Webデザイナーとはその名の通り、Webサイトのデザインをする人気の高い職種です。Webサイトの見栄えをよくすることはもちろん、Webサイトの使い勝手のよさをデザインで実現することを求められます。
Webサービスの普及とともに、Webデザイナーの需要も高まっています。しかし、平均年収は決して高額とはいえません。ではどうすればWebデザイナーとして年収を上げていけるのでしょうか。
今回、Webデザイナーの平均年収や年収アップの方法、必要なスキルについて詳しく解説していきます。Webデザイナーとして年収1,000万円を狙っている方、年収を上げたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

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Webデザイナーの平均年収はいくら?
Webデザイナーの平均年収は480.6万円、Webデザイナーの平均年齢38.3歳です(※1)。日本人の平均年収は443万円、日本人の給与所得者の平均年齢は46.9歳(※2)です。このことから、Webデザイナーの平均年収は日本人の平均年収を37.6万円上回り、日本人の給与所得者の平均年齢より8.6歳早い段階で、その年収を得られることがわかります。
Webデザイナーの年収は比較的よいといえますが、スキルや経験、所属する企業によって異なります。
※1出典:Webデザイナー職業詳細|job tag(厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET))
※2出典:令和3年分民間給与実態統計調査(国税庁)
Webデザイナーの年代別の平均年収
Webデザイナーは、スキルや経験が重要視されます。そのため20代は年収が低く、リーダーのポジションを任される30代以降では年収が高くなる傾向にあります。Webデザイナーの平均年収を年齢別に紹介します。
年齢 | 平均年収 |
20〜24歳 | 305.37万円 |
25〜29際 | 361.85万円 |
30〜34歳 | 432.26万円 |
35〜39歳 | 535.04万円 |
40〜44歳 | 561.86万円 |
45〜49歳 | 576.48万円 |
Webデザイナーの関連職種の平均年収
Web業界にはWebデザイナーの他にも、「Webディレクター」「Webクリエイター」「イラストレーター」など様々な職種があります。
Webデザイナーは、ここまでも解説してきたように近年需要が高まっている職業の一つです。厚生労働省の調査によると、Webデザイナーの平均年収は約480.6万円と、日本の平均年収である約443万円よりも高水準となっています。
ここからは、Webデザイナーと関連性の高い下記の職種の平均年収について詳しく解説します。
・フロントエンドエンジニア
・Webディレクター
・イラストレーター
・グラフィックデザイナー
・UI/UXデザイナー
・Webマーケター
Webクリエイターの平均年収
Webクリエイターは、Webサイトの企画から制作、運用までを幅広く担当する職種です。
Webクリエイターの平均年収は約450万円と言われていますが、これはあくまでも目安です。実際には、スキルや経験、勤務地、雇用形態によって年収は大きく異なります。
Webデザイナーは、主にWebサイトのデザインを担当します。一方、Webクリエイターはデザインに加えて、コーディングやコンテンツ制作、SEO対策、マーケティング施策なども行います。そのため、Webクリエイターの方がWebデザイナーよりも幅広い知識とスキルが求められ、年収が高くなる傾向にあります。
Webクリエイターは、自分のスキルや経験を活かして様々なWebサイトを制作したいという人におすすめの職業です。
その他の関連職種の平均年収
Webデザイナーの関連職種の平均年収は以下の表の通りになっています。Webデザイナーと似たような仕事内容の職種でも、年収は様々です。
職種 | 平均年収 | 仕事内容 |
フロントエンドエンジニア | 約510万円 | Webサイトの表面部分の開発を行う |
Webディレクター | 約443万円 | プロジェクト全体の管理やチームリーダーとしての役割を担う |
イラストレーター | 約486万円 | 企業や個人からの依頼でイラスト制作を行う |
グラフィックデザイナー | 約478万円 | 企業の広告やパンフレットなどを制作する |
UI/UXデザイナー | 約480万円 | ユーザーの目に触れる部分の設計を行う |
Webマーケター | 約505万円 | Webの様々なツールを利用してマーケティングを行う |
Webデザイナーで年収1,000万は可能?
