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今回は、国内Webエンジニアとして年収の頭打ちを感じた後、海外案件に挑戦し単価180万円・年収2,000万円超を実現した鈴木 海斗さん(仮名・35歳)にインタビュー。英語×エンジニアという掛け算でキャリアの上限をどう突破したのか、単価の構造、必要だった英語レベル、海外案件の獲得ルートまで、リアルな実像をうかがいました。

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◆ エンジニアプロフィール:鈴木 海斗 さん(仮名)

プロフィール
年齢:35歳
居住地:東京都(フルリモート)
職種:フルスタックエンジニア
主なスキル:Node.js / React / TypeScript / AWS
エンジニア歴:約8年
英語レベル:ビジネス会話レベル
現在の働き方:フリーランス(海外案件に参画)
参画案件:海外SaaS企業のフルスタック開発(エンジニアファクトリー経由)
単価推移:80万円(国内) → 180万円(海外案件)
年収推移:700万円 → 2,000万円超
国内Webエンジニアとして感じた「年収の上限」
── まず、鈴木さんがエンジニアを目指したきっかけから教えてください。
大学では理系の学部に在籍していて、研究の一環で簡単なWebアプリをNode.jsで作ったのが最初の原体験でした。自分が書いたコードが画面の向こうで誰かに使われる――その感覚が想像以上に強烈で、「ものづくりを仕事にできる」と思えた瞬間、進路はほぼ決まっていましたね。
── 新卒ではどのような企業に入社されたのですか。
新卒では、国内で自社Webサービスを展開する中堅IT企業に入社しました。エンジニア100名規模で、BtoB向けSaaSを扱っており、入社直後からNode.jsを用いたバックエンド開発にアサインされました。API設計、DB設計、パフォーマンス改善が中心業務です。
3年目くらいからフロントエンドにも手を広げ、React / TypeScriptでの画面実装、さらにAWSを使ったインフラ構築・監視設計まで担当範囲を広げていきました。
── いわゆるフルスタックに近い立ち位置ですね。
そうですね。5〜6年目には「プロダクト全体を設計できるエンジニア」として社内で評価されるようになりました。ただ、社内での評価と、年収や単価の伸びは別の話だったんです。この構造に気づいたとき、次のキャリアを真剣に考え始めました。
単価80万円で頭打ち――評価はされても、上がらない現実
── フリーランス転向後の年収はどのように推移しましたか。
新卒入社の会社で5年ほど働いた後、30歳のタイミングでフリーランスに転向しました。最初の案件は国内SaaS企業のバックエンド開発で、単価は70万円スタート、半年後に80万円まで上がりました。一般的には悪くない水準ですが、そこから先は単価80万円前後で数年間、ほぼ横ばいだったんです。
── なぜ上限を感じたのでしょうか。
案件を変えても、エージェントを変えても、単価は80〜90万円のレンジに収まる。技術スタックを増やしても、担当範囲を広げても、国内の相場観の中でしか評価されない。年収ベースで言うと700万円前後で、生活は安定していましたが「この先、このレンジを抜け出せるのか?」という漠然とした不安がありました。
── 技術的には高く評価されていたと伺いました。
はい。現場では「設計もできる」「コードレビューの質が高い」と評価されていました。ただ、技術の評価と単価の上昇は、必ずしも連動しないんです。
国内のWeb業界では、単価のレンジがある程度決まっていて、そこを超えるには「役割を変える」か「市場を変える」しかない。PMやEMにロール変更する道もありますが、自分はコードを書き続ける側でキャリアを伸ばしたいと思っていました。これが、後に海外案件へ目を向ける大きな伏線になります。
海外案件との出会い――エンジニアファクトリーに登録した理由
── 海外案件を意識したのは、どんなきっかけですか。
決定的だったのは、前職時代の同僚が海外スタートアップのフルリモート案件に参画し、単価が一気に150万円を超えたという話を聞いたことです。同じReact / Node.jsのスキルセットで、英語でのコミュニケーションが加わっただけ。技術レベルは自分と同等か近いくらいの人が、国内の倍近い単価で働いている。
このとき初めて、「単価はスキルの絶対値ではなく、市場の大きさで決まる」ということを体感として理解しました。
── そこからどう動かれたのですか。
まず情報収集から始めました。海外案件を扱うエージェントを調べて複数社に登録したのですが、正直どこも最初は情報の解像度が低かったんです。「英語が話せれば紹介できます」という表層的な話で終わるか、逆に「ネイティブレベルが必要」と門前払いに近い対応をされるか。自分の現在地を正しく測ってくれる相手がなかなか見つかりませんでした。
そんな中で出会ったのが、エンジニアファクトリーでした。
── 数あるエージェントの中で、エンジニアファクトリーを選んだ決め手は?
登録時のカウンセリングで、担当の方が「海外案件にもいくつかのレイヤーがある」という話をしてくれたんです。具体的には次のような整理でした。
- 日系企業の海外拠点向け案件(英語は補助的)
- 外資系日本法人の案件(日英バイリンガル環境)
- 海外企業のフルリモート直接契約案件(英語メイン)
「鈴木さんのスキルと英語レベルなら、2番目と3番目の中間くらいのレンジが現実的です」と具体的に示してくれた。この解像度の高さが、他社との明確な違いでした。
カウンセリングで整理された「英語×技術」の市場価値
── 具体的にどんな話をしましたか。
まず、これまでの経歴と技術スタックを英語でどう表現するかを一緒に整理してもらいました。たとえば「API設計の経験」と日本語で書いても、海外企業の採用側にはニュアンスが伝わりにくい。「RESTful API design with versioning and rate limiting」のように、海外のエンジニア市場で使われている語彙に翻訳する作業を、担当の方と一緒にやりました。
この作業は地味に見えて、実は海外案件参入の最大のハードルを下げるステップでした。スキルの「言語化」ができているかどうかで、書類通過率が大きく変わるからです。
── 英語レベルはどう判定されたのでしょうか。
自分は留学経験があって、TOEICは800点台。英語での技術ドキュメント読解はできても、ビデオ会議で議論をリードできるかというと不安がありました。
担当の方からは、「海外案件で求められる英語は、発音の流暢さではなく、技術論点を正確にやり取りできる力」だと言われて、これは大きな認識の転換でした。「ペラペラに話せないと無理」ではなく、「技術の議論ができれば、細かい流暢さは後からついてくる」という基準に変わった。
Slackやドキュメントベースの非同期コミュニケーションが主流の案件も多いと聞いて、「これならいける」と初めて思えました。

