フリ-ランスと業務委託はどう違う?契約の種類や流れ、注意点について知っておこう
フリーランスと業務委託には、どのような違いがあるのでしょうか。フリーランスとして働かれるITエンジニアも多い中、意外とフリーランスと業務委託の違いを知らない方もおられると思います。
本記事では、フリーランスと業務委託の違いについて解説し、「業務委託契約の注意点」や「業務委託契約で働く際のメリット、デメリット」、「フリーランスとしての案件獲得方法」について解説します。特にこれからフリーランスとして働くことを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
エージェントサービス「エンジニアファクトリー」では、ITフリーランスエンジニアの案件・求人の紹介を行っています。
紹介する案件の平均年商は810万円(※2023年4月 首都圏近郊のITエンジニア対象)となっており、スキルや言語によって高条件の案件と出会うことができます。
氏名やメールアドレス・使用できる言語を入力するだけで、簡単60秒ですぐにサポートを開始できます。案件にお困りのITフリーランスの方やより高条件の案件と巡り合いたいと考えている方は、ぜひご登録ください。
- フリ-ランスと業務委託の違いとは何か
- フリ-ランスと個人事業主は違う?
- フリ-ランスの業務委託契約にはどのようなものがある?
- 任意契約について
- 準任意契約について
- 請負契約について
- 偽装請負
- 報酬や経費の支払い
- 業務範囲と内容
- 内容の話し合い
- 契約書の作成
- 契約書の確認や修正
- 契約締結
- フリ-ランスエージェントを利用
- SNSで探す
- 直接営業する
- 求人サイトを利用
フリ-ランスと業務委託の違いとは何か
フリーランスと業務委託の違いは、フリーランスが「働き方」であるのに対し、業務委託は「契約の種類」である点です。
フリーランスとは一般的に、会社などに属さず独立して働く働き方のスタイルを指します。フリーランスは、自らのスキルや専門性を活かし、多様なクライアントやプロジェクトに対してスキルやサービスを提供します。
一方で業務委託とは、企業や個人が外部の専門家や団体に特定の業務を委託する契約形式のことを指します。業務委託において業務を受託する側は、委託された業務を完遂することで報酬を得るのです。
フリーランスの人々はしばしば業務委託契約を通じて仕事を請け負います。フリーランスが業務委託契約を結ぶことによって、個別のプロジェクトやタスクに対して専門的なサービスを提供することが可能になります。フリーランスという働き方と業務委託という契約方法の違いを理解することは、特に独立した働き方を目指す人々にとって重要です。
フリ-ランスと個人事業主は違う?
フリーランスとは、特定の雇用者に縛られず、独立して仕事をする個人を指します。彼らは自分のスキルやサービスを市場に提供することで、多様なクライアントと契約を結びます。一方、業務委託は、企業が特定のタスクやプロジェクトを外部の個人や団体に委託する契約形態です。業務委託を受けるフリーランスは、その契約の範囲内で仕事を遂行します。
フリーランスは、働き方の自由度と柔軟性に特徴があります。フリーランスとして仕事をする際は、自らの時間を管理しながら、さまざまなプロジェクトに参加するのです。一方で業務委託は、委託された業務が完了すると報酬が支払われます。
「働き方」と「契約形態」の違いを理解することは、フリーランスや業務委託を検討する際に非常に重要です。フリーランスはより広い範囲で仕事の機会を求めることができる一方で、業務委託は、特定のタスクやプロジェクトに焦点を当てた働き方です。どちらの選択も独自のメリットとデメリットがあり、個々のニーズやキャリアの目標に応じて最適な選択をする必要があります。
フリ-ランスの業務委託契約にはどのようなものがある?
