Pythonの副業は稼げる?初心者に必要なスキルから案件の受注方法まで紹介
PythonはWeb開発からデータ解析、AI、組み込みシステムまで、さまざまな用途で利用される汎用性の高いプログラミング言語です。一度書いたコードはOSを問わず動作するクロスプラットフォームの特長があるため、多くのプロジェクトで採用されています。
本記事ではPythonエンジニアとなったあと、副業を始めたときの単価相場やPythonの副業で稼ぐ方法、Pytyon初心者が副業案件を受注する流れについて、詳しく解説します。
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- Pythonの副業案件
- Pythonの副業案件の単価相場【種類別】
- Pythonの副業で稼ぐために必要なスキル
- Pythonの副業案件の受注方法
- Pythonの副業案件を初心者が受注するまでの流れ
- Pythonの求人ならエンジニアファクトリー
- まとめ
Pythonの副業案件
まずはPythonの副業案件にはどのような業務があるのかを具体的にみていきます。Pythonの副業案件でよくある業務が以下の4つです。
- データ収集・抽出
- 定型作業の自動化
- アプリの開発
- データ解析
いずれもPythonの開発現場で携わることができる業務です。本業をどのように副業に生かすのか、よく読んでおいてください。
データ収集・抽出
スクレイピングとは、Webページからさまざまな情報を自動収集する技術のことです。たとえば、特定のサイトから定期的に特定のデータを取得したいとき、毎回手動でデータをコピーして保存するのは非効率的です。Pythonを利用することで、特定のWebサイトから特定のデータを一定の間隔で収集するプロセスを簡単に自動化できます。これをWebスクレイピングと呼びます。
収集するデータはテキストだけでなく、画像を対象にすることも可能です。
定型作業の自動化
Pythonを使い、定型作業を自動化することが可能です。
たとえばファイルの自動作成やExcelの自動入力、メールの送受信、Excelのリストから情報を取り出し、注文書を作成するようなルーチンワークや、多数の画像を統一サイズに変更する作業といった単純作業がPythonでの自動化が可能な作業例となります。さらに、ブラウザの動作を制御することで、SNSのタスクも自動で行うことが可能となります。
今後もニーズが高まると考えられている副業案件で、未経験者や初心者も採用されやすいジャンルです。
アプリの開発
PythonによるWebアプリケーションの構築スキルは高い需要があり、副業の案件数も豊富です。例えば、YouTubeやDropboxのような著名なプラットフォームはPythonで開発されています。Pythonで副業案件を獲得したいと考えるなら、DjangoやTornado、Pandasといった企業の開発案件でも多く採用されているPythonフレームワークの知識やスキルを習得し、Webアプリケーションを開発できるようになっておくことが求められます。
データ解析
Pythonを用いたデータ解析の手順の例が、以下です。
課題を明確にする | 解決すべき課題を明らかにし、目標を設定する。 |
情報の収集 | 公開情報、自社の情報資源、またはWebからの取得結果を基に、必要な情報を手に入れる。 |
データ調整 | データの欠けている箇所について、中央値や平均値などを使って整合性を持たせる。 |
グラフ表示 | MatplotlibやSeabornを駆使し、情報を視覚的に表現する。 |
データのモデル構築 | 機械学習やディープラーニングを適用し、統計的モデルを構築する。 |
この作業をおこなうには、幅広く深いPythonのスキルが求められます。
Pythonの副業案件の単価相場【種類別】
ここからはPythonの副業案件について、以下の4つの種類別の単価相場を詳しくみていきます。
- データ収集・抽出
- 定型作業の自動化
- アプリの開発
- データ解析
あらかじめ副業案件の単価相場を把握することで「どのスキルを習得すればより高い報酬が得られるか」を理解できます。ぜひ参考にしてください。
データ収集・抽出
データ収集・抽出をおこなうWebスクレイピングは、Webページから情報を自動取得する手法を指します。Pythonを利用すると、例えばあるWebサイトからのデータを取得してExcelに転記するような日常的なタスクを自動化することが可能です。
Pythonを駆使したWebスクレイピングの副業案件の1ヶ月あたりの報酬相場は、約70万円から90万円の間が相場となります。
定型作業の自動化
Pythonでは、さまざまなタスクの自動化が実現可能です。たとえばExcelのデータの移動、画像のサイズ変更、さらにはブラウザを操作してSNSのタスクを自動的に実行することなどが考えられます。
Pythonを中心にした自動化タスクの副業案件の1ヶ月あたりの報酬相場は、大体60万円から70万円の範囲となっています。
アプリ・システムの開発
PythonをアプリやWebシステムの構築に採用する際、多くはシステムのバックエンド部分の設計と開発がメインです。具体的には、ユーザーの入力データをデータベースに格納する作業や、データを処理して結果をフロントエンド側に送信するようなタスクが含まれます。