Webデザイナーでも年収1,000万円を目指すことは可能ですが、難易度が高く、計画的なキャリア形成と努力が必要となります。年収1,000万円を目指すポイントは以下の3つです。
・Webデザインに特化した高年収企業や、IT業界の中でも特に待遇の良い企業に転職する
・会社員として働きながら、Webデザインの副業で収入を得る
・フリーランスとして独立する
Webデザイナーで年収1,000万円を目指すためには、いずれの方法でも高いスキルと経験が必須です。デザインスキルだけでなく、コーディングスキルやマーケティング知識、コミュニケーション能力なども求められます。
Webデザインは常に変化しているため、最新のトレンドを常に意識し、スキルをアップデートすることが重要です。
正社員とフリーランスの年収の違いは?
ここからは具体的に正社員とフリーランスの年収の違いについて解説していきます。
Webデザイナーのフリーランスの平均年収
Webデザイナーのフリーランスの平均年収は、約300〜400万円と言われています。しかし、これはあくまでも目安であり、案件単価や稼働日数によって大きく変動します。
求人サイトの案件データによると、フリーランスWebデザイナーの案件単価は、月40万円台から70万円台が一般的で、50万円台と60万円台の案件が最も多く存在することがわかりました。つまり、フリーランスWebデザイナーの年収は、約480万〜840万円が相場になると言えます。
フリーランスのWebデザイナーとして年収を上げるには、スキルアップや経験の蓄積、高単価案件獲得、効率化、人脈作り、専門性の向上などが重要です。
正社員とフリーランスそれぞれのメリット
自分に合った働き方を選ぶためには、正社員とフリーランスそれぞれのメリットをしっかりと理解することが重要です。
正社員のメリット
・安定した収入: 毎月決まった金額の給与が支払われるため、生活設計が立てやすい
・社会保険加入: 健康保険や厚生年金などの社会保険に加入できる
・福利厚生: 企業によっては、住宅手当や育児休暇などの福利厚生が充実している
フリーランスのメリット
・自由な働き方: 時間や場所を自分で決められるため、ワークライフバランスが取りやすい
・高い収入: 案件単価が高ければ、高収入を目指すことができる
・自分の裁量で仕事ができる: 仕事内容やスケジュールを自分で決められるため、やりがいを感じやすい
・人間関係のストレスが少ない: 会社員のように、上司や同僚との人間関係に悩む必要がない
Webデザイナーとしての年収を上げるためには
Webデザイナーとして年収を上げるためには、計画的にスキルを身につけ、実務経験を積みましょう。年収を上げるためにできる取り組みを6つ紹介します。
スキルの幅を広げる
Webデザイナーの仕事は主にWebサイトの構成や構築、デザインです。デザインだけで高い収入を上げられる人はごく稀です。年収を上げるためには、Webサイトに関わるさまざまなスキルを身につける必要があります。デザインだけでなく、デジタルマーケティングやプログラミング、システム周りについての知見など、Webに関する知識を幅広く持っていると、アドバイスや提案の幅が広がり、重宝される人材になれるでしょう。
技術面では、コーディングやプログラミングスキル、Webマーケティングスキル、UI/UXデザインスキル、SEO知識、Webライティング、コピーライティングなどが挙げられます。技術面のスキル向上も必要ですが、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなども必要とされています。常に学ぶ姿勢を持ち、スキルの幅を広げ経験と実績を積み重ねましょう。
資格を取得する
Webデザイナーになるために資格取得は必須ではありませんが、自分の基礎的なスキルや知識の証明になります。また、学習を進めると正確な情報や知識を体系的に習得でき、知識の幅が広がることもメリットです。資格を保持していると、スキルを身につけようとする成長意欲のアピールにもつながることでしょう。
Webデザイナーの仕事に関する資格は多岐に渡ります。自分の知識や技術を深めたい内容に関する資格を選択しましょう。代表的な関連資格は、次のとおりです。
Webサイトの制作に必要な知識とスキルについての資格
・ウェブデザイン技能検定(国家資格)
・Webデザイナー検定
・Webクリエイター能力検定
・HTML5プロフェッショナル認定試験
クリエイティブ系の資格
・Photoshop®クリエイター能力試験
・Illustrator®クリエイター能力認定試験
