「Rubyエンジニアがオワコンと言われる理由は?」「フリーランスのRubyエンジニアって需要はあるの?」と、お悩みではありませんか?
1995年にまつもとひろゆき氏が公開したプログラミング言語である、Rubyを扱うエンジニアの中には、このような悩みを抱えた人もいらっしゃるでしょう。
この記事ではフリーランスのRubyエンジニアを目指す人や、すでにエンジニアとして活動している人に向けて、Rubyエンジニアとしての市場需要や課題、キャリアの成功に向けて何をすべきかを解説します。
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- フリーランスRubyエンジニアはオワコン?
- Ruby習得に必要な時間とスキルセット
- Rubyエンジニアとしてのフリーランス年収と単価
- Rubyのフリーランス案件例と解説
- Rubyフリーランスのキャリアを成功させるコツ
- フリーランスRubyエンジニアのキャリアアップ
- まとめ
フリーランスRubyエンジニアはオワコン?
「フリーランスRubyエンジニアはオワコン」と聞きますが、それは本当なのでしょうか。Rubyの市場動向と、オワコンと言われる原因のひとつ「案件が少ない理由」と現状を見ていきましょう。
Rubyの市場動向
「Rubyはオワコン」と言われる背景には「保守性に対する懸念がある」といった意見があります。たしかに、Rubyの柔軟な記述方法は、プロジェクトによっては保守が難しいと感じられることもあるかもしれません。
Rubyは記述方法の自由度が高い一方で、他の開発者がコードを読み解くのが難しい場合があるためです。しかしこれは、適切な規約やテスト、ドキュメント化を通じて解消できる問題であり、実際には他の言語と比べ保守性に懸念があるとは言い難いでしょう。
また、Rubyはインタプリタ方式の言語であり、一部では処理速度が遅いと指摘されることがあります。しかし、近年のバージョンアップでパフォーマンスが大幅に改善されており、特にRuby 3では実用的な速度向上が実現されています。多くのWeb開発の場面では、Rubyの開発効率の高さが評価され、処理速度が大きな課題となることは少なくなっています。
Rubyは、SNS・ブログ・ECサイト・ソーシャルゲームなどの、Webアプリケーションを作ることに適しています。実際に、下記サービスはRubyで開発しています。
- freee
- クックパッド
- Hulu
数々のベンチャー企業やスタートアップ企業が、Rubyを使用して積み上げてきた実績があるため、Rubyはまだまだ需要が高く「オワコン」ではありません。
Ruby案件が少ない理由と現状
「Ruby案件が減少している」と言われる背景には、いくつかの理由があります。まず、Rubyは日本発祥の言語であり、学習環境が充実していることから、Rubyを習得しているエンジニアの数が多いです。
そのため、求人を出さなくても人材を確保しやすい状況が生まれています。また、Rubyで開発されたサービスは多数存在しますが、最近では新しい言語に移行する企業が増えていることも、案件減少の一因となっています。
しかし、Webアプリケーション開発の市場は拡大傾向にあり、Rubyエンジニアの需要は高まっています。下記Rubyエンジニアの案件一覧を見ていただければ、実際のところは数多くの案件があることがわかります。
Ruby習得に必要な時間とスキルセット
Rubyを習得するためには、どのくらいの時間が必要なのでしょうか。習得時間と身に付けるべきスキルをご紹介します。
Rubyの習得方法
Rubyの基本を習得するまでの時間は、一般的に300時間から1000時間と言われています。1日何時間勉強するかによって変わりますが、期間で表すと数か月から1年程度かかります。より短時間でRubyを身に付けるために、習得するための具体的なステップを紹介しましょう。
基本文法の理解
Rubyを習得するためには、基本文法の理解が必要です。下記は、Rubyの基本となる文法の一例です。
- 変数
変数とは、値を格納する箱のことです。指定した値を変数に格納できます。
以下、例文です。
text = “Hello” puts text |
実行結果
Hello |
Rubyは他のプログラミング言語と違い変数宣言は不要で、すぐに代入できます。
- コメント
プログラムの行の中に「#」を入れることで「#」以降の行をコメントとして残すことができます。
以下、例文です。
