AIによってなくなる仕事・なくならない仕事|AI時代に生き残るために知っておくべきこと

「AIによって仕事がなくなるというのは本当なのか?」 「どの仕事がなくならない仕事なんだろう?」

AIが急速に浸透しつつある現代において、こういった不安を抱える人は多いのではないでしょうか。実際に、単純作業の繰り返しやパターン化された仕事は、AIに代替される可能性が高まっていると様々な研究機関が発表しています。

本記事では、元ヘルプデスクのSV(スーパーバイザー)として、チャットボットの開発・導入に携わったライター・やころが、AIによってなくなる仕事・なくならない仕事を具体的に紹介します。

AIが仕事を奪うという不安を抱えている方や、AIを上手に活用する方法を模索している方は、ぜひこの記事を最後まで読んで、これからのキャリアを考えるヒントにしてください。

ライター:やころ 

・プロフィール
コールセンターで培ったコミュニケーションスキルを活かし、ヘルプデスクの立ち上げやSVとしてチームを率いた経験を持つ。その後、エンジニアとしてシステム運用保守に携わり、IT業界でのキャリアを積む。現在は、SEO記事作成を通じて、ITに関する情報をわかりやすく発信中。

やころ

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AIによってなくなる仕事5選

AI技術の進化により、私たちの仕事は大きく変わりつつあります。特に、単純作業の繰り返しや、条件分岐によるパターン的な回答が可能な仕事は、AIに奪われる可能性が高まっています。この記事では、AIによってなくなると予想される仕事5選を紹介していきますので、今ある職業がどのような影響を受けるのかを見ていきましょう。

一般事務職

一般事務職とは、パソコンを使って事務処理作業を行う仕事です。データ管理、計算、文書作成などが基本業務となります。

一般事務職はルーティンワークが多く、パソコンでのデータ入力や事務作業といった単純作業が中心です。突発的なタスクや柔軟な対応が求められるシーンが少ないため、AIに代替可能な作業が多いと言えるでしょう。さらに、ルーティン作業はマニュアル化しやすく、人間よりもAIの方が正確に早く遂行できるため、正確性やスピードを強みとするAIのほうが優位です。

例えば、データ入力や転記業務は画像認識や音声認識の技術が発展したことで既に自動化が進められています。また、給与計算などの経理業務もさまざまな会計ソフトやクラウドサービスの登場により、人の手による作業は減ってきています。よって、一般事務職はAIによって代替される可能性が非常に高い職業の一つと言えます。

銀行員

銀行員は、金融商品を提案する営業や窓口事務、後方事務、金融・事業支援アドバイザーなど、さまざまな業務に携わる仕事です。しかし、これまでのように銀行に就職すれば安泰という時代は終わりを迎えつつあります。融資審査や資産運用アドバイス、送金などのサービスは、すでにインターネット上で受けられるようになり、オンラインでの預金引き出しや残高確認も一般的になっているためです。

さらに、銀行の業務において重要視される正確性も、人間よりAIのほうがはるかに優れています。人の持つノウハウよりも、AIが処理するビッグデータの方が圧倒的な情報量と正確さを持つため、今後は窓口業務や数字の確認作業、審査などの業務にもAIが導入されるでしょう。

今後は、顧客や融資先へのヒアリングや、ニーズに適した金融商品の提案など、人間にしか対応できない分野を除き、AIが銀行員の業務を担うことになります。したがって、銀行員の仕事は、AIによって縮小していくことが予想されます。

スーパー・コンビニの店員

スーパーやコンビニの店員は、レジ打ちや品出し、接客などが主な業務内容です。すでにセルフレジが導入されている店舗も多数存在し、今後さらに普及が進むでしょう。

レジ打ちや品出しといった単純作業は、AIが代替した方がヒューマンエラーを防げるため、AIが活躍できる業務となります。近年、都市部ではAIを活用した無人レジや無人コンビニの実証実験が行われています。例えば、2020年3月23日にはJR高輪ゲートウェイ駅の2階に無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」がオープンしました。

地方など高齢者が多い地域では、有人レジが全てなくなることは考えにくいですが、徐々にレジ打ちや品出しはAIが行い、店員は接客業務のみに専念するといったことが予想されます。

