2024/03/04

CRE とは?仕事内容から将来性まで解説

カテゴリ キャリア
CRE とは?仕事内容から将来性まで解説

「最近CREという職種をよく目にするけど、具体的な仕事内容って何?」「CREとSREは別の職種?」

キャリアチェンジを考えているエンジニアの中には、このような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、そのような疑問を持っている方に向けてCREの仕事内容や将来性、転職するために必要なスキルなどについて解説していきます。

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CREとは

CREとは、顧客信頼性エンジニアリングのことで「Customer Reliability Engineer」をアルファベット3文字に省略した名称です。カスタマーサポートのDXのスペシャリストとして、IT技術や知識を駆使し、現場の課題解決や事業推進を行う職種となっています。

CREは、顧客の信頼性を担保することを目的に2016年にGoogleによって提唱された職種です。そのため世界からの注目度も高く、国内ではメルカリやランサーズ、はてななどCREを導入する企業が増えています。

CREの主な仕事内容と役割

ここからは、CREの具体的な仕事内容や役割について紹介していきます。

CREの役割は、自社サービスに関する顧客の技術的な疑問や悩みを解消し、自社サービスの信頼性向上を行うことです。テクニカルサポートに特化したカスタマーサポートであるとも言えます。CREは技術的な支援を行うため、専門的な知識を持つエンジニアで構成されることが多くなっています。

また、CREの仕事内容は会社によって異なりますが、大きく分けてサポート業務・顧客課題の解決・サービスの改善提案の3つに分類することができます。

仕事内容具体例
サポート業務・ユーザアカウントや関連ソフトウェアの管理
・テクニカルサポート
・問い合わせの一次調査(不具合修正や仕様の確認など)
顧客課題の解決・顧客の潜在的な課題の分析や解決
・顧客からの質問や問い合わせに対する技術的な回答や提案
サービスの改善提案・顧客の課題を開発チームへフィードバック
・自社サービスの導入支援や活用支援
・セミナーの開催

SREとは?

SREとは?

SREとは、サイト信頼性エンジニアリングのことで「Site Reliability Engineering」をアルファベット3文字に省略した名称です。同時に、SREに携わるエンジニア自体のことも指します。SREも、CRE同様Googleによって提唱されました。

SREは、サービスやプロダクトの信頼性向上を目的としており、Web系のシステムを自動化・効率化し、企業の課題を解決する役割を担っています。

CREとSREの違い

CREとSREの違い

CREとSREはどちらもGoogleによって提唱された職種であり、どちらも顧客からの信頼性向上を担う役割のため混同されやすくなっています。ここからは、CREとSREの違いについて解説していきます。

仕事内容が異なる

CREとSREの仕事内容の違いは下記の表の通りとなっています。

CRESRE
・サポート業務
・顧客課題の解決
・サービスの改善提案
・安定したシステムやクラウドなどの開発 / 運用
・開発業務で必要なツールや仕組みの提供
・リリースに向けてバグの修正

CREはITスキルを活かしてカスタマーサクセスを行いますが、SREは自社サービスを通じてカスタマーサクセスを行います。そのため、SREはサービス改善やバグの修正のためコードを書くことが多くなっています。

CREとSREの仕事内容の違いは、顧客とのコミュニケーションもしくはエンジニアリングのどちらに重点を置くかという点にあります。

信頼性を担保する対象が異なる

CREとSREの最大の違いは、「信頼性」を担保するターゲットが異なることです。

CREは「顧客」の信頼性を重要視し、SREは「サービス」の信頼性を重要視します。つまり、CREは顧客との関係を第一に考えテクニカルサポートや問い合わせ対応を行う一方、SREは安定性や可用性などサービスの機能そのものの信頼性を第一に考え安定した運用体制を支えるといった特徴があります。

必要とされるスキルが異なる

CREとSREは信頼性を担保する対象が異なるため、業務上必要とされるスキルも異なります。CREとSREに求められるスキルの具体例を紹介します。

CRESRE
・データ分析・統計の知識
・WEB開発の経験
・自社サービスに関する知識や経験
・コミュニケーション能力
・インフラ技術
・セキュリティに関する知識
・開発経験
・コミュニケーション能力

特にCREは顧客の利用環境についての知識、SREは自社のサービスについての知識が必要となります。

CREの平均年収

CREの平均年収

2017年に経済産業省が発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、IT保守(顧客向け情報システムの保守・サポート)の平均年収が592.2万円でした。

一方、CREに求められるスキルは、WEBアプリケーションの開発経験やデータ分析・統計に関する知識など幅広いです。ITエンジニアは高度なスキルを習得しているほど年収が高くなる傾向にあるので、求人内容によってはCREも高年収を期待することができます。

