「プログラマー」で検索すると「プログラマーはやめとけ」といった検索ワードが表示されることがあります。IT業界の発展に伴って、多くの人々がプログラマーとしてのキャリアを考えるようになったにもかかわらず「やめとけ」と言われるのは、なぜでしょうか。
この記事では、プログラマーは「やめとけ」と言われる理由を考察し、プログラマーの仕事の魅力やメリット、向いている人の特徴を詳しく解説します。プログラマーという仕事について知ったうえで、自分に向いているかどうかを考えてみましょう。

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- プログラマーはやめとけと言われる理由
- プログラマーがきつい・やめたいと思ったら
- プログラマーの魅力・メリット
- プログラマーの将来性
- プログラマーが向いている人の特徴
- プログラマーが向いていない人の特徴
- プログラマーからのキャリアチェンジ
- プログラマーの求人ならエンジニアファクトリー
- まとめ
プログラマーはやめとけと言われる理由
「プログラマーはやめとけ」という声を耳にしたことがある人も多いかもしれません。需要の高い職種として注目される一方で、実際に業界で働く人からは厳しい現実も聞こえてきます。特に、労働時間の長さや技術の変化の激しさ、ストレスの大きさなどがその理由として挙げられます。
もちろん、すべての職場が過酷というわけではありません。しかし、あらかじめどんな課題があるのかを知っておくことで、自分に向いているかどうかを冷静に判断できます。ここでは、なぜ「やめとけ」と言われるのか、現場で語られる8つの背景を掘り下げていきましょう。
仕事量や残業が多い
「プログラマーはやめとけ」と言われる背景には、かつての過重労働のイメージがあります。特に、納期に追われるプロジェクトや、トラブル対応が頻発する運用保守の現場では、残業が続くこともありました。
ただし近年では、リモートワークやスクラム開発の導入などにより、無理のあるスケジュールを避ける取り組みも進んでいます。実際、開発フローが整っている企業では、残業はほとんど発生しないという声も増えています。
とはいえ、プロジェクトの状況によって一時的に忙しくなる時期はあるため、完全に定時で帰れる業種ではないという認識も必要です。「やめとけ」と言われるのは、そうした波を知らずにギャップを感じる人が一定数いるからかもしれません。

納期のプレッシャー
「プログラマーはやめとけ」と言われる背景には、納期に対するプレッシャーの強さがあります。たしかに、開発プロジェクトにはスケジュールがあり、途中で仕様変更や予期せぬバグが発生すると、タスクの見直しや追加対応が必要になることもあります。
ただ、近年の開発現場では、アジャイル開発やスプリント制を取り入れている企業が増え、「無理な納期で一気に仕上げる」ような進め方は減ってきています。タスクを小さく区切り、こまめに進捗を確認する仕組みが浸透しているため、納期の圧力そのものは緩和されつつあるのが実情です。
また、フリーランスとして働く場合、自分でスケジュールをコントロールできる部分も多く、納期管理そのものがストレスになるケースは比較的少ないと言われています。むしろ、クライアントとのすり合わせや自分の見積もり精度のほうが問われることになります。
とはいえ、チームでの開発や受託案件では他の工程との連携もあるため、納期意識を持つことは大前提です。納期そのものよりも、それに対する準備やスケジュール設計の考え方が求められる仕事だと捉えるほうが、現実に即しています。
修正やテスト・検証が大変
プログラマーの仕事では、修正やテスト・検証の工程がつきものです。開発フェーズの中でバグや不具合が見つかるのは珍しくなく、これに対応するための手戻りや再調整が発生することもよくあります。
たしかに、バグの修正や動作検証は地道な作業が多く、開発の「花形」ではない地味な仕事かもしれません。ですが、ここを丁寧にやらなければ、プロダクトの品質は上がりませんし、クライアントやユーザーからの信頼も得られません。
特にリリース前のテストは、単体テスト・結合テスト・ユーザーテストなど複数の段階があり、細かな確認を積み重ねる必要があります。正直「面倒だな」と感じることもあるでしょうが、それを疎かにしてリリースしてしまえば、後で取り返しのつかないトラブルにつながることもあります。