Pythonを中心としたアプリやWebシステムの開発プロジェクトの1ヶ月あたりの報酬相場は、約70万円から80万円の範囲となっています。
データ解析
Pythonを活用したデータ解析のプロジェクトにおいて解析を行うにあたっては、解決すべき問題点を明確にし、データを取得・整理した後、グラフ形式で視覚化し、その後モデルを構築するのが一般的な手順です。
データ解析のタスクには、機械学習やAIの要素を含むものも多いです。これらのタスクは専門的な知見を求められるため、報酬が高めとなります。Pythonによるデータ解析のプロジェクトの月給は、内容に応じて異なり、約90万円からと考えられます。
Pythonの副業で稼ぐために必要なスキル
ここからはPythonの副業で稼ぐために必要な、以下の5つのスキルについて、詳しく解説します。
- Webアプリ開発のスキル
- Webスクレイピングのスキル
- WebAPI活用スキル
- 機械学習のスキル
- コミュニケーションのスキル
Pythonスキルを活用して副業を始めることを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Webアプリ開発のスキル
Pythonを使ってWebアプリを制作する際、フロントエンドとバックエンドのプログラミングの基本的な知識が必要です。
フロントエンドはWebサービスのユーザーインターフェース部分(ユーザーが操作する画面やボタンなど)を指し、バックエンドはサーバー上での処理部分を指しています。副業としてWebアプリ開発を請け負いたい場合は、実績としてポートフォリオにWebアプリ開発の実績が載せられると、案件を獲得しやすくなります。
Webスクレイピングのスキル
Pythonはデータ解析や機械学習の分野で頻繁に使用されるため、データの取得のためにスクレイピングの技術がしばしば必要となります。したがって、Pythonの学習を始める際、スクレイピングの基本を押さえることで、副業としても仕事を獲得しやすくなるのです。スクレイピングのスキルと知識は、本業でPythonを活用するうえでも重要なスキルであるため、身につけることをおすすめします。
WebAPI活用スキル
WebAPIは、他のサービスから特定の機能を取り入れるインターフェースとして機能するものです。たとえばWeb上のシステムにおいて決済オプションを導入したい場合、クレジットカード決済のためのWebAPIを活用することで、初めからその機能を構築する必要がなくなり、作業工数が減るメリットがあります。
作業の効率化ができるメリットがある点から、WebAPIの利用方法や関連する技術について学ぶことは、本業のスキルアップのためにも副業で案件を獲得するためにも推奨されます。
機械学習のスキル
Python関連のプロジェクトでは、しばしば機械学習の専門知識が重視されます。特にデータ解析を中心とする副業案件においては、機械学習の技術や知見を有していると、より魅力的な報酬の仕事を見つけやすくなる可能性が高まるのです。
機械学習に関するpandasやnumpyといったライブラリやscikit-learnやTensorFlow、PyTorchといったフレームワークについてのスキルや経験を身につけておくことをおすすめします。
コミュニケーションのスキル
Pythonだけでなく、システムやアプリを開発するプロジェクトでは、チーム協力の下で開発が進行します。さらに顧客の要望を的確に理解するため、現場のエンジニアだけでなく、クライアントとの折衝もあることから、高いコミュニケーション能力が必要となります。Pythonで副業をしようとするなら、テキストベースでのコミュニケーションからオンライン、オフラインまで、それぞれのケースにおいて臨機応変なコミュニケーション能力が求められます。
Pythonの副業案件の受注方法
ここからはPythonの副業案件の以下の3つの受注方法を、具体的に解説します。
- 人脈を活用する
- クラウドソーシングサービスに登録する
- エージェントサービスに登録する
副業を始める前に、どのようなやり方で案件を獲得するのかを理解しておいてください。
人脈を活用する
Pythonの仕事に関する紹介を本業を通じて知り合ったITエンジニアや知人から得ることも可能です。周囲にPythonのプロジェクトに参画しているエンジニアがいれば、自分が案件を探していると伝えておくと、副業にまつわる情報を得るチャンスが増えるかもしれません。
ただし、相手の負担にならないように注意しながら依頼することが大切です。案件を獲得できた場合、すでにお互いの信頼がある状態からスタートできるため、仕事の進行が円滑になることが期待できます。
クラウドソーシングサービスに登録する
クラウドソーシングサービスの利用は、副業初心者にとって優先的な選択肢といえます。なぜなら多くのクラウドソーシングサイトが初心者にも取り組みやすい案件を提供しているため、Pythonの経験が浅いエンジニアもプロジェクトに参加するチャンスが増えるためです。
またクラウドソーシングサービスでの仕事はリモートワークが主体であるため、副業として取り組むには適しています。経験が浅い場合の報酬は低めになりますが、副業が初めての方には経験を積むための第一歩として価値があります。
エージェントサービスに登録する
