プロジェクトリーダーに初めて挑戦する方、今後挑戦したい方に! 今必要なスキルから将来のキャリアまでまとめます
システムエンジニア(SE)として経験を積んできて、初めてプロジェクトリーダー業務に挑戦する方や、そろそろリーダー業務に挑戦したい方は多いのではないでしょうか。または上司からプロジェクトリーダーに昇進するオファーを受けた人もいるかもしれません。
やる気もモチベーションも高いけど、いざ目指そうとするとプロジェクトリーダーの具体的な役割や求められる知識・スキルを理解できておらず、悩んでしまう人もいると思います。
本記事では、プロジェクトリーダーがやるべき役割や求められるスキル、挑戦する際に活きる経験などについてまとめます。
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初めてのプロジェクトリーダーには悩みがつきもの
「プロジェクトリーダーに挑戦したい」「上司からオファーをもらった」とやる気に満ち溢れているとはいえ、実際に初めての挑戦となると不安なことも多いですよね。
誰だって初めてのことはワクワクする一方で、不安になったり緊張したりしてしまうものです。意気込みすぎて空回りすることもあるかもしれません。
そもそもプロジェクトリーダーは何をしたら良いのか、何から始めれば良いのか、と悩む人もたくさんいます。初めてやることに悩みはつきものです。
そんな不安やお悩みを抱えているあなたに少しでもお役に立てればと思います。
そもそもプロジェクトリーダーとは?
まずはプロジェクトリーダーの役割や業務内容について整理します。
プロジェクトリーダーは平たく言うと、担当プロジェクトの目標達成に向けて集められたチームのリーダーです。
ここで言う目標とは組織や案件によって異なりますが、無理なく遅延なく、見積り通りの期間と費用でタスクを終えることや、品質の高いシステムを作り上げることなどが挙げられます。
初めてプロジェクトリーダーになった場合は業務範囲ややるべきことがわからず不安になってしまうかもしれません。以下ではプロジェクトリーダーの役割や業務内容に焦点を当て、詳しく解説していきます。
プロジェクトリーダーには、QCDの計画や実行が求められます。QCDとは、
- Q:Quality(品質)
- C:Cost(コスト)
- D:Delivery(納期)
の頭文字を並べたものです。ただ納期に間に合わせるだけでなく、コストや品質を維持することが求められるのがプロジェクトリーダーの役割となります。
プロジェクトマネージャーとの違いとは
ここで一度、プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーの違いについて確認しておきましょう。
プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーでは、管理する範囲の大きさが異なります。
プロジェクトリーダーはそれぞれのプロジェクト管理やチームをまとめることが主な業務範囲になりますが、プロジェクトマネージャーはその上位層になります。つまり、プロジェクト全体の責任者として企業利益の向上に向けて全体を管理することが求められるのです。
会社内外の関係者である役員やクライアント、他部門のキーマンへの報告や連携を行っていくのがプロジェクトマネージャーの役割です。
ポジション | プロジェクトリーダー | プロジェクトマネージャー |
役割 | QCDの計画と実行 | プロジェクト全体の管理 |
責任範囲 | 会社内外のステークホルダー | プロジェクト全体 |
プロジェクトリーダーの役割
プロジェクトリーダーの役割は担当領域における統括するリーダーです。
つまり、プロジェクト全体を管理するプロジェクトマネージャーの指示の元、集められたメンバー、つまりSEの現場担当者を取りまとめる役割を果たします。
現場の責任者としてプロジェクト達成のため、ゴール設定、スケジュール管理、進捗の把握、課題やリスクの洗い出しなどを広範囲に渡って業務を行います。
また、チームメンバーの育成や指導などを行いながら、プロジェクトを進めるためのキーマンと言えるでしょう。
プロジェクトリーダーの業務内容
では、具体的にプロジェクトリーダーの業務内容について見ていきましょう。
もちろんプロジェクトの内容によって多少は変わるため、以下の内容以外にも業務が発生することはありますが、以下ではプロジェクトリーダーの主な業務内容についてご紹介していきます。
- スケジュールおよびタスク管理
プロジェクト完遂のために問題なく進行できるようなスケジュールを設定し、タスクや進捗管理、完遂に向けてチームを促すことが求められます。
綿密な計画を立てても突発的にトラブルは発生してしまうので、緊急事態であっても速やかに解決し、進捗管理を行わなければならないのがプロジェクトリーダーです。このような役割は非常に重要で、大きな責任も伴うことになります。
- トラブル回避と問題解決
プロジェクトにトラブルはつきものです。トラブルが発生した際に問題解決を率先して行うのもプロジェクトリーダーの役割です。
また、トラブルをなるべく発生させないようなリスク管理を事前に行うこともプロジェクトリーダーの任務と言えるでしょう。
- チーム内外の連携
プロジェクトリーダーは他のチームのリーダーたちとも連携を取りながらプロジェクトを進めていく必要があります。各チームが仕上げた成果物を一つにまとめて完成させるためには、チーム間の連携が必要不可欠です。
- チームメンバーの成長やモチベーションアップを促す
プロジェクトを円滑に行うためには、現場で働くメンバーの成長やモチベーションアップを図ることが重要です。仕事の良い環境作りや業務配分なども求められます。
良いプロジェクトリーダーになるには?