つまり、修正・テストは「しょうがない」ではなく「避けて通れないし、価値ある工程」。そこに根気よく向き合える人は、長く現場で信頼される存在になります。
あまり給与が上がらない
「プログラマーはやめとけ」と言われる理由として、給与が伸びにくいという声を聞くことがあります。ただしこれは、あくまで“正社員としてSIerなどに在籍し続けた場合”の話です。
たとえば大手企業や下請け構造の中にいると、成果よりも年功序列が優先されがちで、どれだけスキルがあっても給与がなかなか反映されないケースがあります。また、社内で評価されても昇給幅が小さく、数年かけても年収が大きく変わらないこともあるでしょう。
一方で、フリーランスや業務委託として案件ベースで働く場合、単価は自分のスキルと実績に正直に反映されます。たとえばWeb系ベンチャーでのReact案件や、モダンな開発環境での業務経験があれば、月収が一気に跳ね上がることも珍しくありません。
「給与が上がらない」という意見には背景がありますが、それは働き方や選ぶ環境によって大きく変わるという点も見逃せません。閉じた環境にとどまるか、スキルを武器に外へ広げるか。選択肢次第で収入の伸び方も大きく変わってきます。
知識・技術を学び続けなければいけない
プログラマーの仕事は、つねに新しい技術に触れ続ける必要があります。言語やフレームワーク、開発手法、インフラ構成など、現場で使われる技術は数年単位でガラッと変わることもあります。
もちろん、一定の分野で長く戦えることもありますが、「一度覚えたら一生使える」という世界ではありません。だからこそ、自己学習が日常的に求められる職種でもあります。
とはいえ、こういった変化を「大変そう」と感じる人は、そもそもプログラマーを目指さない傾向があります。つまり、好奇心や技術への興味が自然と湧く人にとっては、「学び続けること」は苦痛ではなく、むしろ楽しさややりがいになっているケースが多いのです。
この業界では、学ぶ姿勢そのものが仕事の一部。そのスタンスに自分が合っているかどうかは、早めに見極めておくべきポイントです。
トラブルの緊急対応がある
プログラマーの仕事には、確かにトラブル対応がつきものです。開発したシステムが本番環境でエラーを起こすことは避けられず、特にサービス提供時間が限定されていないWebサービスや基幹システムでは、障害が発生した際に即時の対応が求められます。
とはいえ、「夜中でも電話がかかってくる」「休日もサーバールームに呼び出される」といったイメージはやや古く、近年ではオンコール体制や監視・運用担当の分業が進んでいるため、すべてのプログラマーが常に緊急対応に追われるわけではありません。
特に自社開発企業やBtoC向けのWebサービス運営では、アラート通知や復旧フローの整備が進み、個人の裁量に任せきりということは減っています。逆に、受託開発やSESで運用保守も請け負う現場では、緊急対応が発生することも。
つまり「緊急対応が多い=全プログラマーに当てはまる話」ではありません。「どのフェーズを担当する仕事か」によっても大きく違うため、応募前に求人票や面談で確認するべきポイントだといえるでしょう。
実力主義である
IT業界では、他の職種に比べてスキルや成果が重視されやすい傾向があります。とくに成果が数値化しやすい開発現場では、設計力・実装力・スピード・バグの少なさなどが評価に直結するため、「実力主義的」な面はあるでしょう。
とはいえ、現実の現場はそれだけで成り立っているわけではありません。
たとえば、ドキュメント整備やチーム内でのレビュー対応、後輩育成など、目に見えにくい貢献も評価される企業が増えています。また、実力に不安があっても周囲と円滑に連携しながら地道に取り組める人材は、むしろチームに歓迎されることも多いのが実情です。
さらに、スタートアップや受託開発では即戦力が求められる一方で、自社開発企業では「中長期で育てる前提」でポテンシャル採用をすることもあります。
つまり、一部に「実力主義がきつい」と感じる現場があるのは事実でも、すべてのプログラマーが常に成果だけで評価される世界ではないということです。向いている働き方や環境を見極めることが大切です。
社内外のコミュニケーションが意外に多い
プログラマーというと、一人で黙々とコードを書いているイメージを持たれがちですが、実際には社内外の関係者とのやり取りが発生する職種です。要件定義では営業やディレクター、設計フェーズではPMや上流エンジニア、実装以降ではデザイナー・テスター・インフラ担当・顧客など、関係者との調整が少なからず必要です。
