2024/03/04

サーバーとは?種類や用途からパソコンとの違いまで簡単に紹介

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サーバーとは?種類や用途からパソコンとの違いまで簡単に紹介

ITエンジニアとして仕事をするうえでは「サーバー」についての知識を持っておくことが必要です。

本記事ではサーバーとはどのようなものか、どのような種類があり、何に使われるのか、またパソコンとサーバーの違いについて、具体的に解説します。

サーバーとは何か、を漠然としか把握していない方やこれからITエンジニアを目指す方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次
  1. サーバーとは
  2. サーバーの種類
  3. サーバーの用途
  4. まとめ

サーバーとは

サーバーとは

サーバーは、データや何らかの情報を供給する特定のコンピュータを指す言葉です。例えば「ビールサーバー」というフレーズのように、基本的に「サーバー」は「何かを供給するもの」として使われます。

サーバーがITやインターネットの文脈で使われる場合、それは「特定の情報を取得したい」「あるデータを閲覧したい」といったリクエストに対して、それらを供給するコンピュータという意味を持っているのです。

サーバーが「供給者」として機能する一方で、「要求者」を意味する「クライアント」という用語があります。

ITにおける「クライアント」は人物ではなく、サーバーからコンテンツを受け取る側全体に適用される名称です。つまり仕事で一般的に使用するコンピュータも、多くの場合、情報をサーバーから取得する「クライアント」として動作している、といえます。

サーバーとパソコンの違い

通常のパソコンは多数の人々が同時に利用したり、一年中連続して動作したりといった状況にはあまりなりません。一方でサーバーは、多くの利用者から同時にアクセスされることを前提としており、そのために高性能なサーバー用CPUがよく使用されます。耐久性が高い部品と、外部衝撃に対する堅牢な筐体も必須です。さらに「冗長化」された電源や「RAID」機能を備えることで、迅速なデータ回復が可能になるよう工夫されています。

サーバーの種類

サーバーの種類

ここからは以下の2つのサーバーについて、それぞれ詳しく見ていきます。サーバーの種類を把握し、どのような用途でサーバーが使用されているのかを理解しておいてください。

  • 物理サーバー
  • 仮想サーバー

物理サーバー

物理的に一台の高性能、大容量コンピュータが存在し、それがサーバーの役割を果たす場合、これを単純に「サーバー」と称します。ただし近年人気を博している「仮想サーバー」と区別する必要がある場合は「物理サーバー」と呼ばれます。

物理サーバーは、主に以下の2つの方法で活用されます。

  • 共用サーバー
  • 専用サーバー

共用サーバー

企業や個人など、いくつかのユーザーが一つのサーバーを共同で使う形式をとっているのが、一般に「共有サーバー」と呼ばれるサービスです。たとえば同じサーバーに多数のユーザーがアクセスするレンタルサーバーは、典型的な共有サーバーといえます。

共有サーバーの選択には、いくつかの利点があります。最も大きいメリットは「低い費用負担」や「サーバーの管理と保守をサービス提供者が行う」といった点です。一方で、欠点も存在します。複数のユーザーや企業が一つのサーバーを共用する形態であるため、専用のサーバー環境は構築できません。さらに他のユーザーの動向によっては、自身の運用環境(例えば、データの流れのスムーズさ)が影響を受ける可能性もあります。

専用サーバー

企業が専用のサーバーコンピュータを購入またはレンタルし、独占的に使用する形態が専用サーバです。専用であるため、独自の利用目的やニーズに応じて環境設定やカスタマイズが可能です。また高度なセキュリティ対策を自社で施すことも選択できます。

一方で専用サーバーには、高いコストがかかる欠点があります。サーバーの設置から運用、保守に至るまでの一連の業務を自社で管理する必要があるため、専門のスタッフを採用するか、既存のチームで対応しなくてはいけません。サーバー提供業者のなかには管理と保守サービスを提供している業者もありますが、サービスを利用するとその分、契約料が必要になります。

仮想サーバー

コンピューター技術の進歩やクラウドコンピューティングの広がりによって、最近人気を博しているサーバーの形態が、仮想サーバーです。単一の物理サーバーを設置し、仮想化ソフトウェアを活用してそのサーバーを分割し、複数の独立したサーバーとして運用します。仮想サーバーは主に、以下のVPS(仮想プライベートサーバー)とクラウドサービスという二つの方法で利用できます。それぞれ詳しく解説します。

VPS

VPS(バーチャルプライベートサーバー)は、各利用者が専用のサーバーを保有しているかのように運用できる仕組みです。

VPSでは高性能な一台のコンピュータがサーバーとなり、多くの利用者がそのサービスを共有します。ただしVPSでは、各利用者ごとに個別のサーバー設定と環境が整備されています。そのため、他のユーザーの活動が自分のサーバー環境に影響を及ぼす可能性は低く、各利用者は比較的自由に設定をカスタマイズできる点が大きなメリットです。

