2024/03/04

フリーランスエンジニアはスキル不足だと案件がない?スキルアップのためにできること

カテゴリ スキル
フリーランスエンジニアはスキル不足だと案件がない?スキルアップのためにできること

クライアントによっては、「フリーランスエンジニア=即戦力」という認識を持っている場合も少なくありません。そのため、現場に入っても必要最低限の研修だけで業務に着手をしなければいけないケースもあります。

万が一、クライアントにスキル不足と認識されてしまうと、途中で契約を打ち切られてしまうことも。

今回の記事では、フリーランスエンジニアがスキル不足だと何が問題なのか、スキル不足を解消する対策や方法について、エージェント視点で解説します。

エージェントサービス「エンジニアファクトリー」では、ITフリーランスエンジニアの案件・求人の紹介を行っています。紹介する案件の平均年商は810万円(※2023年4月 首都圏近郊のITエンジニア対象)となっており、スキルや言語によって高条件の案件と出会うことができます。

氏名やメールアドレス・使用できる言語を入力するだけで、簡単60秒ですぐにサポートを開始できます。案件にお困りのITフリーランスの方やより高条件の案件と巡り合いたいと考えている方は、ぜひご登録ください。

フリーランスのエンジニアがスキル不足だと何が問題なのか?

フリーランスのエンジニアがスキル不足だと、一体どのような問題が起こるのでしょうか。以下の4つが考えられます。

単価が上がらない

1つ目の問題が案件の単価が上がらないことです。それほど高度なスキルを必要としない案件は単価が低い傾向にあります。また、単価の低い案件は初心者も応募できるため倍率も高く、さらに買い叩かれることも。単価が低いため、生活していくために大量の案件をこなさざるを得なくなり、新しいスキルを習得する時間を確保できない……という負のスパイラルから抜け出せなくなります。

トラブルに巻き込まれる

スキル不足の状態だと、開発でミスが多発して、クライアントから「話が違う」と苦情を言われたり、プロジェクトそのものが炎上したりします。最悪の場合は、契約不適合責任を問われて賠償責任問題に発展することも。特にスキルがないと、エンジニアに落ち度がなくても言いがかりや難癖をつけられても、それが間違っていると反論できず、通常であればあり得ない修正依頼や値下げに応じてしまうこともあります。

仕事の幅が広がらない

スキルが不足していると、受けられる案件は少なくなります。開発経験が積み上がらないため、経験年数に見合ったスキルを得られず、スキル、単価ともにジリ貧になっていきます。

長時間労働になる

スキル不足のまま、運よく案件を獲得できても、学びながら開発をすることになるため、必然的に長時間労働になります。しかし、低単価の案件しか獲得できないため、生活を維持するために複数案件を同時にこなさなければいけず、精神的にも肉体的にも疲弊していきます。

フリーランスエンジニアがスキル不足に陥る原因

「スキルが不足した状態でも、案件を獲得しながらスキルを身につけていけば良い」そう考える人もいるかもしれません。しかし、フリーランスは会社のように常に仕事があるわけではなく、自ら案件を獲得していかなければ生計を立てていくのは難しくなります。そのため、食べていくのに必死でスキルが身に付かず、売上が停滞していくケースも少なくありません。

案件をこなすのに精いっぱいで、学習時間を確保できず収入が増えない

低単価の案件ばかりだと、大量の案件をこなす必要があるため、常に稼働をしている状態になります。労働時間を長くすれば、目先の収入を増やすことはできますが、長期的には売り上げは増えていきません。

学ぶべきポイントがわからない

基礎知識やスキルがある状態で実務をするのであれば、自分にどのような知識やスキルが不足しているかを理解できます。しかし、ほぼゼロの状態では、「わからないことがわからない状態」であるため、学ぶべきポイントすらもわからず、学習効率が非常に悪くなります。

簡単な案件を選びがち

スキルを高めていくには、いつかは難度の高い案件、高単価案件にチャレンジする必要があります。しかし、生計を立てていくために、目先の収入に気を取られて難度の低い案件を選んでしまい、スキルが身に付かないという悪循環に陥ります。

スキル不足を感じているフリーランスのエンジニア必見!比較的習得がしやすい開発言語

現段階で、そこまでスキルを習得できていないフリーランスエンジニアは、どの開発言語から習得をすれば良いのでしょうか。下記に、習得難易度が低めな開発言語をいくつかまとめてみました。

VBA

Visual Basic for Applicationsの略で、Microsoft Officeに含まれるアプリケーションソフトの拡張機能のことを指します。Javaのようなオブジェクト指向もなく、またC言語のようなポインタやメモリ管理もありません。また、Microsoft Officeということもあり、インターネットで容易に技術習得に関する情報を収集することができます。データの転記やCSV出力といった比較的チャレンジしやすい小規模案件から、データベース設計、サブシステム開発など中規模案件まで携わることができます。Microsoft Officeユーザーが多いため、今後も需要が減ることはありませんが、VBA単独で大幅な年収アップは難しいと言えるでしょう。しかし、最初の足がかりとしては非常におすすめです。