特にチームで開発を進める現場では、コミュニケーションのすれ違いが原因で手戻りが発生することもあり、情報共有の丁寧さが求められる場面もあります。

ただし、これはプログラマーに限った話ではありません。むしろ「社内外との調整が全くない仕事」の方が少ないでしょう。職種ごとに必要なコミュニケーションのスタイルが違うだけで、苦手意識を持つ必要はありません。
たとえば、直接顧客折衝が少ない社内SEやテストエンジニア、運用保守などは、比較的やり取りの頻度が低めです。逆に上流工程やフルスタック、技術責任者のような立場は、積極的な連携が期待されます。
自分の性格や経験に合ったポジションを選ぶことが大切であり、「人とのやり取りがある=プログラマーに向いていない」と結論づけるのは早計です。


プログラマーがきつい・やめたいと思ったら
長時間労働、納期のプレッシャー、相性の合わない環境……技術職とはいえ、人間関係や働き方の影響は大きく、疲れが蓄積すれば「この仕事、向いてないのかも」と感じてしまうこともあります。
とはいえ、すぐに結論を出す必要はありません。少し立ち止まり、自分の適性や働き方、環境を見直すことで、状況が改善するケースもあります。
ここでは、プログラマーとして「つらい」「やめたい」と思ったときに、考えてみてほしい4つのアクションを紹介します。今後のキャリアを整理するきっかけにしてみてください。
休暇を取得する
「もう無理かも」と思ったら、まずはしっかり休みを取ることを検討してみてください。精神的にも身体的にも疲弊している状態では、冷静に状況を判断するのは難しくなります。
数日でも業務から離れることで、思考がクリアになり、自分の今の状態や働き方を見直す余裕が生まれます。何がつらいのか、どうしたいのかが整理されてくると、「辞めたい」が単なる逃避なのか、次に進むべきサインなのかも見えてきます。
もちろん周囲との調整は必要ですが、「いったん休む」は決して甘えではありません。続けるにせよ辞めるにせよ、まずは自分の余力を取り戻すことが優先です。
もちろん休暇を取得する際には、事前に上司や同僚とスケジュールを調整し、業務に支障が出ないようにする配慮が必要です。計画的な休暇取得ができる環境を整えることで、心身の健康を保ちながら、長期的にプログラマーとしてのキャリアを続けることが可能です。
「仕事」か「環境」か、どちらが合っていないのか見極める
「プログラマーを続けるのがつらい」と感じたときは、それが仕事内容そのものに原因があるのか、それとも今の職場環境に問題があるのかを分けて考えることが大切です。
プログラマーの仕事には、論理的な思考や地道な検証作業、そして変化の早い技術に追いつくための学習がつきものです。もしこうした要素にまったく興味が持てない、あるいは苦痛を感じる場合は、そもそも職種自体が合っていない可能性があります。
一方で、「納期が常に厳しい」「相談できる人がいない」「雑な仕様変更ばかりで消耗する」といったケースは、職場の体制やマネジメントに課題があることも。仕事が合わないのではなく、今の環境が合っていないだけという場合も少なくありません。
キャリアを見直す際は、「仕事の本質」と「今の職場の条件」を切り分けて考えてみることが、無駄な後悔を防ぐ一歩になります。
残るか、転職するか、フリーランスになるかを考える
プログラマーとして働くなかで、「このまま続けていくべきか」と悩む瞬間は誰にでもあります。たとえば、納期へのプレッシャーが続いたり、終わりの見えないデバッグ作業が重なったりすると、心身ともに疲れを感じることもあるでしょう。そんなときは、現状を見直し、自分にとってより良い働き方を検討してみるのも一つの手です。
まずは、職場やプロジェクトが変わることで状況が改善する可能性がないかを考えてみましょう。業務量の調整や役割変更など、社内で解決できる場合もあります。信頼できる上司や同僚に相談してみるだけでも、選択肢が広がることがあります。
それでも状況が変わらないようであれば、転職を視野に入れるのも現実的です。労働環境や開発スタイル、チーム文化などが今より自分に合った職場を選ぶことで、無理なく働き続けられるケースもあります。