#textにHelloを格納します text = “Hello” puts text |
実行結果
Hello |
「=begin~=end」を使うと、特定の行をコメントとして残すことも可能です。
以下例文です。
=begin この行をコメントとして残します =end |
上記のような基礎文法の理解から始めていきましょう。
プロジェクトの作成
学んだ知識を体得するには、プロジェクトを作って実践するのが大事です。書いたコードが思った通りに動かないこともありますが、そのときにエラーメッセージを見て問題を解決する「デバッグ」が経験できます。このデバッグを何度も繰り返すことで、エラーメッセージの読み方や解決方法が自然と身についていきます。
プロジェクトを作ることは、現場ですぐに役立つスキルを磨く機会になるでしょう。
継続的な学習方法
Rubyを学習するためには、以下のような方法があります。
- 学習サイト
- 書籍
- プログラミングスクール
学習サイトは「Let’sプログラミング」「Progate」「20分ではじめるRuby」「Let’sプログラミング」「Progate」などがおすすめです。くり返し学習するためには、書籍を読むことも効果的です。独学の学習が苦手な人は、プログラミングスクールを活用して、学習する環境を整えましょう。
実際にフリーランス案件を獲得すると、業務を通じた学習ができるでしょう。
Ruby on Railsとは
ここからは、RubyのフレームワークであるRuby on Railsについて詳しくご紹介します。
Ruby on Railsの特徴
Ruby on Railsの特徴に、DRY原則があります。DRYとは「Don’t Repeat Yourself」の略で「同じコードを繰り返し使用せず1か所に記述する」という考え方です。コードを様々な箇所に使用してしまうと、記述量が増え、仕様変更・修正時に修正漏れによるエラーが発生しやすくなります。
コードを1か所にまとめることで、他の人が見ても理解しやすくなり、修正がしやすくなるでしょう。DRY原則を意識するとコードが短くなり、効率よく開発ができます。
Railsの基本機能
Railsは、MVCアーキテクチャを採用しています。MVCとはModel、View、Controllerの頭文字を取ったもので、開発を3つのコンポーネントに分けています。
- Model
データベースとのやり取りを担当する、アプリケーションの中心的な部分です。
- View
HTMLやCSSを使用し、見た目やデザインを構築し、ユーザーが使う画面を作ります。
- Controller
ユーザーからのリクエストに応じて、Modelからデータを取得するなどの操作を実行する部分です。
RailsはMVCを採用したことで、役割ごとに構成要素を分離させているため、保守性が高い点がメリットと言えます。
実践的なプロジェクト
プログラミング言語であるRubyの自由度が高いプロジェクト作成と、Railsのプロジェクトは違いがあります。Railsでは実践的なプロジェクトの作成が可能です。Railsのプロジェクト作成ではWebアプリケーション開発のために最適化されたフレームワークを使用して、事前に設計された構造のもとで効率的に開発を進めることができます。
Railsのプロジェクト作成を通して、実践的なスキルを磨きましょう。
Rubyエンジニアとしてのフリーランス年収と単価
Rubyエンジニアになると、実際どのくらい稼げるのでしょうか。ここからは、フリーランスのRubyエンジニアの年収と単価をご紹介します。
Rubyエンジニアの平均年収と単価
エンジニアファクトリーの保有案件によると、Rubyエンジニアの平均単価は74万円で、年収にすると単純計算で888万円です。(2024年9月時点)Rubyの開発未経験でRuby以外の開発経験がある場合には、未経験可の案件で40万円程度なので、年収にすると約500万円です。
Rubyの開発経験が3年以上ある場合は、単価が100万を超える案件も多いため、年収1,000万円以上を目指すことができます。
言語別年収の比較
言語別の年収を比較して見てみましょう。以下、2024年9月時点でのエンジニアファクトリーの保有案件(Web系サーバ・言語)の平均年収です。
言語 | 単価 | 年収 |
---|---|---|
Java | 65万円 | 780万円 |
Ruby | 74万円 | 888万円 |
PHP | 65万円 | 780万円 |
Python | 70万円 | 840万円 |
