社内SEはエンジニアの中でも、企業内のシステム管理から従業員のPC管理、ネットワークの設定など幅広い業務をこなしています。しかし、ネット上には「社内SEはやめとけ」という意見もあるようです。本記事ではその理由や将来性について解説します。

社内SEの転職を検討しているなら、案件数業界トップの「社内SE転職ナビ」がおすすめです。
保有案件は10,000件以上の中から、IT業界に詳しいエージェントが面談を通して、幅広い職種から自分に合った求人をご紹介。
入社後の定着率も96.5%とマッチングには自信があります。社内SEへの転職に興味がある方は、ぜひ1度ご相談ください。
- 社内SEはやめとけと言われる理由
- 新卒や未経験は社内SEはやめておくべき?
- 社内SEの魅力・メリット
- 社内SEの将来性
- 社内SEが向いている人の特徴
- 社内SEが向いていない人の特徴
- 社内SEに必要なスキル
- IT転職なら社内SE転職ナビ
- まとめ
社内SEはやめとけと言われる理由
社内SEはやめとけと言われる理由はいくつかあります。
- 仕事が楽だと勘違いされる
- 仕事の幅が広い
- 専門的なスキルが身につきづらい
- 社内調整が大変である
- 成果がわかりづらく評価されづらい
- 会社によって立ち位置ややることが異なる
仕事が楽だと勘違いされる
「社内SEはやめとけ」と言われる理由の1つに仕事が楽だと勘違いされる点があります。実際、社内SE の仕事は様々な業務があり仕事が楽なわけではありません。
かえって、特定の業務だけに専念できずに様々なタスクが発生するため、忙しいと感じる人が多いでしょう。会議や調整、ベンダーとの連携等、デスクを離れることもよくあるはずです。
そのため、社内SEが実際にどんな仕事をしているのかがほかの人には伝わりづらく、結果として仕事が楽だと勘違いされることがあるようです。
仕事の幅が広い
社内SEは基本的に自社内のシステムを保守することが多いです。しかし、そのほかにも、社員からの問い合わせへの対応・会社で貸し出している端末の管理などさまざまな業務をしなくてはなりません。
そのような業務に対応するため、特定の分野のスペシャリストになるというよりは広い分野を網羅的に学ぶことが求められます。
専門的なスキルが身につきづらい
専門的なスキルが身につきづらいのも「やめとけ」と言われる理由の1つです。これは社内SEの仕事に幅広いITスキルが求められる一方で、特定の分野に特化する機会が少ないためです。
ネットワークエンジニアやシステム開発者のように特定のスキルセットを磨くことが難しく、広く浅くなりがちです。その結果、転職市場では特定の専門スキルを持つほかの候補者と比較され、競争力が低くなることがあります。
社内調整が大変である
社内調整が大変な点も、やめとけと言われる理由の1つでしょう。社内SEは、経営陣・各部署のユーザー・外部ベンダーとの調整が必要です。
たとえば、新しいシステムの導入や既存システムのアップデートを行う場合には、社内外の人とのコミュニケーションが求められます。もちろん、それはエンジニア以外に社内の意思決定を行う経営陣と会話する機会もあります。
そのため、各部署の調整業務が負担となりストレスを感じる人もいるでしょう。
成果がわかりづらく評価されづらい
社内SEの仕事は、目に見えにくい成果が多く、評価されにくいことがあります。たとえば、システムが安定して稼働していること自体は成果と言えます。しかし、非エンジニアの人からすると問題が発生しないことが当然と見なされがちです。
社内SEが努力してこそ安定してシステムが動いていると評価してもらえないとなると、モチベーションの低下につながります。
会社によって立ち位置ややることが異なる
社内SEの役割や業務内容は、企業の規模や業界によって異なります。大企業では専門分野ごとに担当が分かれ、ネットワーク・セキュリティ・システム開発など分野に特化した業務が中心です。
一方、中小企業では一人のSEがネットワーク管理・システムトラブル対応・ユーザーサポート・ベンダー調整など、幅広い業務をこなすことが求められます。
また、会社で採用しているシステムの技術によって、SEとしてやるべき業務や学習すべきスキルが変わります。企業ごとに使われている技術やシステムを事前に調査しておくと、転職後に学びたいスキルを得られる可能性が高いでしょう。
新卒や未経験は社内SEはやめておくべき?