また、フリーランスという選択肢もあります。自分の裁量で働ける自由さは魅力ですが、案件獲得や収入の安定など不安もつきものです。特に初めてフリーランスに挑戦する場合は、IT業界に詳しいエージェントのサポートを活用すると安心です。希望の働き方や収入、ライフスタイルについて相談しながら、フリーランスという働き方を現実的に検討していくとよいでしょう。
プログラマーの魅力・メリット
「プログラマーはきつい」「やめとけ」といった声がある一方で、確かなやりがいやメリットを感じながら働いている人が多いのも事実です。実際、スキルを活かせば働く場所を選ばず、やり切ったときの達成感を得られるうえ、感謝の言葉を直接もらえる機会もあります。また、業界を問わず高いニーズがあり、将来的なキャリアの選択肢も広がっています。
ここでは、そんなプログラマーという職業の魅力を6つの視点から紹介します。
やり切ったときの達成感がある
プログラマーの仕事には多くの魅力があります。中でも特に大きな魅力が「やり切ったときの達成感」です。プログラミングの仕事は、問題解決や新しい機能の開発など、創造的で挑戦的なタスクが多くあります。これらのタスクを完遂したときには、大きな達成感と満足感を得られます。
例えば新しいアプリケーションをゼロから開発し、無事にリリースできたときの喜びは格別です。またバグを見つけて修正し、システムが正常に動作するようになったときの達成感も大きいです。これらの経験は、プログラマーとしての自信を高め、次のプロジェクトへの意欲を引き出します。
働く環境を選ばない
プログラマーの魅力の一つは、働く環境を選ばない点です。プログラマーは、基本的にコンピューターとインターネットがあれば場所を問わず、仕事ができます。そのため、在宅勤務やリモートワークが容易なのです。
例えば自宅でリラックスした環境で作業できるため、通勤時間を節約できます。さらにカフェやコワーキングスペースなど、気分転換に異なる場所で仕事をすることも可能です。つまり働く環境の自由度が高まり、自分に最適な働き方を選択できるのです。
さらにグローバルなプロジェクトにも参加しやすく、海外の企業と協力して働く機会も増えます。
感謝の気持ちに触れられる
プログラマーの仕事の魅力は、ユーザーやクライアントからの感謝の気持ちに直接触れられる点です。プログラマーはシステムやアプリケーションを開発することで、ユーザーの課題を解決し、生活や業務を便利にする役割を果たします。その結果、ユーザーから「ありがとう」や「助かりました」といった感謝の言葉を受け取ることがあります。
さらに個人向けのアプリケーションを開発し、良い評価を得られれば、達成感とともに感謝の気持ちに触れることが可能です。
このようにプログラマーは他者の役に立ち、直接感謝の気持ちに触れることができる仕事です。これが、プログラマーとして働く大きな魅力の一つと言えます。
売り手市場で年収が高い
エンジニア不足が続く中で、プログラマーは常に需要が高い職種です。特に実力がある人材は引く手あまたで、企業側も報酬や待遇で応えようとします。市場価値を高める努力をすれば、それに見合った年収を得られる可能性が十分にあります。
また売り手市場のため、労働環境の改善やリモートワークの導入など、働きやすい環境が整備されつつあります。これにより、プログラマーは高い報酬を得ながら、自分に合った働き方を選ぶことができるのです。
エンジニアファクトリーが保有する案件では、プログラマーと近しい職種で以下のような単価となっています。
エンジニアファクトリー・SE案件の平均単価(/月)(2025年7月時点)
職種カテゴリ | 平均単価(/月) |
---|---|
フロントエンドエンジニア | 87 万円 |
バックエンドエンジニア | 71 万円 |
ネイティブアプリエンジニア(iOS/Android) | 115 万円 |
エンベデッドエンジニア(組込み・制御) | 94 万円 |
汎用機系エンジニア | 110 万円 |
プログラマーのキャリアは、技術力を磨き続けることで収入にも働きやすさにも反映されていきます。継続的にスキルを磨き、需要の高い分野にチャレンジすることで、将来の選択肢はさらに広がるでしょう。
様々な業界への転職が可能
プログラマーとして身につけたスキルは、IT業界にとどまらず、あらゆる業界で強力な武器となります。近年は、あらゆる企業がデジタル技術を活用して業務を効率化・最適化しようとする「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の流れが加速しており、IT人材へのニーズは高まる一方です。