副業案件を探す際、エージェントサービスを利用する方法もあります。エージェントサービスを使うと、エージェントが適切な案件を提供してくれる可能性があるため、自分で営業しなくてよいメリットがあるのです。大企業や高い報酬の案件に応募できるチャンスも増えます。
エージェントには中間マージンが発生しますが、営業の手間や時間を省けるほか、税金に関するアドバイスやサポートを提供してくれることもあるため、メリットの方が大きいのです。
Pythonの副業案件を初心者が受注するまでの流れ
ここからはPythonの副業案件を初心者が受注するまでの流れを、以下の5ステップに分けて詳しく解説します。Pythonで副業を始めようとしている方は、参考にしてください。
- Pythonの案件の状況や人材需要を調べる
- 本業でPythonのスキルを身につける
- Pythonにかかわるポートフォリオを作りこむ
- 仕事に応募する
- 経験を積んで高い報酬の案件に移行する
Pythonの案件の状況や人材需要を調べる
Pythonで初心者が副業案件を受注するためにまずやるべきことは、Pythonの案件の状況や人材需要を詳しく調べることです。
Pythonを用いたプロジェクトには、Webアプリケーションの制作やデータの取得など、多様なカテゴリーが存在します。これらのカテゴリーごとに必要な能力や適性は異なるため、自身の興味やスキルを考慮しながら、どのカテゴリーが自分の副業として最適かを見極めることが重要です。
Pythonのスキルを身につける
続いてPythonのスキルや知識を身につけます。Pythonの知識は、自習、専門学校の参加など、さまざまな手段で身につけることが可能です。Pythonは他の多くのプログラミング言語に比べ、シンプルで直感的にコードを書けるため、プログラミングの新入者も取り組みやすい特徴があります。
Pythonを学ぶ方法には、書籍、動画、オンライン教材、プログラミング教室などがあるため、自分に合った学習法を選ぶことをおすすめします。
Pythonにかかわるポートフォリオを作りこむ
ポートフォリオとは、自分のスキルや経験、実績を示すための資料のことで、どのようなプロジェクトにかかわったか、どのような技術が必要だったか、プロジェクトを通じてどのようなスキルを身につけたかを具体的に記述します。
Pythonで副業案件を初心者が獲得するには、Pythonにまつわるポートフォリオの情報が掲載されていることが不可欠です。本業でかかわったものでも自ら構築したWebアプリの実績でも構いません。Pythonで何らかの開発を行った、あるいはかかわった実績をポートフォリオにまとめてください。
仕事に応募する
案件の探し方には、次の4つのような方法があります。
- クラウドソーシングサービス
- 副業紹介エージェント
- 一般的な求人情報サイト
- ソーシャルネットワークサービス
特にPythonの初心者や経験の浅い方には、初心者向けの案件が多いクラウドソーシングサービスが適しています。高い報酬を期待する場合や、自分のスキルと経験を活かした仕事を探す場合は、副業紹介エージェントの利用が効果的です。
経験を積んで高い報酬の案件に移行する
受注実績が増えたら、より高い報酬の案件へ応募してみることをおすすめします。多くのクラウドソーシングサービスでは受注実績が公開されているため、受注実績を強みとして企業に見せることが可能です。
Pythonの報酬の平均は、月額で60万~80万円の間と言われています。高報酬の仕事のなかには、月収150万円以上のものもあります。ただし高報酬の案件には「数年の開発実務経験が必要」といった具体的な要件がある場合が多いため、その点は慎重に確認することが必要です。
Pythonの求人ならエンジニアファクトリー
Pythonの求人や副業案件を探す方法はさまざまですが、本業に携わりながら副業やフリーランスの案件を探す場合は、ITエンジニア専門のエージェントの利用がおすすめです。
たとえばエンジニアファクトリーは無料登録することで、登録条件をもとにエージェントが自分に合った仕事を紹介してくれるため、自分で自分に合った仕事を探す手間が省けます。エージェントとの面談は、本業に影響しない土日や休日、平日は20時ごろまで対応してくれるため、本業への影響を最小限にできるのです。
なかなか知人には副業について相談できない、ひとりではスムーズに副業を始められるか不安、という方は、エンジニアファクトリーに登録してエージェントと面談し、自分の副業の方向性について話してみてはいかがでしょうか。
まとめ
PythonはWeb開発からデータ解析、AI、組み込みシステムまで、さまざまな開発が可能な言語です。Pythonのスキルを身につけると、副業としてPythonスキルを活用できます。初心者向けの案件獲得を目指すと同時に、エンジニアファクトリーのようなエージェントにも登録することで、仕事の可能性を広げることが可能です。
今後Pythonで副業を始めようと考えている方は、本記事で紹介した副業収入を得るために必要なPythonのスキルや副業案件の受注方法を参考に、Pythonで副業を始める準備を始めてみてはいかがでしょうか。
ライター:前嶋 翠(まえじま みどり)
・プロフィール
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。