2024/03/04

フリーランスでも保育園に入れる?審査項目から通過のポイントまで解説

カテゴリ 働き方
フリーランスでも保育園に入れる?審査項目から通過のポイントまで解説

フリーランスとして働くとき「子どもが保育園に入れるのか」と心配になる方もいるかもしれません。

本記事では、フリーランスでも保育園に子どもを預けることができるのか、フリーランスが保育園入園を申請する際の必要書類から審査を通過するためのポイントまで、詳しく解説します。

保育園へ預けることを検討しているフリーランスの方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次
  1. フリーランスは保育園に入れない?
  2. 保育園の審査項目
  3. フリーランスが保育園に申請する際の必要書類
  4. フリーランスが保育園の審査を通過するためのポイント
  5. 保育園の入園までの流れ
  6. フリーランスが保育園の入園後に注意すべきこと
  7. 保育園の審査に落ちてしまった場合の対処法
  8. フリーランスのITエンジニア案件ならエンジニアファクトリー
  9. まとめ

フリーランスは保育園に入れない?

フリーランスは保育園に入れない?

フリーランスとして働くとき、就業場所が自宅になることがあります。自宅が就業場所の場合は定型の勤務時間や日数が設定されていないとみなされることがあり、「保育園入園の際に不利にならないか?」という疑問が出てくることがあるかもしれません。

実際には、フリーランスでの保育園の入園手続きの取り扱いは、自治体ごとに異なります。

一部の自治体では、入園の審査基準が点数方式となっており、自宅での勤務と外部での勤務で異なる点数設定になっていることがあります。

そのため保育園に入る際の手続きを始める前に、現住所の自治体の具体的な審査基準をしっかりと確認し、自宅勤務の場合の影響を把握することが必要です。

一方で、2020年に厚生労働省がフリーランスの方々が従業員と同等に評価される方針を明確にしたガイドラインを発表しており、フリーランスが保育園に入れないのではないか、という不安に対する取り組みは進展しつつあります。

保育園の審査項目

保育園の審査項目

多数の自治体では保育園の入園に関して「評価点方式」を採用しており、高い評価点を持つ家庭ほど、保育園の入園権を得られる可能性が高まります。ここでは保育園の以下の3つの審査項目について、詳しく解説します。

基準指数

基準指数とは、フルタイムの職業かどうか、学校に通っているのか、健康に問題はないかなど、家族(保護者)の生活背景を元にポイントで示した指標です。

自治体によって異なりますが、例として東京都江戸川区の場合、「世帯の総評価」=「父親の評価基準」+「母親の評価基準」+「調整値」により算定されます。

労働の状況に応じた得点は、最高50点。月に20日以上、1日7時間以上継続して労働している場合が50点、月20日以上で1日5時間から7時間未満は45点と、評価されます。

このシステムにおいて「外部での勤務」「自宅での仕事」の区別はなく、会社員であるかフリーランスであるかも考慮されません。

調整指数

調整指数とは、シングルペアレントの家庭や家族の特段の事情、就職の過程など、子育て世帯の特性に基づく加点や減点の指標です。

東京都江戸川区を例にとると、単独の親が子育てを行っている場合、10点の加点が適用されます。また申請する子供の兄弟がすでに入所していたり、入所が決定している場合には6点の加点がされます。ただし子供に祖父母といった親族が子育てをサポートしている場合は、6点の減点となるように設計されています。

優先順位

基準指数や調整指数は各家庭の状態をポイントで示し、高い評価を持つ家庭の子どもに優先的に入園の資格が与えられる仕組みです。ただし評価が同じ家庭が存在した場合は、評価が一緒の家庭間で、所得が低めの家庭や自治体での長い居住歴、あるいは保護者の一方が遠隔地での仕事など、多様な条件を考慮して順位付けが行われ、結果が決まります。