Go言語 | 73万円 | 876万円 |
Perl | 74万円 | 888万円 |
他の言語と比べてみると、Rubyエンジニアの年収は平均より高いことが分かります。
Rubyのフリーランス案件例と解説
エンジニアファクトリーに掲載されているRubyフリーランスの求人は、実際には以下のような案件があります。
【RubyOnRails】人材派遣・紹介企業様の社内基幹システム追加改修・運用案件/55万円
【業務内容】
・社内基幹システム追加改修・運用
・給与、精算、売上原価、契約等を管理し、営業支援ツール等と連携
・システムの追加改修業務及び移行作業に伴うSQL作成
【必須スキル】
・RubyOnRailsの経験 ・RDBMSを使用した開発経験(MySQL)
・JavaScript(Ajax、JQuery等) ・HTML、CSSのコーディング
【Ruby/フルリモート】飲食店向けオンライン予約サービスwebエンジニア/99万円
【業務内容】
・Ruby on Rails を用いた Web アプリ/APIの設計/開発
・企画担当やデザイナーと議論をしながらのシステム要件定義
・サービス改善提案から、設計・実装・リリースまでを一貫して担当
・場合によってパフォーマンス改善・システムリモデリングなどの非機能要求開発
【必須スキル】
・Ruby on Railsを利用した開発経験が5年以上
・チーム開発経験が3年以上
・Webアプリケーションのパフォーマンス改善やセキュリティを意識した開発経験
・ソフトウェアアーキテクチャを理解しており議論ができる
・要件定義からテストまで一連の流れの理解と経験がある
・プレイヤーとして要件定義からテストまで一連の流れを進めることができる
・複雑な業務やシステムを深く読み解き理解することができる
・足りない情報を自ら補完し主体的に業務を遂行できる
・エンジニア内外と心理的安全性を意識
こちらは案件の一部ですが、単価が100万円を超えている案件も数多くあります。
Rubyフリーランスのキャリアを成功させるコツ
Rubyエンジニアのフリーランスとして、どのようなキャリアを歩んでいけば良いのでしょうか。ここからは、フリーランスのRubyエンジニアとしてのキャリアを成功させるコツを紹介します。
案件探しの方法とエージェント活用
案件を見つけるための方法は、フリーランスエージェントの活用がおすすめです。エージェントサービスのエンジニアファクトリーでは、ITフリーランスエンジニアの案件・求人の紹介を行っています。
掲載中の案件は7,000件以上、紹介する案件の平均年商は810万円(※2023年4月 首都圏近郊のITエンジニア対象)です。無料で会員登録をすると、キャリアカウンセラーの面談を受けることができますので、ぜひご登録ください。
自由な働き方ができるぶん、自身でのコントロール力が大切
フリーランスエンジニアの場合、リモートワークで働く機会も多くあります。リモートワークは、通勤時間を有効活用でき、好きな場所で仕事ができることがメリットです。
リモートワークに慣れていない場合は、プライベートとの切り分けが難しくだらけてしまうことや、逆に働き過ぎてしまう場合もあります。自宅に働きやすいテーブルと椅子を用意し、オフィスに近い環境を整え、働く時間になったらデスクに向かうなど工夫をしてメリハリをつけましょう。
チャットツールでやり取りする機会も多いので、積極的にオンライン会議を使用してまめなコミュニケーションを取ると、クライアントからも安心されます。複数案件を並行して進める場合は、タスク管理ツールを使って、自分で進捗管理をしましょう。
Rubyでフリーランスを始める前のリスク
フリーランスになる前に、Rubyエンジニアとしてのキャリアにはどのようなリスクがあるかを理解しておくことが重要です。
まず、Rubyから他のプログラミング言語に移行する企業があるのは事実であり、今後Ruby関連の案件が減少する可能性もあります。また、Rubyは日本発祥の言語で学習環境が整っているため、多くのエンジニアがRubyを習得しています。その結果、企業が求人を出さなくても、必要な人材を確保できる場合がある点も認識しておくべきです。
案件が少ないリスクを回避するためには、Rubyエンジニアとしてのスキルを磨き、キャリアを積むことが重要です。Rubyエンジニアの需要は高いため、企業が求めるスキルと経験を身に付けたエンジニアになることを目指しましょう。
フリーランスRubyエンジニアのキャリアアップ