タクシー運転手

私たちが普段利用しているタクシーの運転手も、AIに取って代わられる未来は遠くありません。アメリカや中国ではすでに無人タクシーが登場し、実際に街を走っています。自動車メーカー各社が取り組む自動運転技術の精度は年々向上し、人を感知して停止するなどの機能は、一般的な車にもすでに搭載され始めています。

AIによる運転では居眠りやスピードの出しすぎ、よそ見など、ヒューマンエラーによる事故を減らすことが可能です。自動運転技術がさらに発展し、法整備が進めば、運転手の仕事は限定的なものになるでしょう。実際、東京都は「自動運転レーン」の先行整備を検討しているとされています。

今後は、駅から病院や商業施設などの決まったルートをAIの自動運転タクシーが巡回し、人の手の介助が必要な方は有人タクシーが担うといった分業制が、近い将来に始まるかもしれません。

電車の運転手

電車の運転手は、乗客を乗せた電車の運転を行うのが主な業務です。電車はあらかじめ敷かれたレールの上を走るため、予測不能なトラブルが起きにくく、ルートとスピードを設定すればAIにもできる可能性が高いです。特に利用客が少ない地方では鉄道赤字が問題となっており、その解決策として自動運転が注目されています。

2022年からはJR東日本の山手線にて自動運転の実証実験が開始されており、既に神戸新交通ポートライナーでは世界初の完全自動無人運転方式が採用されています。このように電車の自動運転化は進められていますが、人や車の侵入、自然災害などの突発的なトラブルへの対応が必要なため、すぐに電車内を完全に無人化するのは困難です。

しかし、運転業務の負担が軽減されることで、運転手が車掌の業務を兼務する可能性は十分にあります。今後、自動運転技術がさらに発展し、法整備が進むことで、電車運転手の仕事は限定的なものになるでしょう。

なくならない仕事5選

AI技術の進化が急速に進んでいる一方で、人間にしか行えない仕事も存在します。特に、突発的な出来事に柔軟に対応する仕事や、思いやりや共感力が求められる仕事は、今後もAIに取って代わられることは難しいでしょう。本記事では、AI時代においてもなくならないとされる仕事を5つ紹介します。

コンサルタント

コンサルタントは、クライアントの問題を分析し、解決策を考えることが主な業務内容です。人と人とのつながりが重要な職業であり、クライアントの表情や話し方から細かな需要を汲み取ったり、希望に合わせて解決策をカスタマイズしたりする能力は、AIよりも人間の方が優れています。

市場の流れや株価の変動を収集してデータ化することはAIが得意とする部分ですが、人同士のコミュニケーションが重視される仕事だからこそ、コンサルタントの仕事がAIに奪われる可能性は低いです。

クライアントが求める形で分かりやすく伝え、きめ細やかなコンサルティングを行うことは人間にしかできません。

コンサルタントには、要望に応じた適切な解決策を提案する力と、クライアントとのコミュニケーションスキルが求められます。このため、コンサルタントの仕事は今後もAIに代替されることは難しいでしょう。

カウンセラー

カウンセラーは、クライアントの相談に乗り、心を癒したり、ストレスを軽減したりする仕事を担う存在です。クライアントの本音を引き出し、感情を理解することはAIが苦手とする分野です。

やはり、人は悩み事があるときに人に相談したくなるものです。今後、AIの言語処理能力がさらに高まったとしても、「人に話を聞いてもらいたい」「人に共感して励ましてもらいたい」というカウンセラーへのニーズはなくなりません。

時に共感し、励まし、自分の体験を共有しながら、一緒に解決のための道を模索してくれる存在は、先の見えない時代だからこそ、よりニーズが増加していくことでしょう。カウンセラーは、人間ならではの繊細なコミュニケーションスキルと共感力が求められるため、AIに代替されることが難しい仕事の一つです。

介護職

介護職は、介護サービスが必要な利用者に対して生活援助や身体介助を行う仕事です。介護士には肉体的なサポートに加えて、心の支えになることも求められます。常に利用者の状態をチェックし、柔軟に対応するため、利用者の状態を把握し、ちょっとした変化にも気づいて対処する必要があります。