プログラマーは、システムの開発や運用保守、データ分析、AIの導入支援など、多岐にわたる分野で価値を発揮できます。業務範囲が広いため、特定の業界に縛られず、興味や志向に応じてキャリアの方向性を柔軟に選べるのも大きな魅力です。
さらに、技術の進化に伴って新しいスキルを身につけ続けることで、活躍の場はより一層広がります。常に学び、成長を続ける姿勢があれば、業界を越えて長く求められる存在になることも十分可能です。
フリーランスとして柔軟な働き方ができる
プログラマーという職業は、フリーランスとの相性が非常に良いのも大きな魅力の一つです。特定の企業に縛られず、自分のスキルや興味に応じた案件を選べるため、自由度の高い働き方を実現できます。
フリーランスとして働くメリットは多くあります。まず、勤務時間や作業場所に縛られず、自分のペースで仕事を進められるため、生活スタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。また、複数のクライアントと契約することで、収入源の分散が図れ、安定性や収入の上限を広げることにもつながります。
さらに、案件を選ぶ際に技術分野やトレンドに合わせたテーマを選ぶことで、スキルアップにもつながります。新しい技術に挑戦できる環境が整いやすく、自分の市場価値を高めるうえでも効果的です。
ライフスタイルの変化やキャリアの方向性に柔軟に対応しながら、自律的に働ける。フリーランスは、そんな働き方を目指すプログラマーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。

プログラマーの将来性
IT技術が社会の基盤を支えるようになった現代において、プログラマーの将来性は極めて高いといえます。あらゆる業界でデジタル化が進み、システム開発や運用、データ分析、業務自動化など、プログラマーの関与する領域は確実に広がり続けています。
確かにAIやローコード/ノーコードといった技術が進化し、一部の単純な作業は自動化の波にさらされつつあります。しかし、それは裏を返せば「人間にしかできない仕事」の価値がより高まるということです。例えば、システムの全体設計やプロジェクトの技術的意思決定、ユーザーに寄り添ったUI/UXの設計などは、今後も高度なスキルと経験を持つプログラマーが担うべき領域です。
つまり、変化の激しい業界だからこそ、学び続けられる人、課題に向き合える人は強い。市場の変化に敏感で、自分の強みを磨き続けるプログラマーは、今後ますます必要とされていくでしょう。
フリーランスとしてのプログラマーの将来性
企業が抱える技術課題は複雑化し、それに応じて求められる人材像も多様化しています。その中で、フリーランスプログラマーのニーズは明確に高まっています。リソース不足を補いたい企業、スピーディーにプロジェクトを立ち上げたい企業にとって、即戦力となるフリーランスは貴重な存在です。
特にクラウド、AI、セキュリティ、ブロックチェーンなど専門性が問われる分野では、フリーランスだからこそ参画できる案件も少なくありません。また正社員では難しい「複数業界での経験」を積むことで、結果的にスキルや市場価値を高められるのもフリーランスならではの利点です。
重要なのは、単なる受託者にとどまらず、クライアントの課題解決に向き合う“プロフェッショナル”として信頼を築けるかどうか。自由な働き方の裏側には、継続的に価値を発揮する力が必要ですが、それを乗り越えられる人材には、確かな将来性があります。

プログラマーが向いている人の特徴
「自分にプログラマーの適性はあるのか?」と気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、プログラマーという仕事に向いている人に共通する特徴を4つ紹介します。スキルだけでなく、考え方や興味の持ち方も含めて、確認してみてください。
コミュニケーションスキルがある
プログラマーの仕事は、黙々とコードを書く作業だけではありません。プロジェクトを円滑に進めるうえで、周囲とのコミュニケーションは欠かせない要素です。特に設計の意図や実装内容を他のメンバーにわかりやすく伝えたり、課題解決のために意見をすり合わせたりする場面が多くあります。
たとえば、コードレビューや仕様調整の打ち合わせ、クライアントとのやり取りなど、他者と関わる局面は想像以上に多くあります。技術的な会話でも、論点を整理して論理的に説明できる人は、チームにとって非常に頼れる存在です。