フリーランスの業務委託契約には主に以下の3つがあります。ここからは以下のフリーランスの業務委託契約について、より詳しく解説します。ここで紹介する契約形態は似ていますが、指示系統が異なるなど特徴があるため、ぜひ参考にしてください。
- 任意契約
- 準任意契約
- 請負契約
任意契約について
業務委託契約は、基本的に任意契約です。つまり契約の内容はフリーランスとクライアント双方の合意に基づいて自由に設定されます。任意契約においてフリーランスは、雇用される従業員ではなく、独立した業務提供者として行動します。そのため、労働法の適用を受ける従業員とは異なり、作業時間や方法に関しては、一般的にフリーランス自身が決定するのです。
任意契約は、フリーランスにとって大きな自由度を提供しますが、同時に自己責任も伴います。そのため、契約内容の詳細な理解と、クライアントとの明確なコミュニケーションが不可欠です。
準任意契約について
準任意契約とは任意契約の一形態で、特定の法律によって一部の条件や形式が規定されている契約のことです。つまり当事者は、契約の大部分を自由に決めることができますが、特定の部分については法律に従う必要があります。
準任意契約の特徴は、一部の条件が法律によって規定されているため、当事者はそれらの条件を守りながら契約を締結する必要がある点です。これは、特定の取引におけるリスクを低減し、当事者の保護を図るために設けられます。
任意契約と準任意契約は、契約の自由度と法的な保護のバランスをどのように取るかによって決まります。準任意契約の場合、当事者間の自由な合意を尊重しつつも、特定の法的枠組み内で契約が行われます。
請負契約について
請負契約とは、フリーランスとクライアント間で成立し、特定のプロジェクトや作業の完成を目的としたものです。請負契約では、フリーランスは特定の成果物の提供やサービスの完成を約束します。請負契約の核心は「成果物の完成」にあり、フリーランスは契約に定められた成果物を提供する責任を負います。報酬は通常、成果物の納品が完了した後、もしくは契約に定められた段階で支払われることが多いです。
フリーランスは、請負契約を結ぶ際には、自らの責任とリスクを理解し、必要に応じて法的な助言を求めることが望ましいとされます。つまり請負契約は、フリーランスにとって大きな機会を提供すると同時に、適切な契約管理が求められる契約形態です。
業務委託契約をする際の注意点
ここからは、業務委託契約を締結する際の以下の3つの注意点について、詳しく解説します。
- 偽装請負
- 報酬や経費の支払い
- 業務範囲と内容
偽装請負
偽装請負とは、名目上は「業務委託契約」として結ばれているものの、実際には労働者としての雇用関係に近い状態にある契約のことを指します。偽装請負の状態では、フリーランスは自由な働き方や独立性を失い、実質的には従業員と同様の指示や監督下で働くことになるのです。
偽装請負を避けるには、 契約を結ぶ前に自身の業務範囲や報酬、納期などの条件を明確にし、自身が独立した業務提供者として働くことができるよう、契約条件を明確にする必要があります。
報酬や経費の支払い
業務委託契約を結ぶ際、特に注意が必要なのが、酬や経費の支払いに関する部分です。この領域において生じるトラブルは、フリーランスの仕事の安定性や信頼性に大きく影響を与えるため、慎重な対応が求められます。
契約にまつわるトラブルを避ける方法は、契約書に報酬の金額、支払い条件、支払い日、経費の扱い方などを明確に記載することです。これにより後からの誤解を防ぐことができます。
業務範囲と内容
フリーランスとして業務委託契約を結ぶ際に重要なのが、業務の範囲と内容に関する明確な定義です。契約書には、どのような業務を行うのか、その範囲や内容を具体的に記載する必要があります。これにより、のちの誤解やトラブルを防げます。
トラブルを避けるためには、契約書の作成において、双方の合意に基づいた明確な記述をすることです。また、予期せぬ事態が発生した場合の対処法や変更・解約条件についても、あらかじめ定めておくことをおすすめします。
どう契約する?業務委託契約の流れ
ここからは業務委託契約を行うにあたり、どのように契約すればよいのかを以下の4つのポイントに絞って解説します。フリーランスとして業務委託契約をする際の参考にしてください。
- 内容の話し合い
- 契約書の作成
- 契約書の確認や修正
- 契約締結
内容の話し合い