また、介護施設やサービスの利用者だけでなく、その家族に対する多角的なケアも求められ、温もりのある「人」が寄り添うからこそできる共感や励ましといったコミュニケーションが必要とされます。

今後、高齢化が進むと人手不足が懸念されますが、身体的・精神的なケアの両方をAIが全て担うのは難しいでしょう。業務の一部をAIがサポートし、ロボットが介助作業を補うなど部分的な補助は拡大していきますが、介護士の人間らしい対応が求められる場面は今後も多く残るでしょう。

AIエンジニア

AIエンジニアは、機械学習(ML)エンジニアとも呼ばれ、ディープラーニングなどの手法を用いて「アルゴリズム」と呼ばれる問題解決の手順を考え、システムやサービスを構築するエンジニアです。

AIシステムの開発・運用にはエンジニアリングの専門性が必要であり、単にAIアルゴリズムを理解するだけでなく、ソフトウェアエンジニアリングの知識と経験が求められます。AIがAIを作り出すことや、ゼロから新しいサービスやツールを作り出すことは依然として難しく、AIエンジニアがいなければ、AIやロボットの不具合や故障は修復できません。

また、ビジネスの課題を理解し、AI技術を用いてその課題を解決する能力が求められるため、AIが進化しても簡単には消えることがない職業です。当面の間、AIエンジニアという職はAIに代替されることはないでしょう。

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データサイエンティスト

データサイエンティストとは、統計学やアルゴリズムに基づいてデータを分析し、価値を創出し、課題を解決する専門職です。ビジネスとITの両方の知識が求められ、大量のデータから有用な洞察を引き出すための高度な分析スキルが必要です。

単にデータを分析するだけでなく、複合的な知識やスキルを駆使してデータを扱い、顧客の課題を解決することは、AIには難しい領域です。AIができるのはあくまで大量のデータを処理するところまでであり、バラバラに集められたデータを構造化し、意味を与えて戦略的に活用することはAIにはできません。

AI開発においても、膨大なデータから目的に合った分析や分類を行い、AIの精度向上のためにそのデータが果たす役割を見出す必要があります。プログラムのコードを書くことはAIにできても、状況に応じた意思決定やコミュニケーションスキルが必要な仕事は、IT分野であっても人間が担っていくでしょう。

このように、データサイエンティストの役割はAIに完全に代替されることが難しく、今後も重要な職業として続くことが期待されます。

なぜ今、AIが注目されているのか

近年、AI(人工知能)は急速に進化し、私たちの生活や仕事において注目を集めています。ここからは、AIの基本事項と実際の仕事における導入事例をご紹介していきますので、AIがどのように私たちの生活を変えつつあるのかを見ていきましょう。

AIの基本事項を解説

AI(人工知能)とは、人間の脳が行っている知的活動を同じように行うコンピューターシステムのことを指します。過去のAIは、稚拙でワンパターンな回答しかできませんでしたが、2022年に登場したChatGPTは、それまでの人工知能の精度を覆すクオリティの文章を生成できることで衝撃を与えました。以下にChatGPTをはじめとした代表的な生成AIツールを紹介します。

代表的な生成AIツール
Gemini(ジェミニ)Googleが開発したマルチモーダル生成AIモデル。テキスト、画像、音声、動画を入力として受け取り、テキストと画像を生成可能。
DALL・E3(ダリ3)OpenAIが開発した最新の画像生成AI。文章を基に画像を生成する。
ElevenLabs(イレブンラボ)イギリスのAIスタートアップ企業が開発した音声生成AIツール。自分の音声クローンの作成、音声の差し替えを行うことができる。
Runway(ランウェイ)Runway AI社によって開発された、テキストや画像から動画を生成できるAIサービス。
Claude(クロード)Anthropic社が開発したAIチャットツール。コード生成能力の高さが特徴。

また、2023年、ソフトバンクの孫正義氏は、10年以内に全人類の英知の10倍を持つ人工知能として、AGI(汎用人工知能)が登場する可能性があると語りました。このように、AIの進化は急速に進んでおり、今後ますます注目される分野となるでしょう。