では、良いプロジェクトリーダーとして活躍するためにつけておくと良いスキルや意識すると良いポイントについてまとめます。
世の中には「リーダー向け本おすすめ15選」などの書籍や「リーダーになる人が身につけるべきスキル」といった講義もたくさんありますが、実際に日頃の業務の中で身につけることが一番大切です。
自分にはリーダーの素質がないと思っている人も、普段の業務への取り組み方を少し工夫するだけで少しずつ身についていくものです。
また、周りに尊敬するリーダーがいるならよく観察して真似てみるのも良いでしょう。向いていないから何もしないのではなく、少しずつできることから見つけていくことが大切です。
プロジェクトリーダーに必要なスキル
プロジェクトリーダーに必要なスキルの中でも最も重要だと思われるスキルに着目し、コミュニケーションスキル、マネジメントスキル、調整力・推進力の3つについて紹介していきます。
- コミュニケーションスキル
チームメンバーの話をよく聞いて状況を正しく理解し、メンバーから信頼を得ることが最終的にプロジェクトを円滑に進めることに繋がります。
スムーズなコミュニケーションは的確な指示だけでなく、チーム内の人間関係も良好に保てるでしょう。また、コミュニケーションスキルが高い人は情報収集能力にも長けているので、プロジェクトをスムーズに行うことが可能です。
- マネジメントスキル
リーダーに求められるスキルの代表であるマネジメントスキルはプロジェクトリーダーには必須です。
スケジュール管理や人材管理、品質管理など、プロジェクトに関わる複数の事柄を広範囲にわたってマネジメントしていく必要があります。一口にマネジメント能力と言っても難しいですが、状況を瞬時に察知し、様々な判断を的確に行えるような能力が非常に重要です。
- 調整力・推進力
マネジメントスキルと近しいものではありますが、調整力や推進力と言った力もリーダーには必要不可欠です。
他チームとの調整や連携はもちろん、チーム内の進捗を把握し、最適な采配を行う調整力。そして、アクションに落とし込めるような推進力。この力は一つのプロジェクトを完遂させるに当たって非常に重要でチームで行うからには全体を的確に動かせる力が求められるのです。
プロジェクトリーダーに求められる資質
次にプロジェクトリーダーに求められる資質についても解説していきます。
資質といっても生まれつきの能力ではなく、意識をして日々の業務に取り組むことで身についてくるものです。以下ではリーダーシップ、周囲に頼れること、トラブル察知能力に注目して、それぞれ解説していきます。
- リーダーシップ
リーダーシップとは周囲から頼れる存在と思ってもらい、信頼されることが大切です。ただ闇雲にチームを引っ張るのではなく、チームメンバー1人1人に気を配り、意見に耳を傾け、全体を牽引していく力が求められます。リーダーシップは先天的な性質やこれまでの経験が役に立ちますが、資質や経験が現時点なくても育てることは可能です。まずは観察力と想像力を働かせ、「この人なら頼れる」と思ってもらうことを意識しましょう。
- 周囲に頼れること
意外とリーダーの落とし穴となってしまうのが、周囲に頼ることです。リーダーだからといって、一人で全部を抱え込んでしまうと逆に作業が滞ったり、メンバーから「信頼されてないんだ」と不信感を持たれたりして結果的にチーム全体に悪影響を及ぼす可能性もあります。1人でプロジェクトを担っているのではなく、チームとしてプロジェクトに取り組んでいることを忘れないようにしましょう。それぞれに適切な作業の指針を提示し、期待する作業をきちんと伝えることが大切です。
- トラブル察知能力
トラブル察知能力とはトラブルを瞬時に察知して対処する能力だけでなく、事前にトラブルを防ぐリスクマネジメントを行うことも含みます。プロジェクトを進めていると突発的なトラブルが発生することもあります。そのような状況になった時にすぐに気づけるような洞察力を持てるように日頃から自分の業務だけでなく周りのことを観察するようにしましょう。
今の環境ではプロジェクトリーダーへのチャレンジが難しいときは
プロジェクトリーダーに挑戦したいと思っていても会社やチームの状況によってはなりたい時にすぐなれるわけではありません。
経験や能力が十分であっても、タイミングが合わなければなれない場合もあります。特に会社の体質が年功序列の場合はリーダーをやりたいと思っても数年待つ必要があり、早い段階でリーダー経験を積みたいと考えている人にとってはもどかしいかもしれません。ここでは転職も一つの選択肢としてご紹介していきます。
