UIUXデザイナーの年収は?求められるデザイナーになるポイントや将来性についても解説
Webサイトの制作に欠かせない職種のひとつが「UIUXデザイナー」です。
本記事ではUIUXデザイナーとしてキャリアを積んでいきたいと考えている方へ、UIUXデザイナーの平均年収から必要なスキル、キャリアパスなどを解説していきます。
UIUXデザイナーに求められるポイントなどを具体的に解説してますので、ぜひ参考にしてみてください。
エージェントサービス「エンジニアファクトリー」では、ITフリーランスエンジニアの案件・求人の紹介を行っています。掲載中の案件は7,000件以上。紹介する案件の平均年商は810万円(※2023年4月 首都圏近郊のITエンジニア対象)となっており、スキルや言語によって高条件の案件と出会うことができます。
氏名やメールアドレス・使用できる言語を入力するだけで、簡単60秒ですぐにサポートを開始できます。案件にお困りのITフリーランスの方やより高条件の案件と巡り合いたいと考えている方は、ぜひご登録ください。
- UIUXデザイナーの年収は?
- UIUXデザイナーの仕事内容
- 求められるUIUXデザイナーになるためのポイント
- UIUXデザイナーのキャリアパス
- UIUXデザイナーの将来性
- UI/UXデザイナーの案件探しはエンジニアファクトリー
- まとめ
UIUXデザイナーの年収は?
UIUXデザイナーの年収について初任給からのキャリアによる年収の変化や、フリーランスのUIUXデザイナーの年収について見ていきます。
UIUXデザイナーの平均年収
「求人ボックス 給料ナビ」によると、正社員におけるUIデザイナーの平均年収は621万円、UXデザイナーの平均年収は645万円となっています。
なお、UIデザイナーの派遣社員の平均時給は1,996円、アルバイト・パートの平均時給は1,301円です。一方でUXデザイナーの派遣社員の平均時給は2,098円、アルバイト・パートの平均時給は1,301円となっています。
国税庁が発表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」では給与所得者の平均年収が458万円であるため、UIUXデザイナーの平均年収は日本の平均年収を大きく上回る職種といえます。
地域別に見ていくと、UIデザイナーで平均年収が最も高い地域は中国・四国地方となっており、県別では広島県が600万円と高水準です。なお、近畿地方は550万円、関東地方は537万円となっています。
一方でUXデザイナーの平均年収を地域別に見ていくと、関東地方で659万円、近畿地方で598万円となっています。近年ではリモートワークを導入する企業も多く、地域による賃金格差は減少傾向にあります。
フリーランスのUIUXデザイナーの年収
フリーランスとしてUIUXデザイナーのキャリアを積んでいきたいと考えている方もいるでしょう。
UIUXデザイナーの案件は、案件によって単価の差はあるものの、おおむね50〜70万円以上の案件が多く見られます。最高単価は170万円のものもあり、経験を積むことでこうした案件を受注するチャンスが広がります。
なお、エンジニアファクトリーが保有するUIUXデザイナー案件の平均単価は61.2万円/月(2024年8月時点)となっています。豊富な案件が揃っていますので、フリーランスとしてUIUXデザイナー案件を探す際には、覗いてみてください。
UIUXデザイナーの仕事内容
ここで、UIUXデザイナーの具体的な仕事内容や、UIデザイナーとUXデザイナー、Webデザイナーとの違いについて解説していきます。
UIUXデザイナーの具体的な業務内容
UIデザイナーはサイトを訪れたユーザーが見やすい、使いやすいと感じるようにデザインを施す仕事です。UIとは「User Interface(ユーザーインターフェース)」の略称になります。
具体的にはECサイトでユーザーが商品を選びやすいように、画像の大きさや配置を整える、文字の大きさやフォント、色を整える、サイト全体のカラーリングを最適なものにするなどです。
見やすいデザインは取り扱う商品のジャンルなどで変わるため、センスやスキルが求められます。
一方でUXデザイナーはサイトに訪れたユーザーが価値を感じたり、使い心地が良いと感じたりするようなデザインを設計することです。UXとは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略称になります。
ユーザー体験を最大化することが役割になるため、マーケティングリサーチからサイト分析などを通して、Webサイトをより良いものに改善を続けることが主な仕事です。
UIデザイナーとUXデザイナーとの違い
