2024/03/04

フリーランスにおすすめの健康保険とは?種類や必要な手続きについて紹介

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フリーランスにおすすめの健康保険とは?種類や必要な手続きについて紹介

「これからフリーランスとして独立するけど、健康保険について詳しく知らない。」「健康保険をできる限り安くするにはどうしたらいい?」といった疑問がある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そのような疑問を持っている方に向けてフリーランスが加入できる健康保険の種類や必要な手続き、保険料をできるだけ安くする方法について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

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この記事の目次
  1. フリーランスが加入する保険の種類
  2. フリーランスの保険の選び方
  3. 保険料を安くする方法はある?
  4. フリーランスにおすすめの保険
  5. フリーランスのITエンジニア案件ならエンジニアファクトリー
  6. まとめ

フリーランスが加入する保険の種類

フリーランスが加入する保険の種類

健康保険は国民全員が加入する義務のある保険です。健康保険の加入パターンには4種類あり、以下の通りです。

・国民健康保険
・任意継続制度
・国民健康保険組合
・配偶者などの扶養に入る

健康保険は上記4つの選択肢の中から自身で入る保険を選択することができます。ここからはそれぞれの選択肢について丁寧に解説していきます。

国民健康保険

国民健康保険とは健康保険のひとつで、フリーランスのほとんどが国民健康保険に加入しています。国民健康保険には、地方自治体が運営しているものと、国民健康保険組合が運営しているものの2種類あります。一般的には国民健康保険は地方自治体が運営しているものを指します。

フリーランスとなり、この後解説する「任意継続制度」を利用しない場合は、原則退職日の翌日から14日以内に国民健康保険に加入する必要があります。下記の必要書類や身分証を準備し、住んでいる市区町村の役所で手続きを行いましょう。

・健康保険の資格の喪失日がわかる書類(離職票や退職証明書など)
・身分証明書
・マイナンバー
・印鑑

任意継続制度

任意継続制度とは、フリーランスになる前に会社員として働いていた人が加入できる制度です。退職日までに2ヶ月以上継続して、社会保険に加入していることが条件となります。

任意継続できる期間は2年間で、期間が満了した後は国民健康保険に加入する必要があります。なお、会社員のときは会社が保険料の一部を負担していましたが、フリーランスになると全額を自分で負担する必要があります。

また、任意継続ならば、これまで加盟していた健康保険組合の福利厚生等(人間ドックや保養所施設の貸出)を引き続き受けることができます。

国民健康保険組合

国民健康保険組合は、特定の条件を満たす人だけが加入できる健康保険で、職業や地域ごとにさまざまな健康保険組合があります。組合の種類は以下の大きく5つに分類することができます。

業種組合名
医師各都道府県の医師国民健康保険組合
歯科医師各都道府県の歯科医師国民健康保険組合
薬剤師各都道府県の薬剤師国民健康保険組合
建設神奈川県建設業国民健康保険組合など
上記以外の一般業種・関東信越税理士国民健康保険組合
・東京芸能人国民健康保険組合
・東京技芸国民健康保険組合
・東京自転車商国民健康保険組合
など
参考: 国民健康保険組合

配偶者などの扶養に入る

家族の扶養範囲内で働くのであれば、家族が加入している健康保険の被保険者となることで、健康保険料を支払う必要がなくなります。扶養に入る収入の目安としては、年収が130万円未満で、被保険者の年収の2分の1未満です。

フリーランスになったばかりで収入がそこまで多くない場合、健康保険料を払うのは金銭的な負担が大きくなってしまいます。頼れる家族がいれば、家族の扶養に入ることを検討してみましょう。

フリーランスの保険の選び方

フリーランスの保険の選び方

フリーランスが自身の保険料を安く抑えるためには、いくつかの方法があります。ここからは、「国民健康保険」「任意継続制度」「国民健康保険組合」「配偶者などの扶養に入る」のうち、どの健康保険が一番安くなるのか解説していきます。

国民健康保険

国民健康保険は、一般的には地方自治体が運営しているものであることは説明しました。そして国民健康保険は、地方自治体によって保険料が異なります。自治体によっては年間で20万円ほどの差が出ることもあります。

フリーランスの業務内容によっては、フルリモートで場所を制限されることなく働けるため、住む場所を自由に決めることができます。そのためもし住む場所を自由に決められるのであれば、国民健康保険料が安い地域を選択することで、保険料を抑えることが可能となります。

任意継続制度

任意継続制度は、退職してから2年間のみ加入することのできる制度です。任意継続制度と国民健康保険のどちらが割高になるのかは、今までの収入や住んでいる地域、退職した会社の保険料率などによって異なります。

また、任意継続は扶養家族がいる方にとってメリットが大きくなっています。国民健康保険では扶養家族分の保険料も納める必要がありますが、任意継続ならば条件を満たせば家族分の保険料を支払う必要がありません。具体的には以下の条件を満たす必要があります。