転職も選択肢の一つ
どうしても今の環境ではリーダーへのチャレンジが難しいという場合には思い切って転職をして環境を変えるというのも選択肢の一つです。会
社の体質が年功序列であったり、既に次期リーダーが決まったりしてしまっている場合などは転職を検討してみても良いでしょう。 人材不足が著しいIT業界ではリーダー候補を募集している求人はたくさんあります。
また、平均年齢が比較的低く、若手リーダーが活躍している企業を中心に目指してみると可能性が高まるのでおすすめです。転職は勇気がいるかもしれませんが、環境を変えることによってリーダーポジションに就ける可能性も広がり、年収アップも狙えるかもしれません。
選考時に高評価になる経験や姿勢
では、転職を視野に入れた時に、選考で高評価になる経験や姿勢についてもご紹介します。
また以下のポイントは転職する・しないに関わらずエンジニアとしてキャリアアップする上でも重要ですので、入社2年目や3年目の若手の時から意識するようにしておくと良いでしょう。
- 積極性
リーダー業務に限らず、仕事を進めていく上であらゆることに対して積極的に取り組む姿勢は大切です。
未経験のことであっても積極的に物事に取り組める人は吸収も早く、リーダーとしての業務の進め方もわかってきます。いろんなことに積極的に挑戦していると、自然と周りを見る力も養われていくでしょう。
- 自ら考え行動した経験
与えられた仕事をこなすだけでなく、自分で考えて行動に移した経験があったほうが良いでしょう。
リーダーは状況に応じて適切な判断を下し、推進していく力が求められるので、このような経験をしていることは高評価に繋がります。
- 後輩指導の経験
後輩を指導した経験も選考時には高評価となります。後輩を指導したことある人にはわかると思いますが、人に指導することは想像以上に大変で、むしろ学ぶことが多いでしょう。
相手のスキルや実力を把握し、適切に業務を割り振り指導すること。また、相手の意見や思いにも耳を傾けること。これらの経験はリーダーになっても求められるスキルです。
- プロジェクトの全体像を把握しているか
リーダーになりたいのであれば、目の前の業務だけに取り組んでいるのではなく、プロジェクト全体を俯瞰的に見渡すことが求められます。
プロジェクトの規模や予算、収益性なども含めてきちんと理解して進めることが、現場担当者とリーダーの視点の違いとも言えます。
過去弊社にてご支援させて頂いた転職成功事例です
実際に過去弊社にてご支援させて頂いた方で以下のような転職成功事例がありました。「転職して本当にうまくいくの?」と不安になっている方の参考になれば幸いです。
20代後半のAさんは年功序列の縛りが厳しい会社に勤めており、自分の実績が評価されにくい環境にいました。
しかしやる気があってモチベーションが高いAさんは、現場の担当者として数年頑張ってきたこともあって、リーダー業務に挑戦したいと感じていたのです。
思い切ったAさんは年齢問わず実力で評価されるベンチャー気質のある企業へ転職。すると入社1年強で課長補佐までキャリアアップ。年収も大幅にアップし、リーダーとして大活躍しています。
今いる環境の制度や仕組みによって縛られてしまい、実力を適切に評価してもらえない環境にいる人はAさんのように思い切ってみるのも一つの方法です。
今後のキャリアについて
ここでは少し視点を変えて、今後のエンジニアとしてのキャリアについても触れておきたいと思います。
ここまではプロジェクトリーダーとしての業務内容や求められるスキルについてご紹介してきましたが、エンジニアのキャリアとしてはプロジェクトリーダーだけがキャリアのゴールではありません。
まだその先のキャリアも見据えて日々の業務に取り組み、日頃から学んでおく必要があります。
プロジェクトリーダーで身に付く経験やスキルは汎用的なものが多く、先のステップアップとしても役に立つものばかりです。以下ではプロジェクトリーダーの先にあるキャリアについてもまとめていきます。
プロジェクトリーダーの先
プロジェクトリーダーの先にあるキャリアは様々で、プロジェクトマネージャーに昇進するもよし、フリーランスに転身するもよしです。
プロジェクトリーダーのキャリアパスについてご紹介しますので、今後の将来設計に役立ててください。
