
- システム設計
- バグ修正とデバッグ
- ドキュメント作成
ソフトウェア開発
C++エンジニアは、クライアントやプロジェクトマネージャーの要求に基づいてソフトウェアを設計し、実装する専門家です。彼らのおもな役割には、要件分析・コードの作成・ユニットテストの実行などが含まれます。
まず、クライアントやプロジェクトマネージャーとのコミュニケーションを通じてソフトウェアの要件を詳細に分析し、それに基づいて設計を行います。この段階では、システム全体の構造や機能を明確にし、効率的で保守しやすい設計を目指すことが重要です。
次に、設計に基づいて実際のコードを作成します。C++の特性を活かして、高性能かつ信頼性の高いコードを書くことが求められるでしょう。また、コードの可読性や再利用性にも配慮し、他のエンジニアが容易に理解しやすいようにします。
コード作成後は、ユニットテストを実行して各モジュールの動作を確認することが多いです。バグを早期に発見し修正することで、ソフトウェア全体の品質を向上することができます。これにより、納品前の不具合を最小限に抑えることができるでしょう。
C++エンジニアは、技術的なスキルだけでなく、効率的な問題解決能力やチーム内でのコミュニケーション能力も求められます。
システム設計
C++を使用したシステムを作るときには、まず要件定義をもとにシステム設計を作成するのが一般的な流れです。それぞれのコンポーネントがどのように連携しているかを確認し、システム全体が効率的に動作するかを計画します。
この工程は非常に重要で、この設計に抜け漏れがあるとプロジェクトの途中でトラブルやコストオーバーが発生する可能性が上がってしまうでしょう。
プロジェクトを進行するときには設計をもとに工数を算出し、リソース配分を行います。そのため、システム全体がどのように動作するかを細かく洗い出し、過不足がないかチェックすることが非常に重要です。
バグ修正とデバッグ
バグ修正とデバッグもC++エンジニアの重要な業務です。デバッグツールなどを利用してどのコードが問題を引き起こしているのか確認します。大体の検討がついているときは、エンジニアがコードのあたりをつけながらデバッグすることが多いです。しかし、プロファイリングツールなどの診断ツールを活用して、バグを発見することもあります。
ここで重要な点は、同じようなミスが起きないように、バグの根本原因を探ります。初期化漏れなど、コードの記述方法が原因でバグが起きたとすれば、コードの記述ルールに禁止事項を追加するなどは対策として有効です。
このように、バグを修正するだけでなく、再発を防ぐための対策も講じることが重要です。
ドキュメント作成
ドキュメントの作成もC++エンジニアの大切な業務です。開発したソフトウェアの仕様書や設計書、使用方法などをドキュメントとして作成します。
これにより、他のエンジニアや将来的なメンテナンスを行う人々が、ソフトウェアのリリース後に円滑に利用を開始できます。
C++エンジニアの実際の業務例
C++の実際の業務例についてもう少し詳しく確認しましょう。C++と聞くとゲーム開発のイメージがある人もいるかもしれませんが、実はゲーム以外でも幅広いシステムで利用されています。
たとえば、金融システムでは高速取引システムの開発・金融データの解析ツール・リスク管理システムの構築・組み込みシステム・リアルタイムOS上で動作するソフトウェアの設計と実装も担当することが多いです。
そのほか、組み込みシステムでもC++は利用されていることが多く、IoTデバイスや自動車の制御システムの開発なども行います。このようなシステムはリアルタイムで情報が更新される分、高速な処理システムが求められます。
C++エンジニアのキャリアパス
C++エンジニアのキャリアパスは経験やスキルによって異なります。エンジニアの区分には初級エンジニア中級エンジニア上級エンジニアがありますがそれぞれキャリアパスが異なります。
- 初級エンジニア
- 中級エンジニア
- 上級エンジニア
初級エンジニア
初級エンジニアはエンジニアになって1、2年の技術者を指します。初級エンジニアは基本的なコーディングやデバッグを担当することが多いです。またテストなども一部担当することがありますが、いずれも先輩エンジニアの指導のもとで経験を積みます。
実装するときもすでに完成した設計書やテスト仕様書に従って作業を行うことが多いため、システムの機能について検討を行うことはあまりないかもしれません。
中級エンジニア
中級エンジニアはプロジェクトの主要部分を担当します。具体的には設計やチームリーダーとして開発メンバーを取りまとめる役割を担います。
メンバーが実装でつまずいているときや問題が発生したときに、それらの問題に対応しなくてはならないため、初級エンジニアと比較すると責任の重い仕事と言えるでしょう。問題の解消は短時間で対応を迫られることも多く、技術的なスキルも求められます。
上級エンジニア
上級エンジニアは初級中級エンジニアのようにコードを記述することもありますが、上流工程を担当することが多いです。また若手エンジニアの指導や教育も行います。
OJTで初級エンジニアの教育を行ったり、コードレビューをしてプロジェクト全体の品質向上を図ります。また、中級エンジニアが対応する問題のなかでも難易度が難しいものや検討が必要なものについては、上級エンジニアが対応することもあります。
上級エンジニアは上記のようにマネジメントを主に行うエンジニアもいますが、スペシャリストとして技術を追求するエンジニアも多いです。プロジェクトの経験をとおして、自分の適正にあった進路を選択する人が多いです。
C++エンジニアの平均年収
TECH Streetの調査によると、2020年時点でC++の平均年収は390万円でした。しかし、年代別にみていくと20代が390万円・30代が521万円・40代が633万円・50代が635万円と年収にばらつきがあるのが分かります。ただ、年代を重ねるにつれて金額が上がる傾向にあるため、スキルとプロジェクトでの経験が身につけば年収アップも目指せることがわかります。