各自治体ごとに評価基準や考慮する要素は異なり、すべての内容が公開されているわけではないため、詳細について知りたい場合は、直接自治体に確認する必要があります。

フリーランスが保育園に申請する際の必要書類

フリーランスが保育園に申請する際の必要書類

ここからはフリーランスが保育園に申請する際に必要になる書類についてみていきます。保育園入園にあたりフリーランスでも可能、とわかったからには適切な書類をそろえ、準備しなければいけません。ぜひ参考にしてください。

就労証明書

就労証明書は労働の実態を示す書類として、保育園に申し込む際に自治体に提供します。就労証明書は、

「就労状況申告書」や「労働状況申告書」とも言われ、自治体の公式サイトや公共施設で取得できるものです。

正社員は所属する会社から記載してもらいますが、フリーランスの場合は自身での記入が必要です。

就労証明書に記載する内容には、以下のものが含まれます。

  • 希望の保育施設名
  • 子供のフルネーム、生年月
  • 労働者の氏名、住居、生年月
  • 事業を運営する主体(自身、家族、配偶者等)
  • 事業所名、従業員数、業態
  • 勤務先とその連絡情報
  • 外出の有無

なお自治体によって記載内容は異なるため、事前の確認が必須です。

就労実績表

就労実績表は、最近(現時点を起点として過去3か月~6か月)の勤務実態を反映する書類です。

特にフリーランスのように勤務が一定でないケースで、この書類の提出を要請されることがあります。また就労証明書の構造の中に組み込まれていることもあるため、別の書類かどうか、事前の確認が必要です。

さらに、すべての自治体で就労実績表の提出が求められるわけではありません。ただし

就労実績表を就労証明書とともに提出することで、仕事の取り組み方や時間配分を具体的に示すことができます。

確定申告書のコピーや開業届

入園の選考過程で、本当に独立して働いているかの証拠を求められることがあります。その際、提出できる書類が「開業届」や「確定申告書」のコピーです。

これらのいずれかを自治体の担当部署に持っていれば、就労証明書の内容が正確で、フリーランスとしての活動が実際に行われていることが証明できるのです。

一部の自治体では、家での業務がマイナス評価となることもありますが、開業届を提出することで、その評価を回避したり、加点を受けたりすることができます。

フリーランスが保育園の審査を通過するためのポイント

フリーランスが保育園の審査を通過するためのポイント

ここからはフリーランスが保育園の審査を通過するための以下の5つのポイントを詳しく解説します。

  • フリーランスとして仕事をした実績を作っておく
  • 競争率が低い保育園を選ぶ
  • 0歳児から入園しておく
  • 客先常駐の仕事を選ぶ
  • 認可外保育施設も検討する

フリーランスとして仕事をした実績を作っておく

入園の評価においては、就労時間が長い方が有利です。そのため充分な労働時間を確保していることを示したほうがよい、といえます。

たとえば週40時間(1日8時間を週5日で計算)の労働が確認できれば、通常のフルタイム勤務者と同じレベルと見なされます。

フリーランスで仕事をしている方は、日常の労働時間を詳しく追跡しにくいかもしれません。しかし入園の選考評価では、労働の実態を明確に伝える必要があります。

適切な評価を受けるため、労働時間や実績の管理は怠らないよう心がける必要があるのです。

競争率が低い保育園を選ぶ

正社員と比較して入園点数が劣る可能性がある場合は、審査の柔軟性が高い保育園を選ぶのも良い選択です。

具体的には待機リストの少ない保育園や、フリーランスの働き方に理解のある自治体のポイントシステムを調べる方法があります。また人口が密集していない地域の保育園は相対的に入園しやすいため、チェックすることが大切です。

地方に移住すれば都市部と比較して、生活費や保育料も安く抑えられる可能性があります。

0歳児から入園しておく

育休の終了後に保育園への入園を希望する家庭が増えるため、1歳児クラスへの申し込みは多い傾向があります。1歳児クラスには、0歳児クラスから昇格してくる子どもたちも含まれるため、新たな枠の数が限られるケースは珍しくありません。