社内SEの魅力・メリット
ここからは、社内SEの魅力とメリットについても考えてみましょう。
- 上流工程に携われることもある
- 残業が少ないプレッシャーが少ない
- 社員に感謝されやすい
- 幅広い知識や経験を得られる
上流工程に携われることもある
社内SEの魅力の1つとして、上流工程に携われる機会があることがあげられます。たとえば新しく社内のシステムを導入するときには、システムの企画段階から導入・運用までの全工程で社内SEが関わることが多いです。
上流工程から全てを経験できるエンジニアの職種はそう多くありませんので、これは非常に大きなメリットでしょう。さらに、経営層や他部門とのコミュニケーションもとれるため、ビジネスの視点も養うことができます。
こうした経験を積むとキャリアの幅を広げることができ、将来キャリアアップを目指す際にも有利になる可能性が高いです。
残業が少ない
社内SEは残業が少ない傾向にあることもメリットです。
一般的に、社内SEは社内のIT環境を安定的に運用することがおもな業務です。定期的なメンテナンスやアップデートという通常の仕事であれば、計画的に業務を進めることができます。そのため、突発的なトラブルが発生しない限り、残業が少なく済むことが多いです。
さらに、多くの企業ではワークライフバランスの重要性が認識されており、企業に所属する社内SEもその影響を受けます。たとえば、労働時間の管理が厳格に行われることが多く、長時間労働を避けるための制度や取り組みが整備されています。
プライベートな時間を充実させることができる点では、このような働き方は大きなメリットと言えるでしょう。
プレッシャーが少ない
社内SEの魅力として、プレッシャーが少ないこともあげられます。一般的に、社内SEは自社のIT環境を管理し、サポートする役割を担っています。
そのため、クライアントとの直接的なやり取りや厳しい納期に追われることが少なく、比較的穏やかな環境で働きやすいでしょう。開発プロジェクトにおいても自社内のプロジェクトであれば、それほどプレッシャーもなく自分のペースで仕事を進められます。
自分で立てた計画に沿って仕事を進められれば、納期に追われることは少なく、ストレスにもなりにくいでしょう。
さらに、自社内のメンバーと協力して作業を続けるため、同じチームのメンバーと和気あいあいとした雰囲気で作業を進められます。
社員に感謝されやすい
社内SEのもう1つの魅力は、社員に感謝されやすいことです。日々の業務をサポートし、トラブルを迅速に解決すればその人たちから感謝され、信頼関係を築けるでしょう。
企業の中にはもちろんエンジニアばかりが在籍しているわけではないため、パソコンのトラブルや使い方がわからないという問い合わせもあります。このような質問にも丁寧に回答することで、社内の人間関係も円滑にしやすいという点もメリットと言えます。
幅広い知識や経験を得られる
幅広い知識や経験を得られることも、社内SEの魅力です。社内SEは、システム管理・ネットワーク構築・セキュリティ対策・ハードウェアのメンテナンスなど多岐にわたる業務を担当します。特定の分野のスペシャリストになるには、さらに努力が必要かもしれませんが、ITに関する全般的な知識をバランス良く習得することができるでしょう。
たとえば、ネットワーク管理では、社内のLANやWANの設計・運用を行います。またシステム管理では、サーバーの運用・保守・クラウドサービスの活用なども経験できます。また、ユーザーサポートも担当する可能性が高く、コミュニケーションスキルといったソフトスキルも養われるでしょう。
社内SEの将来性
社内SEの将来性は、IT技術の進化と企業のデジタル化が進む中で非常に明るいです。企業はますますITインフラの強化やデジタルツールの導入を進めており、自社にシステムを導入したい企業も数多くあります。
また、ビッグデータやAIの導入が進む中で、これらの新しい技術を活用したシステムの設計・運用が求められることも多くなっています。
また、コロナ禍をきっかけに広まったリモートワークですが、社員が安全で効率的なリモート環境を維持するためには社内SEが欠かせません。セキュリティ対策の強化やVPN、クラウドサービスの利用管理などができる社内SEは、より一層市場での需要も上がりやすいでしょう。
社内SEのキャリアパス
社内SEのキャリアパスは多様な選択肢がありますが、大きく分類すると「技術のスペシャリスト」「マネージャーや管理職としての昇進」もしくは「フリーランス」が考えられます。
技術のスペシャリストは、たとえばネットワークエンジニアなど技術分野に特化したエンジニアを目指すということです。興味のある分野を突き詰めたいという人は、この選択肢を選ぶことも多いです。
もしくはプロジェクトマネージャーや管理職としての昇進を目指して、チームをまとめる業務を担当する人も一定数います。昇進して役職が付くと年収アップも見込めますので、マネージメント業務に挑戦するのもおすすめです。
また、これまでの経験を活かして独立も考えられます。フリーランスになると報酬や稼働時間を自分で管理できるため、よりライフワークバランスを重視した働き方ができるようになります。
社内SEが向いている人の特徴
社内SEが向いている人の特徴は以下の通りです。
- コミュニケーション能力が高い
- マルチタスクが得意である
- サポートの立場にやりがいを感じる
- ワークライフバランスを重視したい
コミュニケーション能力が高い