仕事におけるAIの導入事例

近年、AI技術の進化により、さまざまな業界での導入が進んでいます。例えば、無人レジ店舗ではAIがレジ業務を担当し、効率的なサービスを提供しています。このような店舗では、従業員がいなくても顧客がスムーズに会計を済ませることができます。

また、ヤマト運輸では集荷受付の電話をAIオペレータが担当し、業務の効率化と顧客対応の迅速化を図っています。さらに、日本航空株式会社(JAL)ではAIチャットボットである「AIChat」を導入し、顧客の問い合わせに迅速に対応することで、顧客満足度を向上させています。

2023年には、伊藤園がテレビCMにAIタレントを起用し、話題を呼びました。AIタレントは人間のような自然な表情や動作で商品を紹介し、新たな広告の形を創り出しました。これらの事例からも分かるように、AIは私たちの仕事や生活において大きな役割を果たし、今後もその影響力は拡大していくことでしょう。

私の体験談:AI導入による仕事の変革事例

私が過去に所属していたヘルプデスクではSV(スーパーバイザー)として、チャットボットの開発・導入に携わった経験があります。その際は、応答事例の選別やAIへの機械学習を行っていました。

このチャットボットは、顧客が質問すると関連性の高いFAQサイトの回答ページのURLを提供する仕組みでした。実際に利用した顧客からは「簡単にいつでも使えて便利」という声があった一方、「望んでいる回答が得られない」という声もあったのも事実です。

この経験から、AIは単に導入すればよいものではなく、導入したAI技術の適切な利用方法をユーザーに認知してもらえなければ、AIの真価は発揮されないと実感しました。AI技術は今後も進化し、技術レベルの向上とともにこうした課題は減少すると思われますが、仕事に導入する際はユーザー視点を持って導入することが重要です。

AIが変える働き方

AI技術の急速な進化により、私たちの働き方は大きく変わりつつあります。AIは効率化や自動化をもたらし、多くの分野での業務の進め方を根本的に変える力を持っています。しかし、AIには得意とすることもあれば、不得意なこともあるため、これらの特徴を理解することが重要です。あわせて、AIの導入によってさまざまな職業がどのように影響を受けるのかも解説しますので、未来の働き方のヒントにしてください。

 AIが得意とすること

AIは、特定の分野で人間を凌駕する能力を持っています。まず第一に、データ分析と学習です。AIは膨大なデータを迅速に処理し、パターンやトレンドを見つけ出すことが得意です。

次に、言語、画像、音声の処理と認識です。AIは自然言語処理(NLP)技術を駆使してテキストデータを理解し、画像認識技術を使って写真やビデオから情報を抽出することができます。また、音声認識技術により、音声をテキストに変換したり、音声指示を理解したりすることも可能です。

さらに、AIはミスなく同じ作業を繰り返す能力に優れています。人間が繰り返し行うとミスが発生しやすい作業でも、AIは正確に実行することができます。

AIはデータ分析と学習、言語・画像・音声の処理と認識、そしてミスなく同じ作業を繰り返すことが得意であり、これらの能力を上手に活用することが、今後のAI時代において重要です。

AIが不得意なこと

AI(人工知能)は多くの分野で優れた能力を発揮していますが、不得意なことも存在します。

まず、クリエイティブな作業です。AIは過去のデータやパターンに基づいて予測や分析を行うことは得意ですが、まったく新しいアイデアや独創的な作品を生み出すことには限界があります。絵画や音楽、文章の創作など、人間の想像力や直感に依存する分野では、依然として人間のほうが優れています。

次に、人の心情を読み取って寄り添う能力です。AIはテキストや音声から情報を抽出することができますが、感情や微細なニュアンスを理解し、共感することは難しいです。例えば、カウンセリングや介護の分野では、クライアントの感情に寄り添い、適切な支援を提供することが求められますが、これをAIが完全に担うことは困難です。

最後に、臨機応変な対応です。AIは事前にプログラムされたルールやデータに基づいて動作しますが、予測不可能な状況に直面した際に柔軟に対応することは難しいです。緊急事態や突発的な問題に対して即座に判断し対応する能力は、人間のほうが優れています。

