フリ-ランスはクレジットカードを作れない?審査のポイントやおすすめクレジットカードご紹介
働き方に自由を求めて企業を退職し、独立してフリーランスになる人や本業を続けながら副業としてフリーランスをする人も増えてきました。
一方で、フリーランスはクレジットカードを作れないと言う噂を聞いたことがありますが、実際どうなんでしょうか?
これから独立してフリーランスを目指す人や今現在フリーランスとして活躍されている人向けに、クレジットカードの審査を通過させるためのポイントやおすすめのクレジットカードをご紹介します。
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フリ-ランスはクレジットカードの審査に通りにくい?
フリーランスとして仕事をしていくにあたり、クレジットカードはとても便利ですが、審査に通りにいくのでしょうか?
会社員に比べて、フリーランスはクレジットカードの審査に通りにくいという傾向があるようです。
それは、毎月安定した収入を得られるサラリーマンに対して、フリーランスは収入に波があり安定しないことが要因となっています。クレジットカード会社にとっては、支払いの遅延があると一番困るからです。
それでは、フリーランスが確実にクレジットカードを作る方法はないのでしょうか?
次の章以降で、クレジットカードを確実に作る方法やポイントについて詳しく見ていきましょう。
フリ-ランスのクレジットカード作成は独立前に!
独立してフリーランスになると、企業に属していた時に何も気にしなくてよかった手続きなど、やらないといけないことが確実に増えます。
そういった中、クレジットカードの審査に落ちる不安を抱えていては仕事にも集中できないため、企業で働いているうちの独立前に1枚作っておくことをおすすめします。
ここで、株式会社GV『まねーぶ』が全国のフリーランス500人にクレジットカードの利用調査を行ったところ、407人にあたる81.4%が独立前に発行したと回答しています。
また、そのうち勤務先情報などの登録情報の変更手続きをした人は、77.1%でした。
このことから、フリーランスのクレジットカード審査が通りにくいことを懸念し、多くのフリーランスが独立前に作っていたことがよくわかります。
次の章で、もしも独立前にクレジットカードを作れなかった人向けに、独立後にクレジットカードを作るポイントについて詳しく見ていきましょう。
フリ-ランスが独立した後にクレジットカードを作るポイント
独立したあとにクレジットカードを作る場合、『個人向けクレジットカード』と『フリーランス向け法人カード』の選択肢があります。
そこも踏まえて、以下の内容で見ていきましょう。
- 個人向けクレジットカードは流通系が〇
- フリ-ランス向けのクレジットカードがある
- デビットカードを利用するという手も
それぞれ解説します。
個人向けクレジットカードは流通系が〇
個人向けクレジットカードは、発行元により流通系、銀行系、信販系の大きく3つに分類されます。その中でも、流通系が比較的審査に通りやすく、おすすめです。
フリ-ランス向けのクレジットカードがある
フリーランス向けの法人カードには、事業経費を支払うことを目的として、『ビジネスカード』『コーポレートカード』の2種類があります。
『ビジネスカード』は、カード使用者が20名以下の中小企業やフリーランス向けのカードです。それに対して『コーポレートカード』は、カード使用者が20名を超える大企業向けのカードになります。
『コーポレートカード』は『ビジネスカード』に比べて限度額が大きく、個人ごとの限度額設定も可能で、事業規模に合わせて選択されると良いでしょう。
デビットカードを利用するという手も
フリーランスが使える法人デビットカードというものがあります。法人デビットカードは、即時引き落としであることから、審査が通りやすく法人銀行口座があればフリーランスでも持つことが可能です。
法人デビットカードは、クレジットカードと同様に利用可能ですが、銀行口座残高内でのご利用となるため注意が必要です。
これまで、フリーランスが独立した後にクレジットカードを作成するポイントについて詳しく解説しました。
次の章で、フリーランス向け法人カードであるビジネスカードのメリットについて見ていきましょう。
法人カード(ビジネスカード)のメリット
法人カード(ビジネスカード)を利用するにあたってのメリットは、以下の6つになります。
- 限度額が比較的高い
- 経理管理がしやすい
- 資金繰りに余裕ができる
- ポイント還元により経費節減になる
- 付帯サービス・手厚い保険がついている
- 会計ソフトとの連動ができる
それぞれ解説します。
限度額が比較的高い
法人カードは、個人向けクレジットカードに比べて限度額が高い傾向にあります。利用開始すぐに大きな金額での支払いは難しい可能性があるので要注意ですが、フリーランスには利便性が高いカードと言えます。
経理管理がしやすい
法人カードを持つことで、個人向けクレジットカードでの私的利用で使った分と分けて経理管理がしやすいです。一方でフリーランスのなかには、個人向けクレジットカードをそのまま利用する人もいるようです。
そのまま利用することで、確定申告の際にそれぞれ計算が必要になり経理管理が煩雑になってしまうため、できるかぎり分けることをおすすめします。
あわせて読みたい記事:フリーランスが確定申告をするときってどうするの?注意点は?