PHP

PHPは、動的なWebページを構築するために使われる開発言語です。構文がいたってシンプルでルールが少ないため、初心者でも理解がしやすいです。また、スクリプト言語でプログラムをその場で実行できることもあって、学習効率が高いとされています。HTMLやCSSなども合わせて習得をしておくと、選べる案件の幅がグッと広がります。

Javascript

PHP同様に、構文が非常にシンプルなため、初心者でも習得が早い開発言語とされています。動的なページで使われるイメージが強いですが、スマートフォンアプリ、チャットボットなど、幅広いシーンで使われています。

フリーランスエンジニアが身につけておくべきスキル

フリーランスエンジニアは、ITスキル(開発スキル・PM)だけでなくビジネスコミュニケーション(交渉)力、自己管理能力、営業力など幅広いスキルや知識が求められます。

ITスキル(開発スキル・PM)

多くの収入を得るためには、一定以上の開発スキルが求められます。特に、Python、C、Javaといった開発言語は需要が高く、選べる案件の幅が広がります。

また、Go、TypeScript、Rなどの言語は求人件数が少ないですが、今後需要が伸びるとされる言語です。JavaやCといった主要言語と比べると、プレイヤーが少なく狙い目です。

開発言語、開発環境、ツールなどの実務経験はあればあるほど良いです。特に、近年は機械学習に関するMLOps、Ansible、クラウド開発のAWSなどを求める会社も増えてきています。 効果的にアピールできるように、ポートフォリオサイトや職務経歴書にまとめておきましょう。開発スキルに加えて、PM、ITコンサルタントといった上流工程の経験もあると、さらに高単価の案件にチャレンジできます。

ビジネスコミュニケーション(交渉)力

クライアントが求める必須スキルや歓迎スキルを満たすことは前提として、ビジネスコミュニケーションのスキルも重視されます。1人ではなくチームで開発を進めるケースが多く、チームメンバー、クライアントとコミュニケーションを取りながら進めていくことも少なくありません。特に、オンラインでは表情や雰囲気といった情報が得られず、文面から相手の意図や伝達内容を正確に理解することが求められます。

たとえスキルがあっても、やりとりがスムーズにできないとミスやトラブルが多発し、案件の進捗に支障をきたすこともあるため、ビジネスコミュニケーションは非常に大切なスキルと言えます。 また、案件の価格や、業務範囲、納期の交渉もフリーランス自身で行う必要があります。交渉が苦手な人だと、クライアントの要望を二つ返事で受けてしまい、後々で想定外の修正対応を依頼されてしまうケースも存在します。

自己管理能力

フリーランスは自由に働ける反面、案件の受注から納品まで自身で管理する責任があります。売上を増やしたいからといって大量に案件を受けてしまい、結果的にクライアントの想定を下回る成果物を納品すれば、信用問題に関わります。 また、フリーランスは仕事とプライベートの境目がありません。いつ休んで働くかを好きに決めることができますが、自己管理ができていないと、朝から夜まで働きっぱなしの状態になってしまいます。長く健康的に働き続けるためにも、自己管理能力は必須と言えるでしょう。

営業力

たとえ、技術力があったとしても、案件を受注できなければ生計を立てていくことはできません。むしろ、営業力があればそこまでスキルが高くなくても食べていくことはできます。営業力で大切なのは、「1.クライアントのニーズを的確にとらえること」「2.互いがメリットを得られる提案を提示できること」「3.期待値の調整」です。

期待値の調整とは、クライアントが期待する品質と、エンジニアが提供できる品質(スキル・技術など)の乖離をなくす作業です。

しかし、なかには営業が苦手なエンジニアもいるかもしれません。今は、案件を紹介・仲介してくれるエンジニア向けのエージェントサービスやマッチングサービスが多数存在します。エージェント経由で仕事を獲得するエンジニアも少なくありません。「案件を獲得する自信がない」という方は、エージェントやマッチングサービスなどに登録してみましょう。

実際にスキル不足だと言われた事例

ここでは、実際にクライアントからスキル不足と言われた失敗事例についてご紹介します。

スキル不足なのに案件を受注してしまい、プロジェクト開始後にトラブルになってしまった

スキル不足であるのにもかかわらず、「できます」と伝えてしまい、その後、問題が発生した事例がありました。案件を受注したい気持ちが逸るあまりに、つい「できる」と言ってしまったのですが、参画後にできないことがわかり、短期で契約終了となってしまいました。最悪の場合は賠償問題に発展するケースもあります。くれぐれも自分も大きく見せることのないようにしましょう。

「忙しそうだから」と遠慮して質問を控えていたら、ついていけなくなった

プロジェクトに参画してみたものの、周りのメンバーが忙しそうだったこともあり、変に気をつかって質問をしないでいたら業務の進め方がわからなくなってしまい、結果的に企業さんから求めてるスキルがないのでは?と思われてしまい、短期で契約終了となってしまいました。