UIデザイナーとUXデザイナーの違いは「役割」です。
UIデザイナーの役割は「ユーザーの目に見える部分や操作する部分」など外側を設計する役割です。一方でUXデザイナーは「ユーザーがサイトを利用して価値を感じるか」など、より内面に目を向けるのが役割になります。
たとえばUIデザイナーはWebサイト上に表示される文字やボタン、画像などをユーザーに見やすいように配置することが役割です。そのため「Illustrator」「Photoshop」などのツールを使いこなせるスキルが求められます。
一方でUXデザイナーはユーザーの内面にアプローチできるスキルが求められます。たとえばユーザーが何を求めているかを把握できる「マーケティングスキル」や、Webサイトにユーザーを集客するための「SEOスキル」などです。
また、ユーザーがサイト訪問後に価値を感じてもらえるような「デザインスキル」も欠かせません。
こうした役割の違いが、UIデザイナーとUXデザイナーの大きな違いです。
Webデザイナーとの違い
UIUXデザイナーと似た職種として挙げられるのが「Webデザイナー」です。WebデザイナーとUIUXデザイナーの大きな違いは「役割」と「視点」です。
Webデザイナーの役割は「Webサイトそのもののデザインを構築する」ことになります。たとえば企業のホームページやECサイト全体のページなどを構築するなどです。つまりWebサイト特化型のデザイナーになります。
また「視点」も異なります。UIUXデザイナーは「ユーザーからどう思われるか」といった視点ですが、Webデザイナーは「依頼をしたクライアントからどう思われるか」といった視点です。つまりUIUXデザイナーとWebデザイナーで視点が異なります。
またユーザー目線でサイトを制作するUIUXデザイナーの方が、デザインスキルやマーケティングスキルといった幅広いスキルが必要です。そのためUIUXデザイナーの方が、求められるスキルが高くなるとされています。
求められるUIUXデザイナーになるためのポイント
UIUXデザイナーとして求められるためには、以下の4点を身につけていくことが大切です。
- デザインスキル
- コーディングスキル
- ディレクションスキル
- SEOやマーケティング
デザインスキルの向上
Webサイトに訪れたユーザーに「見やすい、使いやすい」と感じてもらうためにも、デザインスキルは必須といえます。たとえばサイトの配色やフォント、レイアウトなどです。こうした基本的な知識がなければ、UIUXデザイナーとしてステップアップを目指すのは難しいでしょう。
またUIUXデザイナーは、サイトデザインの設計を主な業務とするため、実務におけるデザインは他の人に任せることも少なくありません。
しかしデザインスキルがあるUIUXデザイナーの方が、実際に自分がイメージしているデザインを視覚的にも伝えられるため重宝されます。具体的にはデザインツールである「Illustrator」「Photoshop」のスキルです。
こうしたデザインツールを使いこなすスキルがあれば、より円滑にクライアントやメンバーへの説明ができるため、プロジェクトをスムーズに進行させられます。
コーディングスキル
UIUXデザイナーにおいてコーディングスキルはほとんど必須であることが多いです。実際にコーディングを行うか否かは別として、デザインや機能の実装可否を判断できることは非常に重要となります。
HTMLやCSS、JavaScriptなどのコーディングスキルがあれば、開発者に対して実際にコードを書いてイメージを伝えられるでしょう。
また規模の小さい企業や小さいプロジェクトでは、UIUXデザイナーが他の役割を担うこともあります。そうした際にコーディングスキルを身につけておくことで、活躍の場は必然的に増えていくでしょう。
基本的なデザインスキルに加えてコーディングスキルを身につけておくことは、キャリアアップにおいても大きな助けになります。
ディレクションスキルを身に付ける
ディレクションスキルとはプロジェクト全体を統括し、プロジェクトメンバーへの指示や指導を行い、プロジェクトの完遂させるスキルのことです。マネジメントスキルとは異なり、プロジェクトの完遂までが責任範囲となります。UIUXデザイナーであれば、Webサイトの完成までです。
ディレクションスキルを身につけることで、より責任のあるポジションに就くことが可能です。たとえばプロジェクトのディレクターとしての立場に就くこともできるでしょう。クライアントからニーズのヒアリングを行い、責任者としてメンバーへ指示を出したり、進捗管理を行う立場に就くことで、キャリアアップや年収アップを目指すことも可能です。
デザインスキルに加えてディレクションスキルを身につけることで、プロジェクトメンバー以外のキャリアも考えられるため、将来の選択肢が増えるでしょう。