技術力だけでなく「伝える力」も備えている人は、プログラマーとして長く活躍しやすいでしょう。
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論理的思考ができる
プログラマーには、物事を筋道立てて考える力が求められます。なぜなら、プログラミングは「目的に対して最適な手順を組み立てる仕事」だからです。
たとえばエラーが起きた場合、どの時点で何が原因で不具合が生じているのかを一つひとつ検証し、仮説と検証を繰り返して修正していきます。こうしたプロセスでは、直感よりも「論理的に考える力」が不可欠です。
また、仕様のすり合わせや設計内容の説明においても、論理的な説明ができる人ほど信頼されやすくなります。問題に直面しても冷静に考え、順序立てて解決に導けるタイプは、プログラマーとして大きな強みを発揮できます。
プログラミングへの好奇心がある
プログラマーにとって「学び続ける姿勢」は欠かせません。そのため、プログラミングそのものに対して自然と興味を持てる人は、非常に向いています。
新しい言語やフレームワークが登場したときに「触ってみたい」「試してみたい」と思える人は、自然と知識の幅が広がり、成長スピードも速くなります。逆に「一度覚えたら終わり」と考える人は、技術の進化に取り残されやすいのが現実です。
「どうしてこう動くのか?」「もっと効率的にできないか?」といった探究心が、プログラマーとしての地力を高めてくれます。
IT技術への好奇心がある
プログラミングだけでなく、IT全般への興味がある人も、プログラマーとしての適性が高いといえます。たとえばクラウドサービスやAI、IoT、ブロックチェーンなど、関連分野への興味があると、技術的な応用力やキャリアの選択肢が広がります。
また、トラブルに遭遇したときに「なぜこうなるのか?」を突き詰めて調べる姿勢も大切です。調べること自体を楽しめる人は、自然と技術的な深みが増していきます。
IT技術は日々進化しているため、「もっと知りたい」という好奇心を持ち続けられる人は、環境の変化に柔軟に対応しながら成長を続けられます。
プログラマーが向いていない人の特徴
プログラマーとして働く中で、「なんだかしっくりこない」と感じることがあるかもしれません。ここでは、そうした違和感の原因になりやすい「プログラマーが向いていない人の特徴」について、代表的な3つを紹介します。
地道な作業が苦手である
プログラマーの仕事は、地道な作業の連続です。コーディングのほかバグの修正やテスト、仕様変更への対応など、細かい作業が多くを占めます。これらの作業をコツコツとこなす忍耐力が必要です。
そのため地道な作業が苦手な人には、プログラマーの仕事は向いていないかもしれません。例えば一つのバグを見つけて修正する際の、繰り返し同じコードを確認する作業が苦手な人は、プログラマーとしての仕事にストレスを感じやすいでしょう。
プログラマーの仕事には、細かい作業を根気強く続ける能力が求められます。もし自分がこの特性に当てはまると感じるならば、他の職種を検討するのも一つの手段かもしれません。
自分で調べ解決することが苦手
プログラマーは仕事のなかで、新しい問題や課題に直面することが多くあります。そのため、自分で調べて解決する能力が求められます。自分で解決方法を見つけ出す能力が欠けていると、プログラミングの仕事を続けるのが難しくなるかもしれません。
プログラミングの世界ではドキュメントを読んだり、インターネットで情報を検索したりして、問題を解決するのが日常です。新しい技術やツールが次々と登場するため、常に自己学習が必要になります。自分で調べることが苦手な人は、新しい技術に対応するのが難しくなり、業務の効率も下がるでしょう。
さらに何度もコードを修正し、最適な解決策を見つけるためには、忍耐力と根気が必要です。自分で解決方法を探すことが苦手な人は、これらの過程にストレスを感じやすく、結果としてプログラマーとしての成長が阻まれる可能性があります。
IT技術への興味がない
IT技術に興味がない方は、プログラマーには向いていないかもしれません。プログラミングはコードを書くだけでなく、最新の技術を学び続ける必要があります。新しい言語やフレームワーク、ツールが次々に登場するため、ITに対する広い興味と学習意欲が欠かせないのです。
