「カスタマーエンジニアはやめとけ」と言われるのはなぜか。将来性がない、働き方がきついといった声を聞き、不安を感じている方もいるかもしれません。
本記事では、カスタマーエンジニアの実態や「やめとけ」と言われる背景、具体的な業務内容、キャリアパスまでをわかりやすく解説します。転職を検討中の方や、異業種からのチャレンジを考えている方に向けて、判断材料となる情報を丁寧にお届けします。

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カスタマーエンジニアのきつい実態とやめとけと言われる理由5選
カスタマーエンジニアという職種は、IT業界の中でも「ブラック」「離職率が高い」といったネガティブな印象を持たれることがあります。
とくに、突発的なトラブル対応による長時間労働や、休日出勤の頻度の高さが、ストレスや燃え尽き症候群(バーンアウト)につながりやすいと指摘されています。
また、営業や開発職と比べて昇進スピードが遅く、待遇に差を感じやすいという声も少なくありません。これにより、キャリアの停滞感や「将来が見えない」といった不安を抱く人が退職を決断するケースもあります。
ここでは、実際にカスタマーエンジニアとして働いた人たちの声をもとに、「やめとけ」と言われる理由を5つに分けて解説します。
- 急なトラブル対応が多く、精神的な負担が大きい
- 残業・休日出勤が発生しやすい働き方
- 無理な顧客対応・クレーム対応に疲弊する
- 幅広いIT知識とハードスキルを要求される
- 単調作業や成長実感の薄さに悩むことも
急なトラブル対応が多く、精神的な負担が大きい
カスタマーエンジニアが「きつい」と言われる主な理由のひとつが、突発的なトラブル対応の多さと、それに伴う精神的負荷です。
ITシステムの障害は、深夜や休日など予期しないタイミングで発生することもあります。業務外の時間でも緊急連絡が入る可能性があり、常に連絡を気にして過ごさなければならない状況が続くこともあります。
実際、復旧作業が長引き、深夜まで現場に張りついて対応したり、予定していた私用をキャンセルせざるを得ないといったケースは珍しくありません。オンコール対応が日常化している企業では、生活リズムが不規則になり、慢性的なストレスを抱える人も多いのが実情です。
さらに、障害発生時は、顧客の業務を止めないために迅速な判断と対応が求められます。限られた時間の中で原因を特定し、復旧の目処を立てるプレッシャーは大きく、技術力だけでなく、冷静さや精神的タフさも問われる仕事といえるでしょう。
このような不規則な勤務形態や強い責任感は、継続的な疲労感やメンタル面の負担につながるケースも少なくありません。とくに家庭やプライベートとの両立を重視したい人にとっては、大きな悩みの種となる可能性があります。
残業・休日出勤が発生しやすい働き方
2つ目の理由は、勤務時間が不規則で残業や休日出勤が発生しやすい働き方にあります。顧客のシステムにトラブルが起きれば、カスタマーエンジニアはすぐに対応しなければなりません。そのため、定時で帰れない日や突然の休日出勤が発生しやすくなるのです。
また、システム障害は予定通りには発生しません。今日は早く帰れると思っていても、夕方に問題が起きれば対応せざるを得ないこともあるのです。仕事終わりに予定を入れたい方にとってはスケジュールが立てづらく、突然のトラブル対応で予定をキャンセルしないといけない日もあります。