フリーランスとして業務委託契約を結ぶ際、最も重要なのは「担当する業務内容の話し合い」です。この過程で、業務の範囲、詳細、納期、条件(報酬や経費支給の有無など)が決定されます。契約の成功は、この初期段階の明確なコミュニケーションに大きく影響されます。
業務内容の詳細を話し合うことは、双方の期待値を明確にし、誤解を避けるために不可欠です。具体的には仕事の具体的な範囲、要求される品質、納期、必要なスキルや経験、報酬の計算方法、支払い条件などを明確に定義します。これにより、仕事の実行過程でのトラブルや誤解を最小限に抑えることが可能です。
契約書の作成
フリーランスとして業務委託契約を締結する際、契約書の作成は非常に重要です。契約書に仕事の内容、範囲、納期、報酬、およびその他の条件を明確に記載することで、フリーランスとクライアント双方の期待と義務を明確にします。
契約書には、具体的な業務内容や期間、報酬の支払い方法、納期、成果物の品質基準など、業務の実施に必要な詳細を含めることが重要です。これにより、仕事の過程で発生する可能性のある誤解や不一致を防げます。
また契約書は、双方の合意を文書化し、法的な保護を提供する重要な役割を果たします。仕事の範囲が曖昧であったり、報酬の支払いに関する誤解があったりした場合、契約書はその解決のための基礎となります。
契約書の確認や修正
フリーランスが業務委託契約を結ぶ際には、契約書の確認や修正が重要です。確認や修正のプロセスは、フリーランスとクライアントの間の明確な合意を形成し、双方の利益と権利を守るための基盤を築きます。
まず、契約書の内容を入念に確認します。具体的には、業務の範囲、納期、報酬、経費の支給などの基本的な条件を契約締結前にくまなく確認することが必要です。契約内容がフリーランスの期待や要件と一致しているかを確認し、不明瞭な点や不公平な条項がないかを検討します。
次に、必要に応じて契約書の修正を行うことが重要です。実際の業務内容やフリーランスの能力に基づいて、契約書の内容を適切に調整することで、業務の実施における誤解やトラブルを防ぐことができます。
契約締結
契約締結は、フリーランスとクライアント間の合意に基づいて行われ、プロジェクトの目的、範囲、期間、報酬、納期などの重要な項目を定めます。
契約書が準備されたら、フリーランスとクライアントは内容を再確認し、双方が合意したら署名を行います。契約締結は、プロジェクトを正式に開始するための最終ステップです。
契約締結のプロセスは、プロジェクトの成功を確実にするために、両者にとって透明性と明確性を確保するために不可欠といえます。
業務委託契約で働くメリットとは
フリーランスとして業務委託契約で働くメリットは、主に以下の3つです。
- 自由度の高い働き方ができる
- 多様な経験を積める
- 自分の専門分野を深められる
まず業務委託契約を通じて、フリーランスは自由度の高い働き方を享受することができます。業務委託契約には、自分のスケジュールに合わせて仕事を選び、作業時間を自由に設定することが含まれます。また、自宅や好みの場所でリモートワークを行うことも可能です。
次に、業務委託契約では、さまざまなクライアントとの仕事を通じてスキルを広げ、多様な経験を積むことができます。これはフリーランスにとってキャリアの成長につながり、より多くの仕事の機会を引き寄せる可能性を広げるものです。
さらに、フリーランスは自分の専門分野を深め、独自のブランドを確立できます。これにより、専門性の高い仕事を受注しやすくなり、報酬額の増加にもつながります。
業務委託契約で働くデメリットや注意点とは
フリーランスとして業務委託契約で働くデメリットは、主に以下の3つです。
- 収入が不安定
- 自身で健康保険や年金、税金の手続きを行わなくてはいけない
- 自身でキャリアをコントロールしなければならない
まず、収入が安定しないことです。業務委託契約では、案件に応じた収入が変動するため、定期的な給与が保証されないことがほとんどです。そのため、収入が不安定になるリスクがあります。
次に、フリーランスは自身で健康保険や年金、税金の手続きを行う必要があります。これは通常、雇用されている場合は雇用主が行うため、フリーランスには追加の管理業務が発生します。
さらにフリーランスは、自分自身でキャリアの成長を管理する必要があります。継続的な学習やスキルのアップデートを自己責任で行わなければならず、これには自己投資が必要になります。
フリ-ランスの案件はどのように探す?