ここからは、フリーランスRubyエンジニアとしてキャリアアップする方法を紹介します。
スキルアップのために習得すべき技術
フリーランスのRubyエンジニアとして市場価値を高めるためには、フロントエンドスキルを身に付けることも有効的です。Rubyはサーバーサイド言語のため、データベースのデータとやり取りをしますが、そのデータを画面に表示させる機能を作る必要があります。
Javascript、jQuery、HTML、CSSなどを習得し、フロントエンドスキルを高めることで、Webエンジニアとしての需要が高まります。また、AWS、Azure、Google Cloudなどの、クラウドに関する技術を習得していることも重要です。
各クラウドサービスの知識を習得し、できること・できないことを理解しておきましょう。
ネットワーキングとコミュニティ参加
フリーランスエンジニアにとって、ネットワーキングやコミュニティへの参加は重要です。ネットワーキングとは、異業種交流会のことです。ネットワーキングやコミュニティへ参加すると、以下のようなメリットがあります。
- 人脈作りができる
- 情報交換ができる
- 先輩フリーランスから学べる
- 仕事につながる場合がある
- モチベーションアップに繋がる
ネットワーキングやコミュニティなど、様々な人と交流できる場に足を運ぶと、様々な人脈作りができます。ネットワーキングの場合は、異業種の人と知り合えるので、新しく出会えた人の繋がりから仕事に繋がる人を紹介してもらえる場合もあるでしょう。
コミュニティに属すると先輩フリーランスの方と交流ができ、キャリアアップの仕方を教えてもらえたり、相談に乗ってくれることもあります。フリーランスは孤独を感じやすい職業なので、様々な人と交流するとモチベーションアップにも繋がります。
資格や認定でキャリア強化
Rubyエンジニアでキャリアアップするためには、資格や認定を取ることも効果的です。Rubyの資格は大きく分けて2つあります。
- Ruby技術者認定試験 Silver
Ruby技術者認定試験とは、Ruby Associationが運営している、Rubyエンジニアの知識や技能を認定するための資格試験です。SilverはRubyの基礎知識を持つエンジニアが対象で、オブジェクト思考の考え方、プログラミングの基礎文法などの知識が必要となります。
- Ruby技術者認定試験 Gold
Goldは、Silverより高度な技術と知識を持ったエンジニアを対象とした資格試験です。試験では、Ruby内部の構造や文法、オブジェクトやライブラリ、セキュリティやパフォーマンス最適化に関する知識が問われます。Goldとして認定を得るためには、Silverに合格していることが必須となるため、注意しましょう。
資格を取ることで、Rubyの基礎から応用までの知識が深まり、実務に活かせるようになります。また、資格を持っていることがスキルの証明になるため、昇進やキャリアアップに繋がることもあります。転職時にも有利になるため、キャリアアップするためには、資格取得を目指しましょう。
Rubyを使った開発を続けながら、今後のキャリアに向けたリスクヘッジを考えているフリーランスエンジニアの方へ。エンジニアファクトリーでは、あなたのスキルに合った案件を多数ご紹介しています。
公開案件は6,000件以上(2024年6月時点)で、利用者の80%以上がエンジニア歴10年以上で、ベテランに選ばれている実績があります。経験豊富なエンジニアに支持されているため、安心して質の高い案件に取り組むことができます。次のステップを考えている方は、ぜひエンジニアファクトリーにご登録ください。
まとめ
フリーランスのRubyエンジニアは、決してオワコンではありません。
数々の企業で積み上げてきた実績と信頼があるため需要が高く、スキルと経験を積むことで高収入を目指すことも可能で、他の言語と比べても将来性があると言えます。
ネットワーキングやコミュニティ、資格や認定取得を活用し、キャリアアップを成功させましょう。
ライター:三浦誠大
・プロフィール
20代はフリーターで俳優活動、30歳になり未経験でフリーランスのRPAエンジニアに転身し、3年間エンジニアを経験。現在はIT企業でPMOとして働きながら、WebライターとしてITエンジニア・転職関連のSEO記事を中心に執筆。
note : https://note.com/miurama0908/
x : https://x.com/masahiromiura55