上記にあげたAIが不得意なことも理解し、その限界を踏まえて活用することが重要です。

AIがもたらす仕事への影響

2015年にオックスフォード大学と野村総研によって、「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能になる」という試算が発表されました。技術の進化は著しく、これまで機械化・自動化が難しいとされていた業務にも広がりを見せ、人間よりも機械の方がはるかに得意な分野が数多く誕生しています。

19世紀の産業革命で製造業に機械が導入され、熟練工が不要になったことと同様に、AI技術により人の手で行うよりも遥かに効率的であるため、不要となる仕事が増える可能性があります。

AI技術の進化は目まぐるしく、今後も止まることはないと考えられます。現在安泰と言われている仕事であっても、明日にはAIによる影響を受ける可能性があります。AI技術の進歩を理解し、人にしかできないスキルを磨いていくことが、今後の人生を左右する重要な要素となるでしょう。

 AI時代に生き残るために身につけるべきスキル

変化が激しいAI時代に生き残るためには、AIでは持ちえない人ならではのスキルを獲得することが必要です。本記事では、特に必要な3つのスキルとして、以下を紹介します。

・AIリテラシースキル

・クリティカルシンキング

・コミュニケーションスキル

これらのスキルについて一つずつ見ていきましょう。

AIリテラシースキル

AIの導入や運用が一般的になる中で、AIを専門的に扱うスキルだけでなく、運用するためのリテラシースキルが求められます。AIリテラシースキルとは、AIシステムを効果的に活用するために必要な基本的な知識と能力を指します。

まず、データの価値を理解することが重要です。AIは大量のデータを処理し、その結果をもとに意思決定を行います。そのため、データの質や信頼性を評価し、AIの出力結果を適切に評価・検証できる能力が求められます。

さらに、プライバシーや倫理問題についての基本的な知識も必要です。AIが扱うデータには個人情報が含まれることが多いため、適切な取り扱いが求められます。また、AIの利用が社会に及ぼす影響や倫理的な側面についても理解し、責任を持って運用することが重要です。

以上から、AIリテラシースキルは現代のビジネスにおいてますます重要となっており、AI技術を最大限に活用するためには欠かせないスキルと言えるでしょう。

クリティカルシンキング

急激に変化するAI時代において、過去の経験や知識だけでは対応しきれない問題が多く発生します。そこで重要になるのがクリティカルシンキング(批判的思考)です。クリティカルシンキングとは、問題を多角的に分析し、論理的かつ客観的に考える能力を指します。

AIは膨大なデータを迅速に処理し、解決策を提示することが得意ですが、その解決策が適切かどうかを判断するのは人間の役割です。AIの提示した解決策を鵜呑みにするのではなく、複数の解決策から最適なものを選び取ることができなければ、問題の解決から遠ざかってしまうリスクがあります。

また、AIが出した答えが常に正しい保証はありません。過去のデータに誤りが含まれていれば、間違ったデータが提示される可能性があります。そのため、数あるデータの中から正しいものを取捨選択するクリティカルシンキングは欠かせません。

クリティカルシンキングを身につけることで、AIの進化に伴う変化に適応し、未来の働き方を切り拓いていくことができます。AI時代において、クリティカルシンキングは必須のスキルとなるでしょう。

コミュニケーションスキル

AIが進化しても、対人間のコミュニケーションは依然として不可欠です。AIは膨大なデータを分析し、効率的に情報を提供することが得意ですが、人間の感情を完全に理解し、共感することはできません。マーケティングや営業活動において、消費者の共感を捉える能力は、人間にしかできない重要なスキルです。

また、組織内でのプロジェクトを円滑に進めるためには、折衝力が求められます。チームメンバーとの意見調整や対立の解決には、優れたコミュニケーションスキルが必要です。AIは複雑な人間関係を理解し、適切に対処することができません。

AI時代においてもコミュニケーションスキルは非常に重要であり、AI時代に生き残るためには欠かせないスキルです。コミュニケーションスキルを磨くことで、AI技術の進化を恐れない未来の生き方を手に入れることができるでしょう。