・アドビ認定エキスパート
ポートフォリオを磨く
ポートフォリオはWebデザイナーとしての実績をまとめた作品集です。転職活動やフリーランスとして案件を獲得する際に、企業側の判断材料となります。何を作ることができるのか、どのようなスキルを持っているのかなど、自分の実力を明確に伝えることが重要です。
またWebデザイナーとして、スキルの高さをアピールするのはもちろん大切ですが、デザインという手段を用いて、どのような課題を解決したいのか、その課題解決のために、どんな意図でデザインを仕上げたのかなど、課題解決力・思考力などもポートフォリオ上でアピールできるとよいでしょう。
キャリアアップ・キャリアチェンジする
年収を上げる方法として社内でキャリアアップするのも有効です。高いスキルや経験が求められますが、リーダー的なポジションや役職に就くことで、年収アップが見込めます。社内でキャリアアップするメリットは、今までの実績が評価され、信頼関係を築いてきた仲間と仕事ができることです。
また、Webデザイナーの仕事にとどまらず、キャリアチェンジして年収を上げることも可能です。Webデザイナーのキャリアの方向性はWebディレクターやUI/UXデザイナーなどがあります。以下データからもわかる通り、Webデザイナーと比較すると平均年収が高い傾向にあります。
自分がどのキャリアを進みたいのかを考え、必要なスキルを優先的に伸ばしておきましょう。
転職する
企業によって年収のベースは異なります。そのため給与のベースが高い企業への転職も年収アップには効果的です。転職をきっかけにより高いポジションへのキャリアアップ転職もよいでしょう。 しかし転職では、高いスキルと即戦力が求められます。自分の武器となるスキルや経験、資格などの自分のアピールポイントを提示する必要があります。
また会社規模によって担当する仕事の内容が異なります。中小企業では、制作チームがそこまで大きくないことが多い為、一人で請け負う仕事が多く、制作の着手から完成までの全ての工程を請け負う傾向にあります。逆に大企業では制作チーム自体の規模が大きい傾向にあるため、担当業務がはっきり分かれている傾向にあります。
また、将来的にフリーランスや独立を検討されている場合は、転職先は副業が可能な企業を選択すべきです。次の転職先も重要ですが、その後の進んでいきたいビジョンや方向性を見定め、多くの可能性を持つことができる転職先を検討することも大切です。
フリーランスになる
Webデザイナーで年収を増やすには、フリーランスが一番稼ぎやすいといわれています。自分で請け負った仕事の報酬を全て自分で得られるためです。働いた分だけ収入が増えます。しかしフリーランスになったからといって誰でも年収が上がるわけではありません。
高いスキルや知識、豊富な実績、市場価値の高い人材でなければ、高い報酬を得ることは難しいでしょう。また自分で営業して案件を獲得し、自分でチームを組む場合などマネジメントスキルやクライアントとの交渉など、コミュニケーションスキルも必須です。
フリーランスとして駆け出しは収入が安定しにくいかもしれません。しかし実績を積み重ね、クライアントとの信頼関係も築けると次第に単価アップや、好条件の案件を紹介されることもあります。またフリーランスエージェントに相談すると、好条件の案件を紹介してもらえるので、フリーランスとして安定して案件を得られます。
Webデザイナーに必要なスキルとは
Webデザイナーとして収入を上げていくには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。デザインスキルを高めることはもちろんのこと、デザイン以外でも重要視される4つのスキルについて紹介します。
プログラミングスキル
HTMLやCSSなどのコーディングスキルはWebデザイナーにとって基本スキルです。コーディングスキルに加え、Webサイトに動きを加えるJavaScriptは汎用性が高く、多くのWebサイトやアプリに使用されているため、スキルを身につけることで仕事の幅が広がるでしょう。中でも近年需要が高いのは、React(React Native)やVue.jsなどのフレームワーク・ライブラリです。これらの知見を広げることで、フロントエンドとの連携がうまくいくようになることや、他の職種の人とのコミュニケーションがスムーズになる等、メリットも多いでしょう。
UI/UXデザインのスキル
近年スマートフォンが普及し、アプリやWebサービスの利用が増え、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)はとても重要視されるようになりました。