- プロジェクトマネージャー
プロジェクトリーダーからマネージャーへの昇進は比較的、一般的なキャリアとも言えます。
前述の通り、プロジェクトマネージャーはリーダーよりも更に上位層の業務を行っており、経営に近いところにいます。
より高いコミュニケーション能力やエンジニアとしての知識以外のところも求められることになります。自己啓発として関連書籍を読んだり、他部門の人と交流したりすることを日頃から意識しましょう。
- ITコンサルタント
プロジェクトリーダーのキャリアパスとしてITコンサルタントという道もあります。
クライアントが抱えている課題をヒアリングし、ITを使った解決をすることが主な業務内容です。プロジェクトリーダーとしてマネジメントスキルや問題解決能力も培われているため、コンサルタントを目指す人もいます。
- ITアーキテクト
ITコンサルタントと似ている職種ではありますが、ITアーキテクトというキャリアパスもあります。
ITコンサルタントは顧客側と直接会話してシステムを企画するのに対して、その企画に対して具体的に開発を行い、実現・運用について検討していくことになります。
- フリーランス
プロジェクトリーダーの経験を通して、エンジニアとしてのスキルだけでなく、マネジメントやコミュニケーション能力も高くなっているので、フリーランスとして独立するという選択肢もあります。
即戦力として欲しいと思ってもらえる人材であれば、独立しても仕事が途切れることなく、活躍できるでしょう。
プロジェクトリーダーに関するよくある質問
最後に読者の方から寄せられるプロジェクトリーダーに関する質問について解説します。
プロジェクトリーダーになるためには何年の実務が必要ですか?
一般的にプロジェクトリーダーになるためには、3年〜5年の経験を必要とします。多くの企業では、プログラマー(PG)からシステムエンジニア(SE)を経て、上流工程であるプロジェクトリーダーへと昇格します。
プロジェクトを完遂するために、コミュニケーション能力や危機管理能力を必要とするため、現場で多くの経験を積む必要があるポジションと言えるでしょう。
どんな人がプロジェクトリーダーに向いていますか?
現場の経験が長い人であればお分かりかもしれませんが、プロジェクトを完遂するためには、さまざまな利害関係を持ったステークホルダーの調整が求められます。そのため、現場のエンジニアや経営陣・クライアントなどの関係者が何を求めているのか・何に困っているのかをいち早く察することが大切です。
またプロジェクトに遅延が発生すると「本当にこのプロジェクトを無事に終えられるのか」といった不安感がチーム全体に生じることがあります。このようなシーンで、チーム全体の指揮を取れるリーダーシップや高いコミュニケーション能力を持った人材がプロジェクトリーダーとして活躍できるでしょう。
プロジェクトリーダーになるために資格は必要ですか?
プロジェクトリーダーになるために特定の資格を取る必要はありません。しかし、情報処理推進機構(IPA)が実施している「応用情報技術者試験(AP)」や「プロジェクトマネージャー試験(PM)」などの資格を取得しているプロジェクトリーダーも多くいます。
まとめ
今回はプロジェクトリーダーの業務内容や必要なスキル、キャリアについてまとめました。
プロジェクトリーダーの仕事は責任のある仕事です。だからこそ、やりがいがあるとも言えるでしょう。これからプロジェクトリーダーへ挑戦する方はもちろん、今後チャレンジしたい方にとっても何かヒントになっていれば嬉しく思います。
繰り返しになりますが、プロジェクトリーダーがキャリアのゴールではありません。ぜひこの先のキャリアを意識しながら挑戦していってくださいね。
キャリア相談をご希望ならエンジニアファクトリーへ
今後のキャリア相談をされたい方にはエンジニアファクトリーをお勧めします。
エンジニアファクトリーは、IT業界に精通したキャリアカウンセラーが、あなたのご希望や今後携わりたいお仕事や条件などをヒアリングした上で、現在の業界動向を踏まえ、転職希望者の方には社員求人を、フリーランスのITエンジニアの方には案件をご紹介しています。掲載している案件は、Webアプリケーション開発やネイティブアプリケーション開発、バックエンド開発といった領域で、非常に多岐に渡ります。
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