残業や休日出勤の頻度は企業や契約内容によって大きく異なるため、転職の際には事前に確認しましょう。ある程度働き方に関する情報を事前に得ておくことで、入社後のギャップを減らせます。
無理な顧客対応・クレーム対応に疲弊する
3つ目の理由は、厳しい顧客対応やクレーム処理により疲れやすいことです。カスタマーエンジニアは顧客と直接やり取りする立場にあるため、システム障害が発生した時には直接クレームを受けることとなります。
システム障害が業務に支障をきたしている場合、顧客は焦りを感じており、怒りの感情がカスタマーエンジニアに向けられることも少なくありません。カスタマーエンジニアは早く直してほしいという顧客からの要望に対するプレッシャーの中で、冷静に原因を特定し解決する必要があるのです。
プレッシャーと闘いながらの作業は精神的な負担が大きいにもかかわらず、業務中は技術的なスキルはもちろん、コミュニケーション能力も求められます。時には理不尽なクレームや解決が難しいトラブルへの対応に疲弊してしまうこともあるため、カスタマーエンジニアはきついといわれるのです。
幅広いIT知識とハードスキルを要求される
4つ目の理由は、幅広いIT知識とハードスキルが必要となるからです。トラブルの原因を素早く突き止めて迅速に復旧させるため、カスタマーエンジニアには幅広い知識が求められます。未経験でカスタマーエンジニアになる人にとっては、膨大な知識を身に付けることを負担に感じてしまうケースもあります。
昨今のシステムはソフトウェアとハードウェアが複雑に組み合わされており、トラブルの原因がどちらにあるのか判断できかねる場合も。一見ソフトの問題に見えても実はハードの故障が原因だった場合もあるため、スキルが足りないと原因をうまく見つけられない可能性があるのです。
カスタマーエンジニアは幅広い知識が求められるため、常に学び続ける姿勢が必要となります。新しい技術や製品の知識を吸収し続けなければならない点が、人によっては厳しいと感じてしまう原因です。
単調作業や成長実感の薄さに悩むことも
カスタマーエンジニアの業務では、同じようなトラブルへの対応や、定型的なサポート作業が日常的に発生します。とくにソフトウェアサポートでは、「特定のエラーに対して、マニュアルどおりに処理を進める」といった作業が繰り返されることも少なくありません。
たとえば、「エラーAが発生したら手順①を実行」「不具合Bなら②の設定を見直す」といったように、対応フローがあらかじめ決まっているケースが多いため、業務に慣れるほど“作業のルーチン化”が進みます。
こうした環境では、新しい技術を試す機会や、スキルアップにつながる挑戦の場が限られるため、「このまま同じ作業を続けていても成長できるのか?」と不安を感じる方もいます。
とくに、変化のある仕事や自己成長を重視する人にとっては、日々の業務が刺激に乏しく、やりがいを感じにくいと感じる要因になるでしょう。

カスタマーエンジニアはどんな仕事?セールスエンジニアとの違い
カスタマーエンジニアは、ITシステムや機器の導入・保守を担当し、現場で技術支援を行う職種です。セールスエンジニアと似た役割と思われがちですが、対応するタイミングや業務内容には明確な違いがあります。
ここでは、カスタマーエンジニアの具体的な仕事内容と、セールスエンジニアとの違い、大手企業での働き方の特徴について解説します。
- 現場で何をしているのか?対応範囲と特徴
- セールスエンジニアとの役割の違いは?顧客対応のフェーズに注目
- 大手企業のカスタマーエンジニアは何が違う?