・扶養家族の1年間の収入が130万円未満
・一緒に住んでいること

任意継続制度を利用する際は、自分の扶養家族が対象になるかどうかを必ず確認しておきましょう。

国民健康保険組合

国民健康保険は前年度の収入が多ければ多いほど保険料も高くなりますが、国民健康保険組合は、収入に関わらず保険料が一定となっています。

例えば、文芸美術および著作活動に従事しているフリーランスが所属する「文芸美術国民健康保険組合」では、収入に関わらず保険料は月額24,800円となっています。加盟条件は、日本国内に住んでいること、組合加盟の各団体の会員であることが挙げられます。

国民健康保険組合ならば、国民健康保険料や任意継続制度を利用するより安くなることがほとんどです。自分の職業に当てはまる国民健康保険組合があるか、条件を満たせているかを確認してみてください。

配偶者などの扶養に入る

国民健康保険への加入、任意継続制度の利用、国民健康保険組合の加入の他に、配偶者などの家族の扶養に入るという選択肢もあります。フリーランスとしての収入が安定しない場合は、配偶者の扶養に入ることで社会保険料の支払いをする必要がなくなり、健康保険の選択肢の中で最も安く済ませることができます。

年収が130万円未満などの条件がありますが、加入先の保険組合によっては加入できない可能性もあります。配偶者が加入している保険組合に相談し、フリーランスでも扶養に入れるかどうかを確認しておく必要があります。

保険料を安くする方法はある?

保険料を安くする方法はある?

フリーランスになると、健康保険料を会社と折半することができなくなるので、保険料が高くなったと感じると思います。一方で、保険料をより安くするコツもあります。

ここからは保険料を安くする方法について解説していきます。

課税所得を減らす

課税所得を減らすことで、フリーランスは保険料を安くすることができます。健康保険料は、課税所得に対して自治体ごとの保険料率をかけ合わせて計算されます。つまり、課税所得自体を減らすことができれば、健康保険料も自動的に安くなります。

課税所得とは、収入から経費と控除を引いた金額のことです。つまり、経費・控除の金額を増やすことができれば、課税所得を減らすことが可能となります。

軽減制度を利用する

所得が一定の基準を下回る世帯には、国民健康保険料を軽減する制度があります。フリーランスとして独立したものの所得が想定よりも少なかったという場合は、軽減制度を使うことで保険料を安くすることができます。

また、災害や事故などで一時的に収入が減り保険料を支払うことができない場合にも、減免や納付猶予の処置があります。国民健康保険組合や市区町村の役所に相談してみましょう。

フリーランスにおすすめの保険

フリーランスにおすすめの保険

フリーランスとして独立する場合、会社員や公務員と比較して公的保険制度が充実していないため、民間の保険を活用することをおすすめします。

ここからは、フリーランスにおすすめの3つの保険を紹介します。

フリーランス賠償責任補償

フリーランス賠償責任補償とは、フリーランスが企業に対して「情報漏洩」「著作権侵害」「納期の遅延」などの損害により、企業から損害賠償を請求された場合の負担を軽減してくれる保険です。

会社員であれば取引先に何かしらの損害を与えてしまったとしても、賠償金は雇用主である会社が負担します。しかし、フリーランスは会社員と異なり個人事業主のため、トラブルを発生させてしまった場合の責任は自己責任となります。万が一に備え、フリーランス向けの損害賠償保険に入ることをおすすめします。

労災保険

労災保険の内容は、業務上あるいは通勤による労働者の負傷・疾病・障害又は死亡に対して保険給付を行う制度です。労災保険は本来、企業に雇用されている労働者が対象で基本的にはフリーランスは加入することはできません。しかし、フリーランスでも「特別加入」という制度を使えば、労災保険に加入することができます。

労災保険への特別加入の対象は以下の通りです。

・個人タクシー業者、個人貨物運送業者
・漁師、船員
・海外赴任者
・自転車を使用して貨物運送事業を行う者
・ITコンサルタントやプログラマなどのITフリーランス

参考 : 労災保険への特別加入

就業不能保険・所得補償保険

就業不能保険・所得補償保険は、フリーランスが病気や怪我などで働けなくなった際に、その期間の収入を保障する保険です。所得補償保険は損害保険会社、就業不能保険は生命保険会社が取り扱っています。

就業不能保険・所得補償保険の大きな違いは保険金額や保障の内容にあります。所得補償保険は、短期間(4〜7日間以上)に働けなくなってしまった場合に支払いの対象になりますが、所得補償保険は、長期間(60日~180日以上)働けなくなってしまった場合が支払いの対象となります。

フリーランスのITエンジニア案件ならエンジニアファクトリー

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まとめ


この記事ではフリーランスにおすすめの健康保険、必要な手続き、保険料を抑えるコツについて解説しました。

健康保険には、「国民健康保険」「任意継続制度」「国民健康保険組合」「配偶者などの扶養に入る」という4種類があり、フリーランスとしての収入、フリーランスになる前に会社員として働いていたかなどによって保険料が異なります。一番安く入れる健康保険を選ぶことをおすすめします。