社内SEはほかの部署との調整やユーザーサポートが日常的に発生するため、コミュニケーション能力が高いことが重要です。サポート業務ではユーザーの要望を正確に理解し、適切に対応する能力が求められます。
また、規模が大きな企業ではチームで仕事に取り組むことも多いので、周囲の人々と円滑に協力できることも重要です。
マルチタスクが得意である
社内SEは多岐にわたる業務を同時進行で行う必要があります。1日の中で「この仕事だけをやる」といったことは少なく、さまざまなタスクを効率よくこなすことが多いです。マルチタスクが得意な人は、社内SEの仕事も上手にこなせる可能性が高いです。
サポートの立場にやりがいを感じる
ユーザーや他部門のスタッフのサポートを行うことにやりがいを感じる人も社内SEに向いています。問題解決やユーザーの困りごとを解消することで、感謝される場面が多くあります。このようなサポート業務にやりがいを感じられる人は向いているかもしれません。
ワークライフバランスを重視したい
社内SEは、比較的安定した勤務時間や職場環境が提供されることが多いため、ワークライフバランスを重視したい人に向いています。特に、大企業や安定した業界で働く場合、一定のルーティンワークが定められています。また、同じ社内SEが複数人いることも多いので、生活と仕事のバランスを取りやすいでしょう。
社内SEが向いていない人の特徴
- コミュニケーションがストレスになる
- システム開発に専念したい
- エンジニアのスキルを磨きたい
- システム開発に専念したい
コミュニケーションがストレスになる
社内SEは、ほかの部署の従業員と頻繁にコミュニケーションを取ることが求められます。また、システム導入など予算が関係するものは、経営陣と打ち合わせを重ねて決定します。
そのため、そもそもコミュニケーションがストレスになる人には向いていないかもしれません。
また、社内SEは技術的な問題だけでなく、ユーザーからの要望をヒアリングしてニーズにあった解決策を提案するスキルも求められます。このような業務が苦痛だと思うのであれば、社内SEには向いていないかもしれません。
エンジニアのスキルを磨きたい
エンジニアのスキルを磨きたい人にとっても、社内SEは必ずしも最適な環境とは言えません。
社内SEは特定の技術に特化するよりも、広範な技術知識と業務理解が求められるため、深い技術スキルを追求する機会はあまりありません。今は仕事に関係していないが、興味のある分野がある場合、業務時間外などに自主的にスキルを磨くエンジニアも多いです。
システム開発に専念したい
システム開発に専念したい人も社内SEには向いていないことがあります。社内SEは開発だけでなく、運用・保守・ユーザーサポートなど、幅広い業務を担当することが多いです。
純粋にコードを書く作業だけに集中したい場合は、プログラマーなど別の仕事へ転向した方がいいでしょう。
社内SEに必要なスキル
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- IT関連の知識・経験
プログラミングスキル
社内SEはシステムの開発やカスタマイズを行うことがあるため、プログラミングスキルが求められます。具体的にどの言語を習得すべきかは企業によって異なりますが、メジャーな言語は学習しておいて損はありません。
また、業務系のアプリケーションを扱う企業ならJavaがよく利用されるなど、システムの特徴によってよく利用される言語も異なります。言語を選択するときには、この点も踏まえて選択すると良いでしょう。
コミュニケーションスキル
社内SEにはコミュニケーションスキルは欠かせません。システムの要件定義やトラブルシューティングなど、社内SEが担当するおもな業務では誰かとコミュニケーションを取る必要があるためです。
コミュニケーションスキルは性格によって得意・不得意がありますが、意識して練習することでスキル向上を狙えます。転職を検討されている方は、人とのコミュニケーションも意識すると良いでしょう。
IT関連の知識・経験
社内SEには、広いIT関連の知識と経験が求められます。もし、社内SEを目指すのであれば、ネットワーク・サーバー・データベース・セキュリティなどの基本的なITインフラの知識は習得しましょう。
余裕があれば、クラウドコンピューティングなどの新しい技術も勉強しておきましょう。これらのスキルを身につけることで、社内SEは企業内でのIT環境を円滑に運営することができます。
IT転職なら社内SE転職ナビ

社内SEを目指すなら、社内SEの求人に特化した「社内SE転職ナビ」がおすすめです。社内SE転職ナビは、IT業界に特化したコンサルタントがスキルや経験、意向を丁寧にヒアリングし、マッチングする求人情報を提供します。
無料の面談サービスもあり「今すぐ転職したいわけではないが、検討している」といった段階でも気軽に相談できます。5,000件以上の社内SE求人が公開されているので、現在の職種ではどんな求人があるのか、年収や条件は適正なのか確かめてみるのもよいでしょう。
まとめ
社内SEは、ずっと開発をしたい人より、バランスよくスキルアップしたい人にとっては魅力的な仕事だとわかりました。また、ITスキルをバランスよく習得できたり上流工程にも関われたりと、大きなメリットも数多くありました。
社内SEとして転職を目指すのであれば、エンジニアファクトリーなどのサービスも活用して、効率的に就職活動にチャレンジしてみてください。