現場で何をしているのか?対応範囲と特徴
カスタマーエンジニアの業務は、主に以下の3つです。
- システムの導入サポート
- ハードウェアの選択・取り付け
- ITシステムや機器の保守・点検
システムの導入サポートでは、新しいシステム環境の構築や初期設定を行うのが一般的。顧客の希望があれば、社員への説明やトレーニングを実施することもあります。
ハードウェアの選択や取り付けは、ITシステムやインフラ設計、予算にぴったりの機器を選択する業務です。専門知識を活かしながら、コストと性能のバランスを考えた提案が求められます。
また、システム稼働後に行われる業務として、ITシステムや機器の保守や点検があります。特にシステムの稼働初期はトラブルが多いため顧客先に常駐し、安定してきたら定期的な訪問による対応をするのが一般的です。カスタマーエンジニアは、顧客のITシステムを裏から支える役割を担っています。
セールスエンジニアとの役割の違いは?顧客対応のフェーズに注目
カスタマーエンジニアと似た職種に、セールスエンジニアがあります。どちらもIT製品の導入に関わりますが、対応するタイミングや役割には違いがあります。
それぞれの職種がどのような業務を担当し、どのフェーズで顧客と関わるのかを、下の表で比較してみましょう。
項目 | セールスエンジニア | カスタマーエンジニア |
---|---|---|
業務内容 | 製品の導入を提案 | 導入サポート・保守や運用 |
顧客対応のフェーズ | 製品の提案・導入前 | 製品の導入後・運用中 |
顧客対応の期間 | 短い | 長い |
求められる能力 | ・コミュニケーション力・システムに関する知識・営業力・提案力 | ・コミュニケーション力・システムに関する知識・問題解決能力・柔軟な対応力 |
大手企業のカスタマーエンジニアは何が違う?
大手企業と中小企業のカスタマーエンジニアには、働き方、給与、業務内容でさまざまな違いがあります。大手企業では、大きな組織規模を活かし、分業制がとられているのが一般的。大手企業のカスタマーエンジニアはシステム導入サポートや専門的なトラブル対応など、特定の業務に特化していることが多いです。大規模プロジェクトに携わる機会も多く、さまざまなタイプの業務経験を積めます。
一方の中小企業では、一人のカスタマーエンジニアあたりの裁量が大きいのが特徴。販売促進からトラブル解決まで幅広い役割を担うので、異なるケースに対応できるようになります。
給与については、大手企業の初任給が月給22万円〜25万円程度なのに対し、中小企業は20万円〜23万円程度。福利厚生も大手の方が充実している場合が多いです。
カスタマーエンジニアの将来性とキャリアパス
カスタマーエンジニアは、将来性がないと言われることもありますが、実際はIT業界内で一定の需要があり、キャリアの広がりも見込める職種です。
ここでは、業界内での立ち位置や、他職種へのキャリアアップ事例、転職成功のポイントについて紹介します。
- IT業界全体の需要とカスタマーエンジニアの立ち位置
- セールスエンジニア・情シス・コンサルへのキャリアアップ事例
- 転職成功例|スキルを武器にキャリアを広げる方法
IT業界全体の需要とカスタマーエンジニアの立ち位置
昨今のIT業界ではクラウド化が進み、ITインフラを自社で管理するオンプレミス環境からクラウドへの移行が加速している状況です。AI技術の発展により一部業務は自動化もされるようになり、カスタマーエンジニアの仕事内容にも影響が出ています。
とはいえ、全てのシステムが一度にクラウドへ移行するわけではなく、既存のオンプレミス環境の保守は今後も必要です。
また、経済産業省の調査『我が国におけるIT人材の動向』によると、日本ではIT人材不足が深刻で、ユーザー企業側で働くIT人材の割合が欧米より低いとされています。つまり、導入製品の保守点検や運用支援を行うカスタマーエンジニアは、今後も需要があると予想されているのです。カスタマーエンジニアは、技術の進化に対応しながら専門性を高めることでキャリアを積んでいけるでしょう。
セールスエンジニア・情シス・コンサルへのキャリアアップ事例