私が実践する仕事・プライベートでのAI活用方法

AI時代において、AIの真価を理解するためには、実際に利用して体感することが不可欠です。ここでは、私自身が日々実践しているAIの活用法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

文章作成

ChatGPTをはじめとする文章生成AIを利用する際には、特に文章作成をAIに任せることがおすすめです。作成できる文章は、仕事で用いるメール文や会議の議事録はもちろん、知人に送る手紙や結婚式の挨拶文なども含まれます。AIに作成したい文章のテーマを与えるだけで、自然な文章の作成が可能です。 

より完成度が高い文章を生成してもらう際のコツとしては、その文章のターゲット、書く立場の設定、文字数といった条件を具体的に指示すること。これにより、与えた条件に従った的確な文章に仕上げられます。 

注意点として、生成された内容には不正確な情報や、AIが勝手に作り上げた内容が含まれている可能性があるため、出来上がった文章を鵜呑みにせず、必ず自身で一度見直すことが必要です。ぜひ、生成AIを活用して、読みやすくレベルが高い文章を作成してみてください。

ソースコードの解析

次におすすめのAI活用方法は、ソースコードの解析です。仕事でプログラミングを行っている方はもちろん、新しくプログラミング言語を習得中の方でも、ソースコードの間違いをすぐに見つけられないことがあるでしょう。

そんな時には、自分が作成したソースコードを生成AIに見てもらいましょう。利用しているプログラミング言語を記載し、「~のプログラムのエラーを修正してください」と指示するだけで、修正されたソースコードを提示してくれます。長時間かかっていた確認をすることなく、短時間でバグを見つけられます。

ただし、会社の業務で活用する際は、セキュリティーポリシーを遵守してAIを利用する必要がありますので、注意しましょう。

アイデア出し

最後にご紹介するAIの活用方法はアイデア出しです。仕事で新しい企画を立案しなければならない場面で、新しいアイデアがなかなか浮かばないことがあります。そんな時には、生成AIにアイデア出しを依頼してみましょう。

指示の仕方は、立案してほしい内容を記載し、「~を考えてください」や「~についてどのようにすればよいですか?」と質問するだけです。AIはそのテーマに沿って、さまざまな提案をしてくれます。

AIは人間の経験や感情に縛られないため、バイアスがかからず自由な発想で解決案を提示してくれます。突拍子もない解決案が紛れる場合もありますが、自分では考えつかなかったような斬新なアイデアを提示してくれることもあります。アイデア出しに行き詰まった時には、ぜひAIを活用してみましょう。

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AIの進化が進んでも、エンジニアの仕事は依然として重要です。高度な技術や創造性を求められる分野では、AIには代替できない人間の力が必要不可欠です。エンジニアファクトリーは、そんなあなたのスキルを最大限に活かす案件をご紹介しています。

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まとめ

AI技術の急速な進化は、私たちの働き方に大きな変化をもたらしています。AIによる自動化の波は、単純作業やパターン化された業務を代替するだけでなく、より高度な業務にも広がりつつあります。

この記事で紹介した「AIによってなくなる仕事」の一般事務職、銀行員、スーパー・コンビニの店員、タクシー運転手、電車の運転手は、いずれもAIの進化によって代替される可能性が高い職業です。しかし、すべての仕事がAIに取って代わられるわけではありません。

人間ならではの創造力や共感力が求められる職業は、引き続き重要な役割を果たすでしょう。変化の中で生き残るためには、AI技術の発展に目を向け、常に学び続ける姿勢が求められます。AI技術の進化を恐れるのではなく、積極的に活用し、自分自身の価値を高めていくことが、未来の働き方において重要となるでしょう。ぜひ本記事で得た知識を活かして、AI時代のキャリア形成をより良い形で築いてください。

ライター:にのまえ はじめ

・プロフィール
大手精密部品メーカーで社内SE・PGを経験。その後、国内のSIerに転職し生産管理システムの開発・導入・保守・運用を担当。現在は自らIT企業を立ち上げ、顧客企業のDX化やIT化による業務改善の支援を行っている。並行して企業サイトやWebメディアでライターとしても活動中。趣味は筋トレ・プロレス観戦。
Website:https://writer.yui-road.com/

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