クラウドサーバー

IaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス)の一形態であるクラウドサーバーは、VPSとは違い、単一の物理的コンピュータへのアクセスではなく、複数の物理マシンにわたるネットワーク形式で提供されます。クラウドプロバイダーは、多数の物理マシンやいくつかのデータセンターを経由して、利用者が個々の要件に応じてCPUやストレージを選べるようにしています。

このクラウドベースのアプローチは、VPSよりもカスタマイズの柔軟性が高く、CPUの変更やメモリの追加などが容易に行えます。導入が簡単でコスト効率も良いという点ではクラウドサービスが優れています。しかしクラウドサーバーを適切に活用するためには、専門的な知識を持つスタッフが必要です。さらにクラウドサーバーを利用するにあたっては、従量課金制が一般的なため、毎月の費用が不確定な場合もある点はデメリットといえます。

サーバーの用途

サーバーの用途

ここからは以下の7つのサーバーの用途について、詳しく解説します。普段意識しなくてもパソコンやスマートフォンを使用する際に関わっているサーバーもあるので、ぜひ参考にしてください。

・Webサーバー
・ファイルサーバー
・FTPサーバー
・メールサーバー
・DNSサーバー
・データベースサーバー
・アプリケーションサーバー

Webサーバー

HTMLやCSSファイル、さらには動画や画像など、Webページを形成する各種データが保存されているのが、Webサーバーです。一般的なコンピュータやスマートフォンなどのクライアントデバイスからのリクエストに対応して、該当するデータを提供します。これにより、クライアント側でWebページが正しく表示されるのです。

ファイルサーバー

ファイルサーバーは、特定のデバイスに保存されたデータと他のデバイスに格納されたデータの交換を管理する目的で活用されます。データをサーバー内に保存することよりも「複数のデバイス間でデータの転送をコーディネートする」という機能が中心です。たとえば、チームで共有ファイルを編集する場合、各メンバーがそれぞれのデバイスで作業する一方で、そのファイルを効率的に共有する必要があります。このような状況を整えるのがファイルサーバーの役割です。さらに、交換されるファイルをバックアップとしても保存する役割と機能も備えています。

FTPサーバー

「ファイル転送プロトコル」(FTP)サーバーは、クライアントとWebサーバー間でのファイルのやり取りを管理します。のFTPサーバーを介して、クライアントはWebサーバーに対してファイルのアップロードができるのです。たとえば企業が自らのWebサイトを構築する過程で、HTMLやCSSファイル、各種メディアファイルなどをWebサーバーに転送する必要があります。このようなファイル送信作業をスムーズに行うための中継点となるのが、FTPサーバーです。

メールサーバー

メールサーバーは電子メールの送受信を調整し、各デバイスでのメール交換を許可するサーバーシステムです。送信に関しては「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)」サーバーが、一方で受信は「IMAP(Internet Message Access Protocol)」や「POP(Post Office Protocol)」サーバーがそれぞれ取り扱います。この二つのサーバーが連携して、全体のメール機能が運用されています。

DNSサーバー

「ドメイン名システム」(DNS)サーバーは、インターネットでのコミュニケーションにおいて不可欠な役割を果たします。DNSサーバーは、Webページの位置を識別する数値形式の「IPアドレス」を、人が簡単に理解できるドメイン名に変換する作業を行います。さらに、IPアドレスとドメイン名を互いにマッピングする機能も持っています。直接的なIPアドレスの解釈や入力は人間にとっては難しいため、DNSサーバーの存在によって、人々はドメイン名を使用してWebサイトに容易にアクセスできるようになります。

データベースサーバー

通常「データベース」と称されるものは、多様な情報を属性で整理し、構造的に格納した集合体です。この情報の集まりを電子形式で保存し、管理するための具体的なシステムがデータベースサーバーです。

クライアント側からは、SQLなどのプログラミング言語を活用して、データベースサーバーに対するクエリを発行します。これにより必要なデータの検索、新規データの追加、あるいは既存データの削除などが行われます。データベースサーバーは他のサーバータイプとも頻繁に協調動作します。

アプリケーションサーバー

アプリケーションサーバーは、Webサーバーが対応しない動的な操作を管理する役割を果たします。主に、Java、PHP、Rubyなどのプログラミング言語で動作するサーバーで、Webサーバーを介してクライアントからのリクエストを受信し、必要なデータ処理を施してその結果をWebサーバーに送り返します。Webページ上のチャット機能やお問い合わせメールの送信は、このアプリケーションサーバーによって可能になっています。

まとめ

サーバーまとめ

ひと口にサーバーといってもさまざまな種類があり、用途も機能も規模もそれぞれ異なることがわかりました。

IT業界においては、サーバーに関するさまざまな業務を専門に扱う「サーバー(インフラ)エンジニア」という職種があります。サーバーエンジニアの仕事をお探しの方は、エンジニアファクトリーといったITエンジニア専門エージェントの利用がおすすめです。

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