カスタマーエンジニアとして培ったスキルは、他のIT職種へと広く展開可能です。とくに、顧客対応力・ITインフラに関する知識・現場対応スキルは、キャリアチェンジ時の強力な武器になります。
以下に、代表的なキャリアアップ例を紹介します。
セールスエンジニアへの転身
カスタマーエンジニアとして現場経験を積んだ人は、技術の裏付けがある提案力を強みに、営業支援を行うセールスエンジニアとして活躍できます。
実際に、製品知識と課題解決力を活かし「提案から導入フェーズまで一気通貫で支援できる人材」として、BtoB商材を扱う企業で重宝されています。

社内SE・情シスへの移行
現場での運用・保守経験があるCEは、システム運用を社内で担う情シス(情報システム部門)へのキャリアも現実的です。
「保守する側」から「整備・改善する側」へと立場が変わるため、企業内部での業務効率化やIT投資の企画にも関われるようになります。

ITコンサルタントへの発展
顧客対応経験と技術知識を持ち合わせた人材は、ITコンサルタントへの転身も可能です。とくに業務フローや運用現場を理解しているカスタマーエンジニアは、現場目線での提案ができる点で高く評価される傾向があります。
要件定義やシステム導入支援、ベンダー選定のサポートなど、上流工程に携わるチャンスも広がります。

マネジメント職へのステップアップ
現場から離れたくない場合でも、CEとしてのキャリアを維持しながらマネージャー職を目指す道もあります。複数の現場を統括するリーダーや、テクニカルサポート部門の責任者など、専門性とマネジメント力を兼ね備えた人材として年収アップを図れるポジションも存在します。
このように、カスタマーエンジニアのスキルセットは、現場系から提案・企画・管理へと多方向に応用可能です。自分の強みや興味に応じて、長期的なキャリアパスを描いていくことが大切です。
カスタマーエンジニアの年収事情【大手企業・中小企業で比較】
カスタマーエンジニアの年収は、企業規模やスキルによって大きく異なります。ここでは、大手と中小企業の年収の違いや、収入アップに必要なスキル・資格についてわかりやすく解説します。
- 大手カスタマーエンジニアの年収例と待遇
- 中小企業勤務のリアルな年収・働き方
- 年収アップに必要なスキル・資格とは?
【大手企業】カスタマーエンジニアの年収例と待遇
大手求人サイト「求人ボックス」によるとカスタマーエンジニアの平均年収は約577万円とされており、これは日本全体の平均給与(約460万円/国税庁「民間給与実態統計調査」)を上回る水準です。
一方で、正社員で384万円以下のゾーンにボリュームが多く、一方で全体の年収幅は384万円〜1,065万円と比較的広くなっています。スキルや経験、担当分野、勤務地などによって、年収に大きな開きが生じることがうかがえます。
初任給については、大手企業で働くカスタマーエンジニアの月給は22万円〜25万円程度、年収ベースでは300万〜350万円からスタートするケースが多いとされています
また、金融系システム、セキュリティ関連、クラウドサービスなど高い専門性が求められる分野では、年収が高水準になりやすい傾向にあります。大手企業では、給与面だけでなく福利厚生・研修制度・教育支援なども整っており、幅広い業務に携われることがキャリア形成上の魅力となっています。

【中小企業】カスタマーエンジニアの年収例と待遇
中小企業で働くカスタマーエンジニアの初任給は、月給20万円〜23万円程度、年収でおおよそ280万円〜320万円前後からのスタートが一般的です。大手企業に比べると給与水準はやや控えめですが、実務経験を積むことで昇給や待遇改善につながるケースもあります。
中小企業では、限られた人員で多様な業務をこなす必要があるため、ハードウェア保守からネットワーク設定、OSインストールや運用支援まで、一人で幅広い業務を担うことも珍しくありません。そのため、現場対応力やトラブル対応スキルが自然と磨かれる傾向にあります。
また、特定のソリューションや業種に特化している企業では、製品や業務知識を深めやすく、技術+業務の両面に強くなれる環境といえるでしょう。教育制度については会社ごとの差が大きく、マニュアル整備やOJTが中心となる場合が多いため、自発的な学習姿勢も必要とされます。
フリーランスのカスタマーエンジニアの年収は?