CREの将来性

CREの将来性

CREは2016年にGoogleによって提唱されたばかりで、まだ歴史の浅い職種となっていますが、注目度は着実に上がってきています。CREは顧客との信頼性を向上させることができるためビジネスにおいても重要な職種であり、需要が低下することは考えにくいと言えます。

また、CREの認知度が高まれば求人数もさらに増えると予想されるため、将来性は高くなっています。

CREに転職するために必要なスキル

CREに転職するために必要なスキル

ここからは実際にCREに転職するために必要なスキルについて紹介していきます。必要なスキルは以下の4点が挙げられます。

・データ分析・統計の知識
・WEB開発の経験
・テクニカルサポート経験
・現場メンバーとのコミュニケーション能力

データ分析・統計の知識

CREでは、データ分析や統計の知識が必要となる場面があります。具体的には以下の2点が挙げられます。

・顧客のニーズや行動から分析を行いサービス改善に繋げる
・データに基づくビジネス上の意思決定を行う

データ分析や統計スキルとして、データの収集や可視化、統計解析や機械学習などの分析手法の経験が求められます。そのためにPythonやRなどのプログラミング言語を扱えると良いでしょう。

WEB開発の経験

CREではカスタマーサポートにおいて技術的な支援を行うため、以下のようなWEB開発経験があることが求められます。

・WEBアプリケーションの開発経験
・フロントエンドの開発経験
・セキュリティに関する知識

顧客がサービスを利用した際に「サポートの対応が遅い」という体験をしてしまうと、自社のサービスだけでなく企業のイメージダウンにもつながってしまいます。そのため、顧客の疑問に答えられる程度のWEB開発の経験が求められます。

テクニカルサポート経験

CREでは自社サービスに対する操作方法や故障などの技術的な問題を解決するため、テクニカルサポートの経験を求められます。製品やサービスに関する専門知識を持ち、顧客の疑問や問題を迅速に解決するテクニカルサポートの経験は、CREにとって必要不可欠なスキルであると言えます。

また、自社製品やサービスに関する知識のみならずネットワークやOSなどのITの基本的なスキルがあるとさらに良いでしょう。

現場メンバーとのコミュニケーション能力

CREは顧客だけでなく現場のエンジニアやビジネスチームとも関わる機会が多いため、コミュニケーション能力が必要不可欠となります。例えば、IT知識がない顧客に自社のサービスを説明する際などに、相手の立場に立ってわかりやすく伝える能力が求められます。

また、コミュニケーション能力は業務を正確かつ効率的に進めるため、CREに限らずどのような職種においても求められるスキルです。

CREへキャリアチェンジするためのポイント

CREへキャリアチェンジするためのポイント

CREは開発経験を求めない企業もありますが、事前に身につけておくと選択肢がより広がります。ここからは、CREへキャリアチェンジするためのポイントを以下の3点から解説します。

・データ分析や統計の知識をつけておく
・資格を取得する
・顧客対応力を高める

データ分析や統計の知識をつけておく

先ほども解説しましたが、CREになるためにはデータ分析や統計の知識をつけておく必要があります。CREは顧客のニーズを正確に理解し適切な解決策を提供するため、さまざまなデータや統計を見ながら仕事を行います。また、データの裏に潜む価値を読み解き、それを基にした提案を行うことが、CREの役割のひとつとなります。

統計に関する知識や活用力を評価する統計検定を受験するなど、データ分析や統計の知識をつけておくことが大切です。

資格を取得する

CREの求人の中には、開発経験を求めないものも一部あります。そのような求人であれば未経験でもキャリアチェンジすることは可能となります。

しかし、CREになると顧客に技術的なサポートを行うため、開発やITに関する知識を必然的に問われるようになります。CREになってからも活躍できるように、また選択肢の幅を広げるという意味でもITに関する資格を取得して知識を身につけておくことをおすすめします。

顧客対応力を高める

CREの役割は、顧客の抱く技術的なニーズや課題に対して悩みを解消し、信頼を築くことです。そのために、顧客対応力を身につけることがCREへキャリアチェンジするためのポイントとなります。

顧客対応力は具体的に「コミュニケーション能力」「共感力」「自社サービスを理解するスキル」「顧客ニーズを理解するスキル」などが挙げられます。CREとして、顧客の解決したい課題は何か、など相手の立場に立って考えられるビジネススキルを身につけておくことが大切です。

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まとめ


この記事ではCREとは何か、CREに転職するために必要なスキルは何かなどについて解説してきました。

CREは2016年にGoogleによって提唱された新しい職種のため認知度は高くありませんが、Saasサービスが拡大しているIT業界では需要が高まっていくことが予想されています。

エンジニアとしてのスキルに加え、コミュニケーション能力に自信のある方は、ぜひCREを目指してみてください。