フリ-ランスエージェントを利用
フリーランスとしての案件を探す際、フリーランスエージェントを利用する方法があります。フリーランスエージェントは、フリーランスのスキルや経験に合わせた案件を提供してくれるため、案件探しの時間を大幅に節約できます。
「エンジニアファクトリー」は特にエンジニア向けのフリーランスエージェントで、IT・プログラミング関連の案件を多く扱っているのが特徴です。専門化されたエージェントは、特定分野の専門家であるフリーランスにとって、適切な案件を見つけるのに有効です。
フリーランスエージェントの利用は、専門的なサポートと豊富な案件提供により、フリーランスが自分のキャリアを有効に進めることができます。
SNSで探す
フリーランスとして仕事を探す際には、SNSの利用が効果的です。SNSは、プロジェクトの情報共有、クライアントとのネットワーキング、そして案件の獲得のためのプラットフォームとして広く利用されています。
SNSには、LinkedIn、X(旧Twitter)、Facebookなどがあります。これらのプラットフォームを活用することで、フリーランスは自分のスキルと経験を広くアピールし、潜在的なクライアントと直接的なやり取りが可能です。
フリーランスがSNSで案件を探す際には、プロフィールを最新の状態に保ち、専門性を強調することが重要です。
直接営業する
フリーランスとして案件を探す際に、直接営業する方法があります。直接営業は、フリーランス自身が積極的に潜在的なクライアントにアプローチし、自分のスキルやサービスを提案するものです。
直接営業のプロセスでは、まず自身の専門分野やスキル、経験してきた業務を明確にし、ターゲットとなるクライアントや業界を特定します。次に、これらの潜在的なクライアントにコンタクトを取り、自分のスキルや過去の実績、提供可能なサービスの詳細を伝えるのです。
フリーランスが直接営業を行う際には、自己紹介資料やポートフォリオを準備し、自分の提供価値を明確に伝えられるように準備することが肝心です。
求人サイトを利用
フリーランスとして案件を探すとき、求人サイトを利用する方法があります。
求人サイトは、プログラミング、デザイン、ライティング、コンサルティングなどの多様な業界や職種にわたるフリーランス案件を広範囲にわたって提供しています。フリーランスが特定のスキルを持っている場合、求人サイトを使って関連する案件を簡単に検索し、応募することが可能です。
求人サイトのなかには、履歴書やポートフォリオのアップロード、オンラインでの応募手続きなど、フリーランスの応募プロセスをサポートする機能を提供しているものもあります。求人サイトを利用することで、迅速かつ効率的に仕事に応募することが可能です。
フリ-ランスの案件を探すなら「エンジニアファクトリー」
フリーランスとして案件を探すときには、「エンジニアファクトリー」の利用がおすすめです。「エンジニアファクトリー」は、フリーランスのエンジニア向けの案件紹介に特化しており、自分のスキルと経験に適した案件を見つけることができます。
業界トップクラスの案件紹介数を誇り、一時的なプロジェクトへのアサインだけではなく、長期的なキャリアの支援も行っています。20代~50代まで幅広い年代のエンジニアをサポートしている「エンジニアファクトリー」に登録し、フリーランスとして仕事を始める際に、サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
ライター:前嶋 翠(まえじま みどり)
・プロフィール
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。