正社員と比較して、フリーランスのカスタマーエンジニアは案件単価によって収入が大きく変わるのが特徴です。実務経験や対応領域によって差はありますが、月単価は50万〜80万円前後がボリュームゾーン。年収換算で600万円〜1,000万円超も珍しくありません。
特に、以下のようなスキル・経験を持つ方は高単価案件にアサインされやすい傾向があります。
- 複数メーカー製品のハード保守経験
- ネットワークやOSレイヤーの障害切り分け対応が可能
- オンサイト対応+ドキュメント整備まで一貫して対応できる
実際にエンジニアファクトリー経由でフリーランス案件に参画した方の中には、年商が300万円以上アップした事例もあります。現場力や対応力をそのまま報酬に反映させたい方にとって、フリーランスという働き方は有力な選択肢となるでしょう。
年収アップに必要なスキル・資格とは?
カスタマーエンジニアとして年収を上げるには、実務経験を積みつつ、ITインフラに関する基礎知識とスキルを体系的に習得していくことが重要です。
たとえば、以下のようなスキル・資格が評価されやすい傾向があります。
ITパスポート/基本情報技術者試験
IT基礎知識を証明でき、社内での業務理解や転職時のアピール材料にもなります。
LPIC/CompTIA/CCNAなどのインフラ系認定資格
Linuxやネットワーク、クラウド環境など、現場で求められるスキルの証明として有効です。
製品ベンダーの技術認定(例:Cisco、Microsoft、AWSなど)
自社または顧客企業で使っている製品との関連性がある場合、昇格や担当範囲の拡大にもつながりやすくなります。
さらに、現場の運用マニュアル整備や改善提案といった非技術的な業務で実績を出すことも、評価・昇給のきっかけになることがあります。
カスタマーエンジニアに向いている人の特徴
カスタマーエンジニアとして活躍するには、適性も重要なポイントです。ここでは、仕事にやりがいを感じやすい、向いている人の特徴を3つ紹介します。
- トラブル対応に前向きに取り組める人
- 顧客支援にやりがいを感じられる人
- ITや機械への好奇心が強い人
トラブル対応に前向きに取り組める人
トラブル対応に前向きに取り組める人はカスタマーエンジニアに向いています。システムの構築時や稼働した直後はさまざまなトラブルが発生するため、トラブルに積極的に取り組む姿勢が大切です。トラブル対応には情報収集力と論理的な思考力が欠かせません。
なぜシステムが動かないのかを突き止め、どうすれば解決するかを冷静に考える力が試されるのです。そのため、困難な状況になっても冷静に対処し続けられる人が求められます。
また、トラブル対応の最中には顧客へ誠実に向き合えるコミュニケーションスキルも必要です。トラブルの原因を特定し、解決まで責任をもってやり遂げられる人が向いているでしょう。
トラブルを対処しなければならない問題と捉えるのではなく、スキルを高める機会と捉えられると成長につながるでしょう。このように、困難な状況を乗り越えた時の達成感を糧にできる人やトラブル対応をポジティブに考えられる人に向いています。
顧客支援にやりがいを感じられる人
人の役に立つことに喜びを感じられる人もカスタマーエンジニアに向いているでしょう。 カスタマーエンジニアはクライアントと直接関わる機会が多く、機器の故障やシステムトラブル発生時には現場に駆けつけて対応することもよくあります。そのため、問題解決後にクライアントから直接「ありがとう」の言葉をもらえる機会が多いのが特徴です。
システムエンジニアなどの裏方の職種と比べると、顧客支援の成果が直接目に見える形で現れやすいので、支援したことにやりがいを感じやすくなります。また、カスタマーエンジニアは企業の顔として認識されやすく、長期的な信頼関係を築ける立場でもあります。
人と接することが好きで、業務を通じて顧客支援にやりがいを感じられる人にとって、カスタマーエンジニアは向いている職種といえるでしょう。
ITや機械への好奇心が強い人