ITに興味がないと、新しい技術に追いつくための努力が苦痛に感じられることがあります。その結果スキルの向上やキャリアの成長が遅れ、職場での評価やチャンスを逃す可能性があるのです。
そのためプログラマーとしてのキャリアを考える際は、まず自分自身がIT技術にどれだけ興味を持っているかを見極めることが重要です。
プログラマーからのキャリアチェンジ
プログラマーとして経験を積んだ後は、「技術を極める道」と「上流を目指す道」の大きく2つのキャリアパスがあります。それぞれの方向性で代表的な職種と特徴を紹介します。
技術を極めるキャリア
技術を追求し、専門性を高めていくことで市場価値を上げるキャリアパスです。現場で手を動かすことを重視したい人に適しています。
テックリード
開発チームの技術的なリーダー。設計レビューや技術選定、コード品質の担保など、開発現場の“技術軸”を支えます。メンバーの育成や支援も担い、プロジェクトの中核として活躍します。

アプリケーションエンジニア
ユーザーが操作するWebアプリや業務アプリの設計・開発を担当。機能性や使いやすさを追求し、実装スキルを深めることができます。


セキュリティエンジニア
システムやネットワークを守る専門家。脆弱性診断や対策、セキュリティポリシーの策定などを担当します。セキュリティ分野の技術力を高めることで、需要の高い人材となります。

クラウドエンジニア
AWSやGCPなどのクラウドインフラの設計・運用に特化。IaC(Infrastructure as Code)や自動化、スケーラビリティ対応など、インフラと開発の橋渡し的な立場です。

上流を目指すキャリア
技術力をベースに、マネジメントやビジネスへの理解を広げていくキャリアパスです。チームを牽引したり、意思決定に関わったりする立場を目指します。
プロジェクトマネージャー(PM)
スケジュール・コスト・品質などの管理を行い、プロジェクトを成功に導く責任者。プログラマーの経験があることで、開発プロセスや工数の見積もりにリアリティを持って対応できます。
プロダクトマネージャー(PdM)
顧客や市場のニーズを把握し、プロダクトの設計・企画・改善をリードするポジション。ビジネスと開発の橋渡し役として、成果に直結する判断が求められます。


スクラムマスター
アジャイル開発チームを支援し、スクラムのプロセスを正しく機能させる役割。ファシリテーション能力や、チームビルディングのスキルが求められます。現場の理解があるプログラマー出身者は適任です。
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CTO(最高技術責任者)
技術部門の戦略や組織づくりに関わる役職。経営層の一員として事業全体を見渡しつつ、技術的な判断を下す存在です。スタートアップやベンチャー企業では、現場を熟知したエンジニアがそのままCTOに就任するケースもあります。

このように、プログラマーからのキャリアは、「技術に磨きをかけるか」「より広い視野でチームや事業を動かすか」によって方向性が分かれます。どちらもプログラマーの経験を土台にキャリアアップできる道です。
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まとめ
この記事で紹介したように、「プログラマーはやめとけ」と言われる背景にはさまざまな理由があります。
しかしAIやIoT、ブロックチェーンなどの先端技術の発展により、プログラマーの需要はますます高まっています。これらの新しい技術分野では、高い専門知識を持つプログラマーが求められ、高収入やキャリアの安定が期待できるでしょう。
さらに、リモートワークの普及により、働き方の柔軟性も増しています。 将来性や向いている人の特徴からみると、すべての人に「やめとけ」といえるわけではないでしょう。プログラマーへのキャリアを検討している方は、ぜひエンジニアファクトリーに会員登録して、プログラマーへの第一歩を踏みだしてみてはいかがでしょうか。
ライター:前嶋 翠(まえじま みどり)
COBOLが終わろうとする時代にプログラマのキャリアをスタートし、主にJavaエンジニアとして経験を積みました。フリーランスエンジニアとして活動していたとき、リーマンショックが起こったことをきっかけに家庭に入りました。出産を経て在宅でできる仕事として、ライターに。ITエンジニア経験のあるライターとして、IT業界のあれこれを皆さまにわかりやすくお伝えしていきます。