UIとはアプリやWebサイトの見た目などユーザーが直接触れる部分です。UXはアプリやWebサイトなどを使用して得られる体験で、例えばアプリの動線がわかりやすいことなどが挙げられます。どんなデバイスにもUIとUXは必ず存在し、今後もデジタル化が進んでいく中で、需要の高いスキルです。UI/UXスキルを身につけると、ほかのWebデザイナーと差別化を図ることもでき重宝されるでしょう。
Webマーケティングスキル
Webデザイナーにとって見栄えの良いWebサイトを作ることは重要ですが、Webサイトなどのデザインを通じて購入数の増加などの事業の成果に貢献することも重要な役割です。
Webマーケティングは、Webサイトに集客し、サービスや商品を購入に繋げるための仕組み作りです。ユーザーの流入経路や離脱率、回遊率など多岐に渡りデータを分析しユーザーの動向を洗い出し、その結果をWebサイトに反映することでコンバージョン率の高いWebサイトを実現できます。
マーケティングとデザインの観点を合わせて考えられることはWebデザイナーにとって大きな強みとなるでしょう。
コミュニケーションスキル
Webデザイナーにとってコミュニケーションスキルは必須です。円滑なコミュニケーションがとれると案件をスムーズに進めることができます。クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションを正しく取れなければ、クライアントが求めるものとは全く異なる成果物になってしまい、クレームになることもあります。質問力を磨き、プラスアルファの提案ができるWebデザイナーは一目置かれる存在になります。また営業活動や交渉など、さまざまな場面で必要なスキルです。
Webデザイナーの将来性
Webデザイナーは将来性がある職種といえます。ECでのB to C取引の市場規模は、2013年では5兆9,931億円から、2020年では、12兆2,333億円まで大幅に拡大しています(※)。今後もデジタル化は進み、Web業界の成長は続くと見込めます。Webの市場規模が拡大すれば、必然的にWeb関連の職種の需要は高まり、Webデザイナーのニーズも高まるでしょう。
しかし副業としても注目されているWebデザインは、Webデザイナーの増加により競争率が高いといわれることもあります。Webデザイナーの最低限のスキルだけでは、他者との差別化ができず、転職や案件の獲得が難しいこともあります。
Web業界は常に新しい技術や情報が生み出され、トレンドの移り変わりが速い業界です。これらの変化に臨機応変に対応する、常にニーズのあるデザインやスキルを身につけなくては、年収アップも難しいでしょう。Webデザイナーとして、日々勉強し続ける姿勢が必要です。
Webデザイナーは需要のある職種です。スキルの高いWebデザイナーになれば、高い年収を得られます。市場価値の高い人材になれるよう、常にスキルアップが欠かせないと認識しておきましょう。
※出典:令和2年度 産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)(経済産業省)
Webデザイナーの求人ならエンジニアファクトリー

フリーランスとして独立を考えている方は、IT業界に精通しているエンジニアファクトリーに相談してみましょう。エンジニアファクトリーはITエンジニア向けの案件を多く保有しているからこそ、Webデザイナーとしての最新の環境に携わることが可能です。またWebディレクターやUI/UXデザイナー等の案件もあるため、キャリアアップしたい、年収を上げていきたいと考えている方はコンサルタントに相談してみるとよいでしょう。特にフリーランスとして駆け出しのときには、プロのコンサルタントに相談できることはとても心強く、安心感があります。
まずはWebデザイナーにはどのような案件があるのか、チェックしましょう。具体的に仕事内容や、求められるスキルなどもイメージできるはずです。
まとめ

Webデザイナーの年収は、比較的若い段階で日本人の平均年収を上回る金額を得られる傾向にあります。しかし、スキルや経験が重視される職種のため、スキルを身につけ、学び続ける姿勢のある人だけが大きく飛躍できます。
高いスキルと経験を積んでからは、フリーランスとして独立するとより高い年収を得られるようになり、年収1,000万円を超えることも可能です。Webデザイナーは、今後もニーズのある職種です。キャリアアップや転職、フリーランスとして独立も視野に入れて、必要なスキルを身につけましょう。