ITや機械に対する好奇心が強い人もカスタマーエンジニアに向いています。カスタマーエンジニアは、最新技術はもちろん、既存システムで使っている少し古いシステムの技術に触れる機会も多くあります。幅広い技術の知識を身につけておく必要があるため、スキル習得に対して興味を持てる人が向いているのです。
また、技術は日々進歩するため、業界の動向に合わせて学び続けることが求められます。技術に関心を持って触れ続けられる人やパソコンやシステム、ネットワーク、サーバーなどの機械いじりが好きな人などは、カスタマーエンジニアに向いているでしょう。
カスタマーエンジニアに向いていない人の特徴
カスタマーエンジニアの働き方には向き不向きがあります。ここでは、ストレスを感じやすい可能性がある「向いていない人」の特徴を3つに絞って紹介します。
- ワークライフバランスを最優先したい人
- 裁量権や自主性を重視する人
- 成長意欲より安定志向が強い人
突発的な対応にストレスを感じやすい人
日中の勤務は比較的安定しているケースが多いものの、カスタマーエンジニアは突発的な障害対応や緊急コールに備える必要がある職種です。特に、保守契約の内容によっては、早朝や夜間、休日にイレギュラーな対応を求められることもあります。
「完全に仕事とプライベートを切り分けたい」「想定外の呼び出し対応は一切避けたい」という方には、精神的な負荷が大きく感じられるかもしれません。柔軟にスケジュールを調整しながら働けるスタンスが求められる点を理解しておくと良いでしょう。
裁量権や自主性を重視する人
自分で裁量権を持ちながら自主的に仕事を進めたい人も、カスタマーエンジニアの業務は物足りなく感じられるかもしれません。
カスタマーエンジニアの仕事では、顧客からの指示や要望に基づいて行動することが多く、自分の裁量で動ける範囲が限られています。決められたマニュアルや手順に従う業務も多いです。
中には自主的に行動する場面もありますが、基本的には顧客の指示に従う形で仕事を進めます。そのため、例えば自分はAよりBが良いと思ったとしても、顧客がAだといえばAを優先しなければならないケースがほとんどです。
自分ならではの方法で問題を解決したい方や自由な発想で仕事を進めたい方は、ルールに従う形でのスタイルがストレスとなることがあります。裁量権の大きい仕事をしたい場合は、システムエンジニアなどの方が向いているでしょう。
成長意欲より安定志向が強い人
日々変わる技術の変化に対応せず、仕事に安定さを求める人は、カスタマーエンジニアに向いていないかもしれません。
IT業界は常に進化しており、カスタマーエンジニアもその変化に追いつく必要があります。そのため、現在の知識だけで何十年も働き続けるのは難しいです。新しい技術を学ぶのが面倒な方や変化を好まない方は、長期的にキャリアを積むのが厳しくなります。
なお、学び続けて成長が求められるのはカスタマーエンジニアだけではなく、ITの世界では一般的なことです。技術の移り変わりに対応しなければ、市場価値が下がってしまいます。
成長意欲がなく、スキルを定期的にアップデートできない人は、カスタマーエンジニアの職についても活躍できなくなる可能性があるでしょう。一方、業界の変化に合わせて学び続けられるのであれば、カスタマーエンジニアは向いているといえるでしょう。
フリーランスのカスタマーエンジニアを目指す際の注意点
フリーランスとしてカスタマーエンジニアを目指す場合、正社員の転職とは違った準備と視点が必要です。ここでは、案件選びや参画先の見極め方、事前確認すべきポイントなど、独立後に後悔しないための対策を紹介します。
フリーランス専門のエージェントを活用して案件を選ぶ
フリーランスが抱える大きなリスクのひとつが、「実態が見えにくい現場に参画してしまうこと」です。口コミや評判が少なく、情報が限定されがちな中小企業案件や地方拠点案件では、現場の雰囲気や稼働条件を事前に把握しにくいことがあります。
こうした不安を減らすには、フリーランス向けのエージェントに相談して、実情をよく知る担当者から情報をもらうのが安心です。