即戦力を求められているとはいえ、プロジェクトにアサイン直後は現場のルールを理解できないのは当然です。不明点を確認したからといって、評価に悪い影響を及ぼすことはありません。「忙しそうだから」と気を遣って質問をしないままでいると、認識の齟齬が発生して業務上のミスやトラブルに発展します。わからないことがあれば、積極的に質問するようにしましょう。

納期を提示されていなかったので、ゆっくり作業をしていたら「作業スピードが遅い」と言われてしまった

エンジニアだと1人で作業するような場面が発生することも多いと思います。現場の人からこれ対応しておいてと言われてゆっくり作業をしていたら、思った程、成果が出なかったことを理由に短期で契約終了になってしまったというケースがありました。

納期が明確に伝えられていない場合は、不確定な要素が多く明確な納期を設定できない、クライアント側が開発についての理解がないなどの理由で、設定されていない可能性があります。案件の進捗や状況を把握し、エンジニア側から納期を提案しましょう。納期を明確にするのも、エンジニアの仕事です。

要求水準が高く、度重なる修正依頼が発生する

プロジェクトに参加してみたら思っていたよりも周りのレベルが高く、何度も修正依頼を貰ってしまい、お互いに業務の仕方が合わないという理由で短期で契約終了になってしまった。

クライアントの要求水準が高く、成果物に対して度重なる修正依頼が発生するケースです。この場合、エンジニア自身のスキル不足だけでなく、周囲のメンバーのフォローが足りない、チームに在籍しているメンバーのスキルが高いなど、外的要因も関係しているケースが考えられます。単価を下げる、担当の業務範囲を減らすなどして、対処をしてみましょう。

スキル不足を解消する方法・対策

それではスキル不足と言われないためにどうすれば良いのでしょうか。スキルを習得することはもちろん、面談時や業務開始後のコミュニケーションを少し工夫するだけで、「スキル不足ではないか?」という誤解を減らすことができます。ここではプロセス別に、「応募前」「打ち合わせ時」「プロジェクト参画前」「プロジェクト参画後」でみていきましょう。

応募前:募集内容を読んで、「何ができる人を求めているのか」を正確にとらえる

募集内容に記載されている要件はあくまでも理想像です。必須要件をある程度満たしているのであれば、とりあえず応募してみて、面談時にクライアントに直接確認してみましょう。エージェント経由の応募では、エージェントに不明点を聞けば答えてくれる場合が多いので聞いてみると良いでしょう。

打ち合わせ時:自分のスキルや経験を伝える

採用してもらいたいばかりに、「なんでもできます」と答えたくなる気持ちもわかりますが、「本当にできるのか判断できなかった」という理由でお見送りになるケースが多いです。「Pythonの実務経験はあるけれど、AWS環境での開発経験は少ないです」と、自身のスキルや経験を具体的に伝えることで、「客観視できている」と感じてもらいやすく、結果的に高評価を得ることが多いです。

打ち合わせ時:必要なスキル要件を確認する

クライアントがエンジニアの採用に慣れていない場合、スキルシートや職務経歴書に軽く目を通しただけで採用してしまうケースもあります。スキルや経験面でミスマッチが起こっていないか確認しましょう。特に、あまり開発知識に詳しくないクライアントだと、こちらから確認をしないと教えてくれないこともあるので、注意が必要です。

打ち合わせ時:プロジェクトの進捗状況や雰囲気を確認する

たとえ、スキルがマッチをしていても、雰囲気やカルチャーがマッチせずに自身のパフォーマンスが充分に発揮できないケースもあります。事前に、現場の雰囲気を確認しておきましょう。

参画前の準備

参画までに時間があるのなら、プロジェクトに必要な開発言語の学習、自身が関わるサービス・製品、競合他社サービス・製品の調査、関わる業界の特徴などを理解しておくとベターです。

参画後:基礎知識を学習する

PythonやJavaなど特定言語の実務経験がなくても応募できる案件も増えてきています。しかしながら、オブジェクト指向などプログラミングの基礎知識や概念を理解していることが前提になります。書籍やセミナー、オンラインスクールなどで最新の情報をインプットし、スキル不足を解消しましょう。

参画後:プロジェクトのルールや進め方を把握する

プロジェクトによって、それぞれ業務の進め方やルールは異なります。弊エージェント宛にもらう指摘は、実は技術的な指摘よりもコミュニケーション面の指摘のほうが多いのが実情です。特に、初めて入る現場でわからないことがあれば、積極的に質問をしてコミュニケーションエラーが起きないように注意しましょう。

まとめ

技術力も大事ですが、ある程度のコミュニケーション能力があれば多少スキルが足りなくてもうまくやっていける場合も多いです。また、エージェントに仲介してもらえれば、現場に改善をお願いしてもらえたり、作業量の調整をしてくれたりもします。

エンジニアファクトリーではサポート体制も充実しています。また、月100万円を超える開発案件、フルリモートの開発案件も多数掲載。なお、案件紹介や顧客交渉によって発生する費用はありません。登録も無料なので、ぜひまずは下記よりご登録ください。