また、エンジニアファクトリーでC++エンジニアの案件を確認すると、C++の案件の相場は月額~70万~80万円が中心ですが、単価の高い順に見ていくと「月額~95万円」「月額85万円」の案件も多くあります。年収で考えてみると、例えば月額70万円の案件であれば840万円、80万円であれば960万円、90万円であれば1,080万円となります。
高単価・長期案件を探しているなら、ぜひエンジニアファクトリーを活用してみてください。
C++エンジニアの需要が高い5つの理由
C++エンジニアは非常に需要が高い職種ですが、その理由は一体何でしょうか。 主要な要因は以下の通りです。
- パフォーマンスの高いアプリケーションの需要
- 既存のC++コードベース
- 組み込みシステムとIoTの拡大
- ゲーム開発での需要
- C++標準の進化
パフォーマンスの高いアプリケーションの需要
C++は効率性と性能の高さから、リアルタイムシステムや高性能が要求されるアプリケーションでの需要が高いです。
具体的にはゲーム開発・金融システム・通信機器・組み込みシステムなど、一度に大量の処理を行うシステムで利用されることが多いでしょう。
また、近年出てきたプログラミング言語と比較するとC++は歴史の長い言語です。そのため、大規模システムで導入する際も信用性が高く、引き続き需要が高い状況が続くと考えられています。
既存のC++コードベース
金融業界やゲーム業界などの企業では、すでにC++で書かれたコードベースを持っています。そのため、既存システムを維持・改修をするにはC++が必要です。
とくに、レガシーシステムの保守などリリースされているソフトウェアに新しく機能を追加するときは、当然ですがC++でコードを記述します。そのため、既存システムにおいてもC++の需要は高いと言えるでしょう。
組み込みシステムとIoTの拡大
5Gの通信が普及したことにともない、組み込みシステムやIoTデバイスが増えています。これらのシステムでは大量の通信や処理を行うため、軽量なコードが求められます。
C++はそれらを実現することができるため、新技術との親和性も高いです。ほかにも、スマートデバイスや自動運転車などが世間に普及すればさらに需要が高まると考えられます。
ゲーム開発での需要
ゲーム業界ではC++が主要なプログラミング言語として広く使用されています。リアルタイムで動作する高性能なゲームエンジンを開発するには、C++の強力なパフォーマンスが不可欠です。
そのため、たとえば有名なゲームエンジンの「Unreal Engine」や「Unity」でもC++が活用されています。ゲームで使われる高解像度のグラフィックや物理シュミレーションを表現するにはC++が欠かせません。
また、今後も高解像度でリアルタイム性を重視するゲームは引き続き開発されると考えられますので、C++エンジニアの需要も高いと考えられます。
C++標準の進化
C++は継続的に進化しており、C++20が最新の標準となっています。また、今後また新しいバージョンC++23の導入も予定されており、さらなるパフォーマンスの向上が期待されています。
バージョンの更新がされているプログラミング言語というのは、時間が経っても開発者が多く、ニーズの高いプログラミング言語だと言えるでしょう。C++も人気のある言語ですが、今後さらにバージョンアップされることで、言語自体の魅力も増すためC++を目指すエンジニアも増えると予想されます。
C++エンジニアが求められる業界
C++エンジニアは、自動車メーカー・金融・ゲーム・家電などの業界で需要が高いです。このような業界ではリアルタイムの処理や大規模システムが構築されることが多く、高速な処理を得意とするC++と非常に相性が良いです。
そのため、大規模案件に興味がある人・上記の業界で働いてみたい人にとってはC++エンジニアは親和性が高いでしょう。
未経験からC++を学ぶ方法
- プログラミングスクールを利用
- 書籍で勉強する
- 勉強会に参加する
プログラミングスクールを利用
C++を勉強するのであれば、プログラミングスクールの利用をお勧めします。その理由は、C++は別の言語と比較すると難易度が高く、独学だと挫折しやすいためです。
またスクールであればより確実にプログラミングを体系的に学習できるため、できればスクールを利用すると良いでしょう。また本業が忙しい方はオンラインで受講できるスクールもありますので、オンラインの講座を利用すると時間や場所の制約なしで学習に取り組めます。
書籍で勉強する
C++の文法や記述ルールなどを勉強する場合、書籍を利用した学習もおすすめです。ただし、書籍は本を読むことに抵抗がある人は難易度が高めなので別の手法で学習を進めましょう。
本を読むのが得意な人は、移動時間など隙間時間で学習を続けられるため非常に効果的な方法です。またC++以外の言語の知識がある人は、プログラミング学習に慣れているため書籍での勉強も取り組みやすいでしょう。
勉強会に参加する
勉強会に参加するのもおすすめです。勉強会はエンジニアのレベルによって分かれて開催されていることも多いです。「周りがレベルの高い人ばかりだったらどうしよう」と不安な人は初心者向けの勉強会に参加すると良いでしょう。
何回か参加して勉強会に慣れてきたら、他のエンジニアの集まりなどにも参加すると横のつながりや人脈を増やすことにもつながります。
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まとめ
C++エンジニアの案件は、ゲームからIoTの開発現場まで、さまざまな場面で利用されていることがわかりました。
C++は、ほかのエンジニア職種と比較すると敷居が高いですが、スキルを身につければ需要の高い市場で長期的にキャリアパスを描くことも可能です。C++エンジニアを目指したいと思った人は、エージェントなども上手く活用してキャリアアップに役立ててください。