たとえばエンジニアファクトリーでは、参画実績のある現場に関する情報を保持しており、「夜間・休日対応の頻度」「現場の雰囲気」などを事前に確認したうえで紹介してもらえます。企業との条件交渉も代行してもらえるため、フリーランスにとって心強い味方となります。
募集上ではわからない「稼働条件」の確認ポイント
フリーランス案件では「高単価」「フルリモートOK」といった魅力的なキーワードが並ぶこともありますが、参画後のギャップを防ぐために、稼働条件は事前にしっかり確認しておくことが大切です。
例えば「フルリモート」と記載されていても、プロジェクトによっては週数回の出社が必要だったり、夜間や休日の対応を求められる運用保守系の業務が含まれることもあります。
募集要項の中で特に注意して確認しておきたい文言の一例としては、以下のようなものが挙げられます。
対応力がある方歓迎
業務の範囲や仕様が流動的な場合があるため、具体的な作業内容や責任範囲を確認しましょう。
自主的に動ける方
裁量の大きさとともに、フォロー体制や連絡手段がどうなっているか確認するのがおすすめです。
スピード感のある環境
ベンチャーなどで業務が多岐にわたる可能性もあるため、自分の希望に合っているかをチェックしておくと安心です。
フリーランス専門のエージェントを活用すれば、事前に稼働条件やチーム体制などの詳細も把握しやすくなります。不明点があれば遠慮なく確認し、安心して働ける環境を選びましょう。
参画前に確認しておきたい5つの質問
面談や商談の際には、以下のような質問を行うことで、より正確に現場の実態を把握できます。
業務内容や一日の流れについて具体的に教えてください
業務の幅や稼働時間のイメージを掴むことで、自分のスキルセットや希望条件とのギャップを確認できます。
「技術的な判断や方針は誰が決定していますか?」
→ 現場の指揮系統や意思決定プロセスを知ることで、働きやすさを見極められます。
「オンコール対応や休日対応の頻度はどの程度ありますか?」
→ 稼働の実態やワークライフバランスを確認。特に夜間・休日の緊急対応有無は重要です。
「作業範囲や責任分界点は明確になっていますか?」
→ フリーランスに求められる業務範囲が曖昧な場合、トラブルの元になります。
一緒に働くメンバーのキャラクターや年齢構成を教えてください
職場の雰囲気やコミュニケーションスタイルを事前に知ることで、働きやすさの判断材料になります。
カスタマーエンジニアの案件探しはエンジニアファクトリー

カスタマーエンジニアとしての将来に悩んでいたり、次のステップを模索しているなら、フリーランスという働き方を視野に入れてみてはいかがでしょうか。エンジニアファクトリーで公開中の案件は9,000件以上。エンド直の案件も多数揃えており、スキルや志向に合った働き方を選ぶことができます。
実際に当社経由でフリーランスとして参画した方のなかには、年商が300万円以上アップした事例も。継続率は95.6%と高く、多くのエンジニアが長く安定して活躍しています。「今の働き方に少し違和感がある」「もっと裁量をもって働きたい」そう感じたときが、動き出すタイミングです。まずはご相談だけでも大丈夫です。あなたの可能性を、さらに広げていきましょう。
まとめ
カスタマーエンジニアは、突発対応や勤務の不規則さから「きつい」と言われがちですが、現場での対応力や技術知識を活かせる仕事です。とくにフリーランスにとっては、顧客との距離感や対応範囲が明確であれば、安定した収入と信頼を得やすい職種でもあります。
とはいえ、案件選びを誤ると稼働条件や働き方に大きなギャップが生じることもあります。だからこそ、「現場の実情を事前に知る」「条件交渉を任せられる」パートナー選びが重要です。
エンジニアファクトリーでは、フリーランスとしての働き方に合った案件を、実情込みで紹介しています。対応頻度やチーム体制も含めて事前に確認し、自分に合う現場で、腰を据えて働きたい方は、ぜひ一度ご相談ください。