単価180万円の構造を分解する――なぜ海外案件は高単価なのか
── 現在の単価180万円という水準について、構造を教えてください。
参画しているのは、北米のSaaSスタートアップのバックエンド〜フルスタック開発案件です。フルリモート、週5日、月額180万円(税抜)。日本の所属エージェント経由で契約しています。
この単価の構造を分解すると、ざっくり次のようになります。
単価180万円の構造(鈴木さんのケース)
- 市場相場の差:北米エンジニアの一般年収が日本の1.5〜2倍
- 通貨・為替:契約が米ドルベースで、為替の影響を受ける
- 専門性プレミアム:フルスタック × 英語の掛け算で評価
- タイムゾーン柔軟性:北米深夜対応などへの適応がプラス評価
つまり市場の大きさ × 為替 × 希少性で、国内単価の2倍以上が成立している構造です。
── 為替の影響は大きいですか。
大きいですが、リスクでもありリターンでもあります。自分の場合、契約を米ドル建てにするか円建てにするかは、エージェントと相談しながら決めました。急激な円安局面では円建ての方が安定しますし、長期的に円安トレンドが続くと見るならドル建ての方が有利です。
このあたりの契約通貨の選択・支払いサイト・源泉税の取り扱いといった実務面は、個人で海外企業と直接契約すると非常に煩雑になります。エージェント経由の契約なら、このあたりをまとめて整理してもらえるので、参入コストは大きく下がります。
── 労働時間や負荷は増えていないのでしょうか。
むしろ減りました。稼働時間は国内案件時代より週に5時間ほど短いくらいです。海外企業、とくにスタートアップは「成果ベース」の文化が強く、アウトプットが出ていれば時間の使い方は任せてもらえる。
国内で感じていた「みんなが残っているから帰りづらい」という暗黙の空気がほぼなく、オンとオフが明確になりました。単価が上がって働き方の自由度も増す――この両立が海外案件の大きな魅力です。