資金繰りに余裕ができる
法人カードは、仕事のうえで必要となるさまざまな経費の支払いに使うことができ、口座からの引き落としはカード決済日から約1〜2ヵ月後となります。
そのため、決められた日に支払いが行われることで、キャッシュフローが安定し資金繰りに余裕ができます。
ポイント還元により経費節減になる
法人カードは、経費の支払いに応じて0.5~1.0%のポイントが還元されるカードが多いです。
たとえば、経費で15万円のノートPCを購入した場合、還元率が0.5%であれば7,500円、1.0%であれば15,000円分のポイントが溜まります。ポイント還元サービスを利用して、溜まったポイントで消耗品や備品を購入することで経費節減に繋がります。
あわせて読みたい記事:フリーランスエンジニアが経費として落とせるもの、落とせないもの
付帯サービス・手厚い保険がついている
法人カードの多くは、個人向けクレジットカードよりもビジネスで役立つ付帯サービスや手厚い旅行傷害保険がついているため、接待に利用できそうな飲食店の割引などサービスが充実しているのもおすすめです。
また、回数制限内であれば無料で税理士への相談が受けられるなど、珍しいサービスがついた法人カードもあるようです。
会計ソフトとの連動ができる
法人カードと会計ソフトとの相性も良く、クラウド型の会計ソフトに法人カードの設定をすることで、自動で利用明細を取得し帳簿に反映してくれます。
これまで、法人カードのメリットについて詳しく解説しました。
それに対して、法人カードを利用するうえでのデメリットにはどのようなものがあるでしょうか?次の章で、法人カードのデメリットについて見ていきましょう。
法人カード(ビジネスカード)のデメリット
法人カードを利用するにあたってのデメリットは、以下の2つになります。
- 年会費が必要なカードが多い
- 必要な限度額が確保できないカードがある
それぞれ解説します。
年会費が必要なカードが多い
法人カードは、個人向けクレジットカードのような年会費無料のカードが少ない傾向にあります。それは、法人カードのメリットにあるように付帯サービスや旅行傷害保険が充実しているためでしょう。
そのため、年会費を支払いたくない人にとっては大きなデメリットと言えるでしょう。
必要な限度額が確保できないカードがある
法人カードには、事前に限度額が開示されていないものもあるようです。審査後に限度額が設定されるため、業務で実際に使う際に必要な限度額が確保できない可能性があります。
カードを発行する前に、事前に確認することをおすすめします。
これまで、法人カードのデメリットについて解説しましたが、発行する際に条件などを事前に確認しておけば問題ないでしょう。
次の章で、実際に法人カードの審査を申し込むときのポイントについて見ていきましょう。
法人カード(ビジネスカード)の審査を申し込むときのポイント
フリーランスが法人カードを申し込む際に、収入が不安定であることを理由に審査に通りにくいと不安に思っている人も多数いらっしゃるのではないでしょうか?
この章では、法人カードの審査を申し込むときのポイントについて見ていきましょう。
- 過去に支払い遅延がないかどうか
- 一度に複数社のクレジットカードの申し込みをしていないかどうか
- 開業届を出しているか
- キャッシング枠を設定していないかどうか
それぞれ解説します。
過去に支払い遅延がないかどうか
クレジットカードを持っている場合は、過去の利用履歴のチェックが行われます。もし、過去にクレジットカードの支払い遅延やキャッシングがない場合は、審査に通過する可能性が高くなります。
一度に複数社のクレジットカードの申し込みをしていないかどうか
信用情報機関と言う各カード会社がクレジットカードの詳細情報を照会できる機関が存在し、クレジットカードの使用状況や申し込み状況が6か月間共有されるようになっています。
もし、短期間で複数社のクレジットカードの申し込みをしていた場合、資金繰りで問題があると思われる可能性があります。
2社程度なら良いですが、一度に3社以上でクレジットカードの申し込みをしないようにしましょう。
開業届を出しているか
開業届を出すことをおすすめします。開業届を出すことで事業が正しく行われていることの証明になり、社会的信用を高めることができます。
さらに、屋号付き口座を開設することをおすすめします。屋号口座を作ることで、フリーランスとしての信用性が高まります。
キャッシング枠を設定していないかどうか
法人カードは、キャッシング枠を設定できないものがほとんどですが、なかには設定できる
ものもあります。
ただ、キャッシング枠を設定することで、資金繰りに問題があるように見えてしまいます。そのことで審査に不利になる可能性があるため、設定しないようにしましょう。
これまで、法人カードの審査を申し込むときのポイントについて詳しく解説しました。
それを踏まえて、フリーランスが法人カードを選ぶ際に、どういった点を注意したら良いのでしょうか?