そのため0歳児クラスで早めに入園しておくと、審査をクリアしやすくなる可能性があります。

仕事をしている保護者のほとんどは育休を取得しており、家での子育てが主であるため、0歳児クラスへの申し込みは1歳児クラスよりも入りやすい可能性があるのです。

客先常駐の仕事を選ぶ

一部の自治体では勤務先の種類に応じて、保育園の入園審査の点数に差が出ることがあります。特に点数が有利になるのは「企業内のプロジェクト」に従事しているか否かです。

フリーランスであっても、クライアント先で直接業務を行う「企業内のプロジェクト」に参画していれば、実質的には正社員と変わらない環境で働いていると見なされるケースがあります。

そのため、クライアント先に常駐する業務形態になれば、フリーランスであっても入園の際の審査がスムーズに進む可能性が高まるのです。

認可外保育施設も検討する

認可保育園への入園を希望する前に、ベビーシッターや認可外の保育施設に入園しておくことで、保育ニーズの高さを示す有力な証拠にできます。一部の自治体では、認可外保育施設の使用実績があると、認可保育園の入園審査での評価にプラスになることがあるのです。

そのため評価ポイントを上げるための必要期間など具体的な基準を確認して、その上で認可外施設を利用するかどうか、考慮することが大切です。

保育園の入園までの流れ

保育園の入園までの流れ

ここからは保育園の入園までの流れを時系列に沿って解説していきます。これから保育園の入園を申請しようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

希望する保育園を見学する

希望する保育園にまずは問い合わせをして、子供を連れ、施設を訪問します。子供にかかわる先生や施設といった環境を確認するためです。

住む地域によっては複数の保育園が存在するため、いくつかの施設を見学して園の雰囲気や先生方、園の子どもたちの様子をじっくりと観察することが求められます。

保育園を訪問する際は、疑問点や気になることをメモしておき、その場で先生方に確認することが大切です。

申し込みのための必要書類を準備する

希望する保育園を絞り込んだら、必要な申込書や関連書類の取りまとめを始めます。必要な書類は自治体ごとに異なるため、正確な情報を入手することが大切です。

書類のなかには複雑な記入が求められる項目があるため、ミスが生じやすいものです。不明点がある場合は、自治体の窓口で確認します。

書類の提出方法は、自治体の保育課や該当の保育施設に直接持ち込む方法が主流ですが、郵送でも問題ありません。

内定したら面接や健康診断を受ける

提出した書類に基づき、評価(審査)が行われます。評価の期間は自治体や該当の保育施設、時点、応募者の数等の条件により変動しますが、概ね1ヶ月程度です。評価を通過し、内定を得た場合には、保育施設にて面談や健康チェックが行われます。

健康チェックについては、保育園専属の医師が行う場合や、保育園が推薦する医療施設で実施する場合など、さまざまです。

フリーランスが保育園の入園後に注意すべきこと

フリーランスが保育園の入園後に注意すべきこと

入園したからといって、安心できるとは限りません。ここからはフリーランスが保育園の入園後に注意すべき以下の2つの点について、詳しく解説します。

正社員からフリーランスになった場合

保育園に入園した後に正社員からフリーランスになる場合、保育園の利用を続けられるか不安になる方もいるかもしれません。

勤務形態が変わっても、要件を満たす書類の提出と保育の必要性が認められれば、保育園の利用は続行することが可能です。提出すべき書類については、住所在地の自治体や利用中の保育園に問い合わせて確認できます。

退職時の証明書が求められることもあるため、転職や退職を考えている方は、事前に書類の内容を把握して、円滑な手続きを心がける必要があります。

出産する場合

既に一人目の子供が保育園に通っている中で、フリーランスの親が出産するケースが考えられます。会社員の多くは約1年の育児休業を取得できるため、この期間中も先に生まれた子を保育園に預けることが可能です。