SEOやマーケティング
サイトにユーザーを集客する、サイトに訪れたユーザーを満足させるため、SEOやマーケティングの知識も必須となります。
SEOは「ユーザーがどのような経路でサイトに訪れるのか」といった視点を考えるため、デジタルマーケティングの知識も求められます。そしてサイトに訪れたユーザーを満足させるために必要なのがマーケティングスキルです。具体的には市場を理解し、顧客を理解し、ニーズを満たすためにはどのようにすれば良いかを考えるスキルになります。
ユーザー視点でWebサイトを構築していくUIUXデザイナーにとって、マーケティングスキルは親和性の高いスキルです。マーケティングスキルを身につけると、より確度の高いWebサイトの設計ができ、仕事の幅も広がっていくでしょう。
UIUXデザイナーのキャリアパス
UIUXデザイナーのキャリアパスとしては、以下の4つが主に考えられます。
- UIUXマネージャー
- フロントエンドエンジニア
- Webディレクター
- フリーランスとして独立する
UIUXマネージャー
UIUXデザイナーとしてキャリアを積んでいき、UIUXマネージャーになるキャリアパスです。UIUXマネージャーはプロジェクトのリーダーとして、複数のUIUXデザイナーをまとめ、成果につなげる役割になります。
メンバーのマネジメントから進捗管理などを行い、プロジェクトを円滑に進めることでチームを育成していくことも求められます。マネージャーとしてチームを束ねる役割が求められるため、ディレクションスキルやコミュニケーションスキルが必要です。
UIUXデザイナーとして実務経験を積み上げることに加え、複数人のデザイナーと協働してプロジェクトを推進するなど、少しずつでもディレクションスキルを身につけていくとよいでしょう。
UIUXマネージャーへのキャリアパスを目指すことで、UIUXデザイナーとして実務経験を積むよりも、年収アップが見込めます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、UIUXデザイナーが設計したデザインを実装していくエンジニアのことです。ユーザーが目にする部分を実装する役割から「フロントエンド」と呼ばれています。
UIUXデザイナーが描いた設計を具現化させる役割であるため、HTMLやCSS、JavaScriptなどの開発言語はもちろんのこと、他のプログラミング言語のスキルを備えていることが求められます。UIUXデザイナーとしてコーディングスキルを身につけておくと、フロントエンドエンジニアへのキャリアパスの道も広がるでしょう。
なお、フロントエンドエンジニアで求められるコーディングスキルは、他の人が見てもわかりやすいコーディングができるスキルであったり、リニューアルなどの改変がしやすいレベルです。
より高いレベルが求められますが、こうしたコーディングスキルとデザインスキルが身についていると活躍しやすい職種といえます。
Webディレクター
WebディレクターとはWebサイトを構築する際、リーダーとしての役割を担う職種です。
クライアントからニーズをヒアリングし、要望を反映したWebサイト構築のための企画を立ち上げ、実装へと進めていきます。
クライアントからの要望を正確に聞き取るヒアリング力、プロジェクトメンバーをまとめるマネジメント力、適切な指示や進捗管理を行うディレクションスキルなど、さまざまなスキルを必要とします。
メンバーに適切な指示を出すためには、最低限のデザインスキルやプログラミングスキルも必要です。さらにデザインスキルを身につけておくことで、クライアントに対しても視覚的に説明することも可能になるでしょう。
UIUXデザイナーとしてこうしたさまざまなスキルを身につけると、Webディレクターとしての活躍する下地が整います。
フリーランスとして独立する
フリーランスとして独立するのもひとつの方法です。フリーランスとして独立するには、会社員として実務経験を積むのが基本になります。UIUXデザイナーのフリーランス案件は、UIUXデザインの実務経験を必要とすることが多いためです。
なお未経験からUIUXデザイナーとしてフリーランスになることも可能ですが、独学やスクールに通い、一定のスキルを身につける必要があるため、難易度は高くなります。UIUXデザイナーとしてデザインスキルを身につけておくことはもちろんのこと、コーディングスキルやマーケティングスキルを身につけておくと、案件の受注はしやすくなるでしょう。
とくにコーディングスキルを身につけておくことで、実装まで可能なスキルがあると証明でき、より高単価案件や複数案件の掛け持ちなども狙えます。