次の章で詳しく見ていきましょう。
法人カード(ビジネスカード)の選び方
法人カードを選ぶポイントは、以下の4つになります。
何を優先させたいのかどうかを考えたうえで、条件に合ったカードを選択するようにしましょう。
- 申し込み条件
- 年会費
- 限度額
- ポイント還元
それぞれ解説します。
申し込み条件
まず最初は、申し込み条件です。
条件が法人のみとなっている場合があり、その場合はフリーランスは申し込みが出来ません。
申し込みが可能な場合でも、『開業後3年経過していること』が条件になっていることもあるため、まず最初に申し込み条件をクリア出来るか確認しましょう。
年会費
次に年会費を確認しましょう。
法人カードは、年会費永年無料となっているものもありますが、年会費が設定されているものが多いです。
また、年会費以上の付帯サービスや特典が付いているカードもありますので、そう言った視点で選択されるのも良いでしょう。
ただ、空港ラウンジ利用や旅行傷害保険、レストランの割引サービスなどが多いため、自身にあったサービス内容かどうかも確認する必要があります。
限度額
次に限度額を確認しましょう。
個人向けクレジットカードより法人カードの限度額が大きくはなりますが、ご利用計画をある程度立てたうえで、どれぐらいの限度額が必要かどうかを事前に確認することをおすすめします。
しばらくフリーランスとして1人で事業を続ける予定であれば良いですが、先々法人化して従業員を雇う計画があれば、そこも考慮しておきましょう。
ポイント還元率
次にポイント還元率を確認しましょう。
ポイント還元率が高ければ高いほど、利用額に応じて付与されるポイントが多くなります。溜まったポイントを活用して、消耗品や備品を購入することで経費節減にも繋がります。
しかし、個人向けクレジットカードより法人カードの還元率が低い傾向にあるため、そこは押さえておきましょう。
これまで、法人カードを選ぶ際のポイントについて詳しく解説しましたが、フリーランスにはどのカードがおすすめなのでしょうか?
次の章で詳しく見ていきましょう。
フリーランスにおすすめの法人カード(ビジネスカード)5選
フリーランスにおすすめの法人カードは、以下の5つになります。
- 三井住友カードビジネスオーナーズ
- JCB法人カード
- JCB CARD Biz
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド
それぞれ解説します。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 0.5~1.50%(Vポイント) |
発行スピード | 1週間程度 |
限度額 | ~500万円 |
国際ブランド | VISA、MASTER CARD |
おすすめポイント | 年会費永年無料の法人カード本人確認書類のみでOK!登記謄・決算書不要500万までの限度額(所定の審査あり)高いポイント還元率最大1.50%追加カード19枚まで無料発行可能 |
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JCB法人カード
年会費 | 初年度無料 |
ポイント還元率 | 0.47~1.49%(Oki Dokiポイント) |
発行スピード | 約2週間 |
限度額 | ~100万円 |
国際ブランド | JCB |
おすすめポイント | 初年度年会費無料!2年目以降も1,375円(税込)で格安Amazon利用時ポイント3倍、スタバで10倍ETCカード年会費無料で複数枚作成可能弥生会計オンラインが初年度無料で利用可海外・国内旅行傷害保険が最高3,000万円(利用付帯)業界初!サイバーリスク保険付帯 |
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JCB CARD Biz
年会費 | 初年度無料 |
ポイント還元率 | 0.47~1.49%(Oki Dokiポイント) |
発行スピード | 約2~3週間 |
限度額 | ~100万円 |
国際ブランド | JCB |
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セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス
年会費 | 22,000円(税込) ※入会特典で無料 |
ポイント還元率 | 0.50~1.00% |
発行スピード | 最短3営業日 |
限度額 | ~300万円 |
国際ブランド | American Express |
おすすめポイント | 本人確認資料のみで、会社設立1年目でも可能限度額最高300万円JALマイル還元率1.125%海外・国内旅行傷害保険が最高1億円(利用付帯)コンシェルジュサービス・プライオリティパス |
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三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド
年会費 | 5,500円(税込) ※2年目以降は条件付き無料 |
ポイント還元率 | 0.50~1.50% |
発行スピード | 約1週間 |
限度額 | ~500万円 |
国際ブランド | VISA、MASTER CARD |
おすすめポイント | 初年度年会費無料【2024/3/31まで】条件付きで年会費永年無料本人確認書類のみでOK!登記謄・決算書不要500万までの限度額(所定の審査あり)高いポイント還元率最大1.50%毎年10,000ポイント利用特典 |
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これまで、フリーランスにおすすめの法人カードについてご紹介しました。
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まとめ
この記事では、フリーランスでもクレジットカードを作れるのかについて解説してきました。
独立後にクレジットカードの審査に通るためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 過去に支払い遅延がないかどうか
- 一度に複数社のクレジットカードの申し込みをしていないかどうか
- 開業届を出しているか
- キャッシング枠を設定していないかどうか
フリーランスでも、クレジットカードを作ることは可能です。ただし、会社員と比較して審査が厳しくなる傾向にあるため、事前にしっかりと準備しておくことが大切です。
ライター:前嶋 翠(まえじま みどり)
・プロフィール
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。