一方、フリーランスは休業制度が固定されていないため、利用が複雑になることもあります。出産を控えている場合は、既に通園中の子供の継続利用に関するルールを事前に確認し、次の子供の入園に向けた手続きも同時に行うことが重要です。

保育園の審査に落ちてしまった場合の対処法

保育園の審査に落ちてしまった場合の対処法

保育園の審査に落ちるケースも検討しておかなくてはいけません。ここからは保育園の審査に落ちてしまった場合の以下の5つの対処法を詳しく解説します。

二次募集に応募する

一次選考で認可保育園へ入園できなかった場合は、次の募集機会である二次募集のある保育園を探す方法があります。

二次募集は、第一回の選考後に発生する新たな募集のことです。これは「入園内定者が転居することになった」や「保育園が追加で枠を増やした」などの理由で発生します。第一回の募集に比べて席数は制限されていますが、二次募集を利用することで入園のチャンスを増やせるのです。二次募集の情報は、自治体の関連部署へ問い合わせると教えてもらえます。

認可外保育園に応募する

認可保育園に入園できなかった場合、認可外の保育施設も選択肢になってきます。認可外の保育施設は認可外保育園に対して、高額な保育料や狭い施設のイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし民間企業が主導する保育園の場合、認可保育園と変わらない、または所得に応じてさらに低い費用での利用が可能です。

加えて、企業主導型の保育園は国からのサポートを受けているため、設立基準も厳格です。安心・安全な環境が確保されているだけでなく、英語教育や先進的な知育プログラムなど、他の保育園では提供されない独自のサービスを受けることも可能です。

一時保育可能な保育園を探す

フリーランスとして勤務時間が柔軟に対応できる場合、一時的な保育サービスの利用が適しているかもしれません。多くの保育施設では、短時間や1日限定での預かりサービスが提供されています。

通常の保育とは異なる一時保育枠が、認可保育園や認定こども園で設けられています。しかし一時保育は就業中の保護者だけでなく、短期的な休息を求める保護者の利用もあるため、利用希望者が多いときには利用枠が取れない場合がある点には、注意が必要です。

自治体のファミリサポートを利用する

ファミリーサポートとは、子育て支援を求める人(依頼者)と、そのサポートを提供したい人(サポーター)がつながる、自治体の社会福祉協議会が運営する仕組みです。自治体ごとの取り組みにより異なりますが、大体1時間あたり500〜800円程度で利用できます。

サポーターは多くが50〜60代の子育て経験豊富な方々で、中には保育士の資格を有する人もいます。ファミリーサポートを通じて、地域の人々とのつながりを深めるとともに、子育ての援助を受けることができるのです。

民間のベビーシッターを利用する

民間のベビーシッターサービスは、親が家にいない時だけでなく、勤務中でも活用することができます。対応年齢範囲は多くの場合、0〜12歳です。保育園の入園待ち中にも、このサービスを利用できます。

さらにベビーシッターの利用歴があると、自治体によっては認可保育園の選考にプラスポイントとして考慮されることがあります。費用は各業者により異なりますが、1時間当たり1,000〜4,000円程度です。

フリーランスのITエンジニア案件ならエンジニアファクトリー

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まとめ

フリーランス 保育園 まとめ.

本記事ではフリーランスが保育園に子供を預けようとするとき、正社員とほぼ変わらない審査を受けられることがわかりました。フリーランスは就業場所や働く時間にとらわれない働き方も選べるため、子供の成長に合わせて柔軟に対応できる点がメリットです。

夫婦のどちらもフリーランスの場合は仕事、家事、子育てそれぞれで、より柔軟な対応が可能になる可能性もあります。これからフリーランスとして働くことを検討している方は、本記事を参考に保育園入園についてさらに調べてみてはいかがでしょうか。