フリーランスを視野に入れていく場合は、会社員時代から人脈を作っておくことや、エージェントに登録しておくなどが大切です。
UIUXデザイナーの将来性
UIUXデザイナーの将来性について、市場動向やAIなど最先端技術の視点から解説していきます。
UIUXデザイナーの市場動向
UIUXデザイナーの市場動向は今後、さらなる拡大が見込まれています。ビジネスリサーチの調査では、世界のUXサービス規模は2021年に約2,336億円でしたが、2028年には2兆5,000億円を超える市場規模になると予測されています。
市場拡大に伴い、UIUXデザイナーの需要も増えていくと考えられるでしょう。
一方で日本におけるIT人材の不足は顕著になってきており、経済産業省の「IT人材育成の状況等について」によれば、2030年には40〜80万人規模で人材が不足する懸念があるとしています。
つまりUIUXデザイナーとしても売り手市場が見込まれる反面、より高いスキルをもった人材を企業は求めることが考えられます。
デザインスキルからコーディングスキル、ディレクションスキルなどを身につけることで、プロフェッショナルな人材としてUIUXデザイナーのキャリアを積めるでしょう。
AIや自動化の影響
昨今、ChatGPTのような生成AI技術が発展してきています。
こうしたAIは今後も進化は止まらないと考えられており、UIUXデザインの生成もより高度かつ短時間で行われるようになると予想されています。作業の自動化が発生するため、UIUXデザイナーの仕事が減少、あるいはなくなるのではないかと予想する人も少なくありません。
一方でAI技術が発展したとしても、役割は補助的なものにすぎないため、仕事量は減少しない可能性もあるでしょう。
なぜならUIUXデザイナーとして必要な感性や独創性は、人間の強みとする部分だからです。しかし今後のAI技術の進化によっては、ユーザーニーズに変化が生じ、これまでのスキルでは至らない可能性もあります。
そのためトレンドや最新技術に関する知識やスキルは常に取り入れていく姿勢が大切です。
将来性のあるスキルと技術
UIUXデザイナーとして長くキャリアを積んでいくためには、以下のようなスキルや技術を身につけていくとよいでしょう。
- プロジェクトマネジメントスキル
- 上流工程のスキル
- AIやIoTなどの最先端技術
AIが今後も進化していく中で、AIに代替されにくいスキルを身につけていくことが大切です。たとえばプロジェクトをまとめるマネジメントスキルは、AIによって代替されることは難しいでしょう。
他にもユーザーの心理や感情を調査するUXリサーチなども、AIが代替することは難しいと考えられています。UXリサーチはUIUXデザイナーの上流工程で発揮するスキルのため、こうしたスキルを身につけておくとよいでしょう。
さらにAIやIoTなどの最先端技術を押さえておくことで、最先端技術を活用したプロジェクトへの参画ができ、自身の市場価値を上げることにもつながります。
もちろん今後、さらなる技術の発展によってUIUXデザイナーに求められるスキルや技術も変わってくる可能性があります。その時のトレンドを押さえ、柔軟に対応していく姿勢も大切です。
UI/UXデザイナーの案件探しはエンジニアファクトリー
エンジニアファクトリーでは、UI/UXデザイナー向けに多彩なプロジェクトを取り揃えています。あなたのデザインスキルを活かして、ユーザー体験を革新するプロジェクトに参加しませんか?公開案件は7,000件以上、フリーランスでも安定した案件探しが可能です。さらに、案件参画後までいつでも相談できるサポート体制で、安心してキャリアアップを目指せます。成長のチャンスを逃さず、次のステップへ踏み出しましょう。
まとめ
UXサービス規模は今後さらなる拡大が見込まれているため、UIUXデザイナーの需要も増えていくと考えられます。
UIUXデザイナーとしてデザインスキルを身につけることはもちろんのこと、コーディングスキルを身につけ一人で実装までできたり、ディレクションスキルを身につけられれば、より幅広いキャリア選択が可能です。
UIUXデザイナーのフリーランスとして活躍したいのであれば、スキルに加えて案件も大切になります。エンジニアファクトリーではUIUXデザイナーの豊富な案件を用意していますので、ぜひ覗いてみてください。
ライター:にのまえ はじめ
・プロフィール
大手精密部品メーカーで社内SE・PGを経験。その後、国内のSIerに転職し生産管理システムの開発・導入・保守・運用を担当。現在は自らIT企業を立ち上げ、顧客企業のDX化やIT化による業務改善の支援を行っている。並行して企業サイトやWebメディアでライターとしても活動中。趣味は筋トレ・プロレス観戦。
Website:https://writer.yui-road.com/