英語レベルは「ビジネス会話」で十分だった
── 参画してみて、英語レベルの実態はどうでしたか。
率直に言うと、「ビジネス会話レベル」で十分でした。ここでいうビジネス会話とは、ネイティブのような流暢さではなく、次の3つができる状態です。
- 技術的な議論で自分の意見を述べられる
- 仕様の曖昧な点を確認できる
- Pull Requestのレビューコメントを英語で書ける
この3点が押さえられれば、業務は十分回ります。
── 苦労した点はありますか。
最初の1〜2か月は、ミーティングでの議論についていくのが精一杯でした。ネイティブ同士が早口で話し始めると半分くらい聞き逃す。ただ、「Sorry, could you rephrase that?」と聞き返すことを恐れなくなってから、一気に楽になりました。
海外のエンジニアチームは、非ネイティブのメンバーが普通にいる環境なので、完璧な英語を期待されることはほぼありません。
── 英語学習はいまも続けていますか。
続けています。ただ学習方法は大きく変わりました。以前は机に向かってTOEIC対策をしていましたが、今は実務の中で覚えた技術英語をストックし、自分なりの辞書を作るスタイルです。実務で使う英語は限られていて、頻出パターンも決まっている。そこを押さえるだけで、コミュニケーションは格段にスムーズになりました。
海外案件と国内案件の違い――働き方・文化・求められる姿勢
── 国内案件と比べて、海外案件で大きく違うと感じるのはどんな点ですか。
特に印象的なのは、次の3点です。
① コミュニケーションが「非同期前提」
ミーティングで決めるのではなく、ドキュメントとPull Requestで議論が進むのが基本です。時差があるチームなので当然ですが、日本よりも「書く力」が評価される文化だと感じます。
② 意思決定のスピードと裁量
設計方針や技術選定について、「あなたが一番詳しいんだから、あなたが決めて」と言われる場面が多い。裁量が大きい分、責任も大きい。指示を待つスタンスだと、かえって評価されません。
③ 契約・成果の透明性
稼働時間や成果物に対する評価が、明示的なKPIや契約条項で定義されているケースが多いです。国内のような「空気を読む」要素が少なく、最初は新鮮でした。
── 逆に、国内案件で培ったスキルが活きる場面はありますか。
たくさんあります。特に、「要件が曖昧な中で着地点を作る力」は、日本のWeb業界で鍛えられた大きな武器です。海外のスタートアップは意思決定が早い一方で仕様が後からどんどん変わる。そのとき「現状を整理し、優先度をつけ、関係者に合意を取る」プロジェクトマネジメント的な動きは、国内での経験がそのまま通用します。
キャリアの上限は「市場の大きさ」で決まる
── 年収は最終的にどの程度変わったのでしょうか。
国内時代の年収が700万円前後だったのに対し、海外案件に移ってからは2,000万円を超えるようになりました。単価だけでなく、稼働のコントロールや副業的な案件を組み合わせる余地も出てきたことが大きいです。
── 数字が大きく変わった理由を、ご自身ではどう分析されていますか。
シンプルに言うと、戦う市場を変えただけです。国内のWeb業界で単価180万円を狙うのは構造的にかなり難しい。一方、海外市場ではそれが「上位レンジの相場」として存在している。
自分のスキルが変わったのではなく、スキルを評価する市場が変わったんです。これはすごく重要な気づきで、「日本市場のルールの中で頑張る」ことと、「自分のスキルを最も高く評価してくれる市場を選ぶ」ことは、本質的に別物だと実感しました。
── 市場選択の重要性ですね。
そうです。ITエンジニアの場合、技術スタックは世界共通です。同じReactを書き、同じAWSを触る。であれば、より大きい市場を取りに行かない理由はない、と今では思っています。
これは「海外転職すべき」という話ではありません。フルリモートの時代、日本に住んだまま海外企業と直接契約する選択肢があり、エージェントを介せば参入障壁は大きく下がっている――この構造を知っているかどうかで、キャリアの打ち手は大きく変わります。
── いま国内案件で働いている読者に、具体的なファーストステップを挙げるとすれば?
自分の経験から、以下のステップを勧めます。
- 現在地の可視化:自分の技術スタックを英語でどう表現できるか、GitHubやLinkedInを英語で更新してみる
- 英語レベルの客観評価:エージェントに相談し、「どのレイヤーの海外案件が現実的か」を具体的に示してもらう
- 日英ハイブリッド案件からの参入:いきなり英語100%でなく、外資系日本法人や日系グローバル案件から段階的に進める
- 実務の中で英語筋力を育てる:PRレビューやドキュメント作成を英語で行い、技術英語の語彙を実戦で積み上げる
この4段階を踏めば、1年〜1年半で海外直接契約の案件に到達できるイメージを持てるはずです。自分の場合も、最初から単価180万円だったわけではなく、110万円→140万円→180万円と段階的にステップアップしました。
これから海外案件に挑戦したいエンジニアへ
── どんなエンジニアに海外案件は向いていると思いますか。
ハードルは高く見えますが、実は条件は3つだけだと思っています。
- 実務経験が3〜5年以上ある(技術的な土台がある)
- 英語に対して拒否感がない(完璧でなくていい、ビジネス会話レベルでOK)
- 仕事の意思決定を自分で取りに行けるマインドがある
この3つが揃っていれば、海外案件は決して特別なキャリアではなく、今のキャリアの延長線上にある選択肢です。
── これから挑戦する人にアドバイスはありますか。
「いきなり完璧を目指さない」ことです。英語を完璧にしてから、海外経験を積んでから……と考えていると、永遠に一歩が踏み出せません。自分の現在地を正しく測ってくれるエージェントに相談して、「いまの自分に合うレベルの案件」から始めるのが現実的だと思います。
自分もエンジニアファクトリーのカウンセリングで、「国内と同じスキルでも通用する」と具体的に整理してもらったことで、一歩が踏み出せました。情報だけでは決断できない部分を、伴走して整理してくれる存在があるかどうかで、挑戦のハードルは大きく変わります。

── 最後に、ひと言お願いします。
「日本市場だけで戦う」という選択は、もはや当たり前ではない時代です。英語というスキルを一つ加えるだけで、単価も、選べる案件も、働き方も一気に広がります。
市場を日本から世界に広げる――それは特別な人だけの話ではなく、実務経験のあるエンジニアなら誰でも視野に入れていい選択肢だと思います。
技術力だけでなく、市場をどう選ぶかというキャリア戦略で年収を最大化した鈴木さん。「英語×エンジニア」という掛け算の価値を実装に落とし込み、単価180万円・年収2,000万円超を実現した姿は、国内で上限を感じているエンジニアにとって大きな示唆になるはずです。
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